作品情報
航空自衛隊内部の事件を扱ったデビュー作。
第14回メフィスト賞受賞作。航空自衛隊内部の事件を扱ったデビュー作。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2000-04-01
- ページ数
- 209ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784061821200
- ISBN-10
- 4061821202
- 価格
- 4 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第14回メフィスト賞受賞作 侵入不可能なはずの部屋の中に何故か盗聴器が仕掛けられた。密室の謎に挑むのは防謀のエキスパート・防衛部調査班の朝香二尉。犯人の残した微かな痕跡から、朝香は事件の全容を描き出す。完璧に張り巡らされた伏線!重厚なテーマ性!リアリティ溢れる描写力!!熱く、そして端正な本格ミステリが登場した!!
1970年生まれ。本書がデビュー作。
レビュー
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99.9% の爆笑の後にやってくる、たった 2 ページの重みとは――
■ 自衛隊に勤務する野上三曹は、極秘裏に防衛部調査班の朝香二尉の補佐役を命じられた。調査内容は、外部からの侵入が不可能であるはずの隊長室に仕掛けられた盗聴器の謎を追うこと。犯人はいつどうやって、そしてなぜ盗聴器を仕掛けたのか? ■ 「国防」「自衛隊」という見るからに堅い素材をひたすら軽い文体で仕上げている点にまず意表を衝かれます。蘇部 健一氏の『6 枚のトンカツ』 (講談社ノベルス刊) がお好きなかたなら、このノリはたまらないはず。ところが、古処氏はこの 99.9% の爆笑のあとに、じつに真摯な 2 ページの「転結」を用意しています。読者は、ミステリィとしての「どんでん返し」、そしてこの「落差」というどんでん返しの 2 つを愉しむことができるのです。本作読了後、自衛隊を見る目がかわることは間違いない、社会派本格ミステリィです。
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イマイチ
記憶に残らない本でした。
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傑作
第14回メフィスト賞受賞作。 ある意味密室といえる自衛隊の基地内で、侵入不可能な部屋の中に盗聴器が仕掛けられていた。その密室の謎に防衛部調査班所属であり、防諜のエキスパート朝香二尉が挑む。 評判の違わぬ面白さでした。何といっても朝香二尉と語り手である野上三曹のコンビがいい。少し石持浅海の雰囲気に似ているなと思いましたが、こちらのほうがちょっとユーモラスですね。脇役の描かれ方も好感が持てますし、構成がきっちりしている印象でした。これは間違いなく本格ミステリです。それも高いレベルの。 けっこう深いテーマを扱っているのですが、それを本格ミステリに結びつけた手腕が素晴らしい。 それにしても朝香二尉、コーヒー飲みすぎ(笑)
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軽妙な中にも重厚なテーマ
自衛隊レーダー基地の中でも侵入不可の部隊長室に仕掛けられた盗聴器。野上は、派遣されてきた防衛部調査班の朝香と共に調査を開始する。 というわけで、舞台は自衛隊、根底に流れるテーマ自体も決して軽いものではない。自衛隊という存在の立場、そして、その組織というものについても描かれ、むしろテーマとしては重いものかもしれない。 が、そんなテーマで描かれているにもかかわらず全く文章自体は重いものではない。随所にギャグも散りばめられていて、楽に読むことができる。そんな軽妙な文章を読みながら気づくと重いテーマを語られていた、という感じである。主人公の野上、調査班の朝香、部隊長の大山、後輩の竹田…登場人物たちも個性溢れる面々で魅力的である。 面白かった。
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上手い
自衛隊の硬いイメージとは裏腹にユーモラスな軽い文体で書いていて、おまけにミステリにならないような材料でずっと書かれている。まさに作者の実力が窺える。 誰も死なないし、どこも爆破されない。でも、どうしようもなくミステリ。メフィスト賞の中でも、すべてがFになるの次くらいに、評価の高い作品。
関連する文学賞
- メフィスト賞 第14回(2000年) ・受賞