作品情報
紙書籍で確認できた版を基準に bookIdentifiers を補完した。
対象作「左手に告げるなかれ」の紙書籍版を確認し、識別子を補完した。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 1999-07-01
- ページ数
- 432ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062646208
- ISBN-10
- 406264620X
- 価格
- 1 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
「右手を見せてくれ」。スーパーで万引犯を捕捉する女性保安士・八木薔子(しょうこ)のもとを訪れた刑事が尋ねる。3年前に別れた不倫相手の妻が殺されたのだ。夫の不貞相手として多額の慰謝料をむしり取られた彼女にかかった殺人容疑。彼女の腕にある傷痕は何を意味するのか!?第42回江戸川乱歩賞受賞の本格長編推理。
東京都生まれ。東京女学館短期大学卒業。20代前半からジュニア小説家として活躍。その後、大人向けの小説に転身し、’92年、『売る女、脱ぐ女』で第59回小説現代新人賞受賞。’96年、本作品で第42回江戸川乱歩賞受賞。著作は『無制限』(講談社)、『斃れし者に水を』(祥伝社)など。
レビュー
-
丁寧に読めばー社会派の佳作
あまり評価しない作品の様ですが、丁寧に読めば社会派の優れた佳作だと思います。不倫と万引きを巡る、推理ものですが、中々の書き手です。やはりプロの技を生かした文です。味のある作品なので呼んでみてください。
-
動機がもっと強ければ★4つかも。
江戸川乱歩賞受賞作品。ミステリーとしては及第点。ただ、ミステリーの根幹となる動機が極めて薄い。こんな理由で殺人を犯すのか、と疑問。連続殺人というからにはしっかりした動機が必要。万引Gメンを主人公にした点は面白いが、ラストまでそのGメンぶりを活かしてほしかった。中盤は間延び感じもあったが、ラスト一気の謎解きは急ぎすぎかとも思ったけれど悪くはなかった。
-
「着手・現認です」
デパートで働く保安士八木薔子が、殺人事件の容疑をかけられます。 かっての不倫相手の妻が殺害されたためです。 無実をはらすために自分で調査をはじめ、犯人を捜そうとします。 働く女性達の様子がとても生き生きと書かれていて、謎解きも面白いのですが、そちらもとても楽しめました。 主人公の職場の様子、その上司の頼もしさ。後輩の初々しさ。 コンビニエンスストアの女性主人。 ちょっとしか出てきませんが、健康食品の訪問販売委員。 デパートやコンビニエンスストアの客としてではない視点で書かれた部分も楽しめます。 主人公が自分の仕事に誇りをもっている様子がとても素敵です。
-
終末の展開があまりにも安易過ぎます。
冒頭、保安士である主人公が万引きを監視し、捕まえ指導する導入は誠に読ませるのです。このまま、そのニヒルな性格と職業意識で物語が展開するのかと思いきや、意外な方面に話がずれていきます。「展開」ではなく「ずれる」というしかありません。そして、ストーリーが段々とまだるっこく、つまらなくなってしまいます。迷走とも言えるかもしれません。警察官・不倫相手・スーパー経営の女性・主人公の上司等、様々な人物を登場はさせるのですが、その総てが中途半端で、はたして描く必要があったのか?と思わせます。登場はさせるが・・・・ただそれだけという感じなのです。 特に大演説と大活躍をする「探偵」なるものの存在と主人公とのからみが、行き当たりバッタリで誠に安易です。最終の場面になると完全に破綻しています。変装を過大評価し過ぎです。身近な二人の人間の外見を、まったく別人のように見分けられない? いくらなんでも、それはあるまいという感じですし、殺人の原因となった親子関係の破綻を急に犯人に告白させる。それ以前の記述の伏線は一切無しに・・・・こうなるとセリフで説明すれば何でもありの三流小説です。題名もこってはいるがわけがわからない。なんだか読んで当てが外れた作品という印象です。文章も少しまわりくどく、妙にもったいぶった言い回しが目立ちます。解説者は褒めまくっていますが・・・・。
-
最後はとてもわくわくドキドキしました!
私の素人の感想は ・タイトルがすごくいい。内容にもあっていると思うけど、でももう少しタイトルの言わんとしているところを強く訴えるともっと心に残るかも。 ・なんか読みづらかった。もっと文章が読みやすければもっといいです。でも、それは私の読書不足で文字を追うのに慣れていないからかも?! ・えええ?!犯人の動機がいまいちかなあ・・・。 ・最後の犯人が分かるところはホント、ワクワクドキドキしました! 以上です。
-
みなさん辛口ね・・・
30代、男です。 あら、なんだかみんな辛口ね・・。 読後の興奮がおさまらないままここのレビューを読んだら、 なんだか私の気持ちまで萎えました。 「坂東はいいますよ、渡辺容子はいいぞ!」 まあ、所詮他人の意見でコロコロ変わる素人のレビューです。 どうもすいません。 私は、女性が書くミステリーとして、新鮮な気持ちで読めましたよ。 ところどころに現れる「女目線」に味わいがありますね。 保安士の仕事、スーパーやコンビニの内幕など、それだけでも とても興味深い内容で面白かったですし。 指令長の描写なんか、しびれました。 すごーく察しが良い人同士の会話も好きだけどなあ・・。 軽い気持ちで入ったのに、あっという間に読んでしまいました。 ひとつ言うなら、タイトルは重厚感があってステキですが、 内容とはやっぱりちょっとピンボケ感があったのかも しれません。
-
うーん
乱歩賞受賞作という冠で買ったのに… つまらなかったです。 別段読みにくい文体ではないし、読むのは苦ではないのですが 抑揚が全くないので、感動することも感嘆する部分もない。 結局作者のメッセージというか なにが言いたいのか分からない。の一言につきるのではないか思います。 乱歩賞受賞作がここ何年も、社会派のものばがり続いたせいもあるのかもしれませんが、 読み終わった後、『で?』と言いたくなります。 コンビ二のスーパーバイザーという職業についての表現も中途半端だし。 最大の謎であるはずの『右手』というキーワードも、 最終的には、そんなつまらないこと?という感じだった。 まあ途中登場する右手についての聖書の記述は、 なかなか読ませるものがあったかもしれないけれど。 全体としては、おすすめはできないです。
-
ちょっと不可解
面白い小説ではあるが、江戸川乱歩賞を受賞した作品の中では少し見劣りする。 まず、トリックや動機、設定に「なんで?」と思わせるコジツケ感がある。ここが最も受賞を不思議に思わせるところ。キャラ設定も凝り過ぎたのか、読者として共有できない、没入できない登場人物になっている。そのあたりが気になって仕方なく、なかなか読み進められなかった。 ただ保安員として主人公が葛藤する様などは、とても面白く読めた。
関連する文学賞
- 江戸川乱歩賞 第42回(1996年) ・受賞