日本の文学賞

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高層の死角 (講談社文庫 も 1-1)

江戸川乱歩賞

高層の死角 (講談社文庫 も 1-1)

森村誠一

書籍情報

出版社
講談社
発売日
1974-04-01
ページ数
302ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784061360051
ISBN-10
4061360051
価格
67 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

第15回(1969年) 江戸川乱歩賞受賞

レビュー

  • 今読むと

    今読むと結構初々しい 航空機を利用したアリバイは当時新鮮だった。 人間の証明の頃までは良い作品が多かったが 人気が出てからは独特の哀愁感が無くなり読まなくなったなぁ

  • 素晴らしいトリック

    さすがは、大御所の筆致です。ドラマ化も納得。

  • 推理小説も好みの問題

    江戸川乱歩賞受賞作。冒頭の導入は自然には入れたが、後半の犯人の空白の時間のアリバ崩しになると、ナンプレを説いているときのような頭痛を感じた。森村誠一ファンにとっては、この謎解きが何とも言えない快感と感じるのだろ。作者が元ホテルマンで、ホテルという特殊業界内部の仕組みを思う存分物語に展開していたと思う。しかし、読んだ後の充実感はなかった。印象としては、あまりにも謎解きパズルに特化したため、自分が尊敬する松本清張さんのように、謎解きだけではない、人間の内奥にもっと踏み込んだ展開、描写が少なかった。個人的には推理小説としては中途半端な作品で期待していた内容のものではなかった。

  • 時代がかってはいるが、内容は濃い。

    著者の出世作でありながら、令和4年になるまで未読であった。電子書籍なら身軽に読める、ということで購入した。 登場人物も魅力的な描かれ方をしており、キャラが立っている。昭和40年代にこの設定は、時代の先を行っていたのではないか?いちいち感心しながら、一気に読み終えた。

  • 鉄壁のアリバイトリックを突き崩す刑事の情熱に投影された作者の魂!

    私もようやく森村誠一氏が長編推理小説の新鋭としてデビューした作品を読む機会に恵まれた。しかし、読み終えてどっと「疲労感」を覚えた。読み進めると中断できないことは事前に分かっていたが、本書はとにかく犯人が仕掛けた多くのアリバイトリックを暴くことに主眼があり、刑事が1つのトリックを解明してもまた次のトリックが浮上するというシナリオになっており、とにかくある意味で、真っ向から「格闘」しなければならないのである。それは担当刑事の次のような発言からも明らかだ。(刑事の)「小林はうんざりした表情を隠さなかった。この犯人のバリケードは全く無限のような感がしたのである」(278頁)。失礼ながら、私もこうした感想をもった一人である。そしてできればタイトルにある「高層」という言葉通りのアリバイトリックで最後を締めくくってほしかった(最後のアリバイはホテルにおけるチェックインの時間帯の適合性に関するものだから)。しかし考えてみると、作者自身がこうした構想を考え付いたことに敬意を払わざるを得ないし、更に「解説」を読んでみて、作者が本書をわずか一ヶ月足らずで執筆したことに驚嘆しないわけにはいかない。刊行年は私が生まれる前の1969年であるが、今読んでも全く違和感がない。それどころか、かえって新鮮味があるような気さえするのである。資本主義社会における熾烈な企業間競争(本書ではホテル競争)や犯罪の国際化・広域化の様相などは、現在のグローバル経済に見事にマッチしているからだ。高層ホテルや国際線に絡めた幾重もの厳戒なアリバイもなかなか崩れないゆえの疲労感ではあったが、それはまた十分な高揚感や緊張感を伴っての疲労感に他ならない。それだけ本書は読み応えがあるだけでなく、作者の全身全霊が注入されたまさに「運命の作品」(著者自身の言葉)だったわけである。本書を読めばそれが十分に実感できると断言しておきたい。

  • 森村誠一ミステリーとの出会い

    私が高校生の時に、本屋で偶然手にした文庫本が、この作品でした。40年以上前のおぼろげな記憶によれば、おそらく「江戸川乱歩賞」の文字も、購入の要因になったかと思います。中学生の時に、学校の図書館でモーリスルブランの怪盗ルパンシリーズに出会ったのが、いわゆるミステリー小説にハマったきっかけで、当初は主に海外作品を読んでいましたが、氏のこの作品を読んで、日本にも優れた推理小説があるんだと認識し、氏の作品にお小遣いの大半をつぎ込んだのです。角川文庫の青い背表紙が、本棚に並んで行く様は、同時に寝不足の自分を表していました。現在、加齢とともに老眼が進んだ私には、本棚に収まっている当時購入した文庫本の文字は、通読に厳しく懐かしさもあって、今回Kindle版を購入した次第です。ネットで調べると氏もすでに御歳85ということで、もうそんなに時が過ぎたんだな、と、自分の歳をも再認識する今日この頃です。

  • 最後が残念

    アリバイやら密室やらいろいろトリックを崩していくのだが、最後、犯人を特定する決め手がしょぼい…

  • 前半は良いが、少々くどい。

    トータルとして60点という印象。 森村誠一氏のホテルマン時代の業務知識が、 これほどまでに書くか、というほど盛り込まれている。 前半は特に盛り上がりを見せ、どうトリックを見破っていくかが気になる展開になる。 しかし後半になるにつれて、「くどい」印象が強くなってくる。あまりにもトリックに関連するホテル従業員しかわからないネタが細か過ぎて、「早く終わらないかな」とさえ感じる始末。 幾重にも立ちはだかる犯人のトリックを文章で伝えたかったのだろうが、これは小説でやるにはくどすぎる。映画や長尺のドラマなら相性が良さそうだ。 あと全体的に森村誠一氏のサスペンス小説に共通する話なのだが、後半に入ると事件解説への糸口が結構偶然というか、都合が良すぎる形で収束していく。 ある程度どんな小説でも偶然とか、ちょっと都合よく事件解決に向かう事はあるのだが、森村誠一氏の小説は特にこの傾向が強い。 前半で風呂敷を広げるだけ広げて、 後半でダレてしまう小説。確かに読んでいて疲れた。 読み終えた後のスッキリ感は殆どない。

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