日本の文学賞

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→ぱすてるぴんく。 (講談社ラノベ文庫 ゆ 3-1-1)

講談社ラノベ文庫新人賞

→ぱすてるぴんく。 (講談社ラノベ文庫 ゆ 3-1-1)

悠寐ナギ

ネット恋愛の相手が突然現実の生活に現れるところから始まる、現代的な学園ラブコメ。孤独に高校生活を送る緋色と、ネット上の恋人だったスモモの関係を軸に、過去の恋や炎上の気配を絡めて描く。

ネット恋愛学園ラブコメ孤独炎上青春

作品情報

ネットの恋が現実になったとき、淡い青春は思わぬ痛みを帯びて動き出す。

公式新人賞ページで「→ぱすてるぴんく。」の佳作受賞を確認し、講談社ラノベ文庫の紙版として刊行されたことを書店データで確認した。ISBN-13 9784065115138 から ISBN-10 4065115132 を換算し、紙書籍 ASIN として同値を補完した。

レビュー要約

  • 可愛らしい題名や導入に対して、恋人同士になった後の関係や重めの展開が印象に残るという反応がある。甘さだけでなく、現代的な距離感の痛さを読む作品として受け止められている。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2018-05-02
ページ数
294ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784065115138
ISBN-10
4065115132
価格
34 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

ぼっちの高校生軒嶺緋色には彼女がいる。ブログのコメント欄から恋を芽吹かせ、ビデオ通話で愛を育んだ“ネット彼女”の楢山スモモ。新年度初日。クラス替えも静かに乗り切り、素早く帰宅した緋色だが、彼の前に、ここにいるはずのない少女が現れた!! 画面の向こうのかわいい彼女が、ぼっちの殻をぶち壊す! 本当に大事にしたかったのは、大切な人? それとも……。痛くて痒くてそれでも進む、炎上系スマホラブコメ!! 他人との関わりを避け、ぼっちとして暗い高校生活を送る軒嶺緋色には彼女がいる。ネット恋愛の恋人・楢山スモモだ。決して会うことは叶わないはずだった二人。けれども迎えた新年度、緋色が自宅のドアを開けると、そこには“ネット彼女”のスモモがいて――!? 「わたし、引っ越して来ちゃったんです」「……なんですとっ!?」ネットの彼女がリアルの彼女になったそのとき、物語は動き出す。夢にまで見た恋人とのパステルピンクな学園生活が、ぼっちの殻を ぶち壊す! けれどもそこに潜むのは、緋色の“元カノ”の影……?どれだけ痛くたって、これが僕らの恋愛だ! ネット恋愛→学園ラブコメな炎上系青春ストーリー、いよいよ開幕!

レビュー

  • 恋愛の新しい始まり方…

    中学生時代の黒歴史を思い出したw それはさておき,なるほどネットで始まる恋愛。確かに私たちの時代にはなかった話。 でも,心の揺れ,どきどき感,不安感はいつの時代も同じだと,ある意味安心した。 40~50代のご同輩諸氏,ちょっと昔のことを思い出してみませんか?

  • ネットで始まる恋もあればネットで終わる恋もある……当世風の恋愛事情の目新しさと古今変わらぬ等身大の思春期像の高度なハイブリッド。

    ラブコメにおける恋の始まりと聞いて「登校したら下駄箱にハート型のシールで封をした封筒が……」という展開を思い浮かべた貴方、 はっきり言います、古い! 最近の21世紀生まれの少年少女を主人公とした作品でそんな昭和ラブコメ臭全開な展開をやらかしたら歳がバレます。 そんな方に当世恋愛事情のお勉強としてお勧めさせて頂くのが本作。 本作冒頭で主人公の軒嶺緋色とヒロインの楢山スモモが演じる「付き合い始めて一周年」を祝うイチャラブシーン。 なんと二人がパソコンのモニターを前にスカイプのビデオ通話でクラッカーを鳴らし合うというもの。 「す…すかいぷ?画面越しのイチャラブ?最近の若い連中のやる事はよく分からねえ」とお嘆きの貴方、こんな所で挫けてどうしますか。 この二人、なんとスモモの運営していたブログ「→ぱすてるぴんく。」のコメント欄に緋色が書き込んだ事から関係が始まったという まさに「生まれた時からネット環境が整備されていて当然」という世代。 しかもこの直後、場面は新年度を迎える場面になるのだけど、始業式という事でちょっと早めに帰宅した緋色を訪ねてきたのは 愛媛に住んでいる筈のスモモ。 一学年下というのは分かっていたけど、なんと親の反対を説き伏せて船橋にある緋色の学校に入学し、 小岩に住む緋色の近所に引っ越してきたというスモモの行動力に驚かされる緋色。 しかもスモモの部屋には緋色用のクッション・食器・お布団まで用意されているという外堀を一気に埋められた状態に。 しかしこのスモモのはしゃぎっぷりとは裏腹に緋色はかなり困った状態に。 この緋色少年、中学三年の時のある出来事が元で他人とつるまない、要するに「ぼっち」を決め込んでいる。 そんな陰キャな自分が「恋人、というか親公認だからほぼお嫁さん」みたいな思い込みにどっぷりハマっている新入生と 毎日学校でイチャイチャし始めたらどうなるか……という不安の中で緋色とスモモの新学期が始まる、というのが序盤の筋書き。 生まれた時からネットがあって人間関係も全てネットを駆使して構築し、あるいは破綻していくという最近の若い人の風潮と 古今変わらない自我を確立しきっていないが故の思春期特有の不安定さ、危うさを上手くハイブリッドした新感覚のラブコメだね、これは。 デビュー作らしいけど、文章的な破たんも無いし、構成もしっかりしている。まず十分に及第点クラスの作品だと申し上げておく。 当然ながら今の若い人がいくらネット環境を当たり前のものとして育ってきたからといって、ネット越しの関係と ナマの人付き合いを同列に扱っているかというとそうでは無い。 むしろ、その辺りの機微を幼い頃から叩き込まれているが故に、主人公の緋色はそれまで「遠い愛媛の女の子」であったスモモが 突然目の前に現れた事で「どう接して良いかさっぱり分からない」という困惑に陥るし、そこに序盤の強烈な「つかみ」が生じている。 その強烈な出会いとあまり空気を読めないタイプの女の子であるスモモに振り回される形で前半は進行するのだけど、 ところどころに、特に「どうして緋色は『ぼっち』になったのか?」という部分で読者に若干の不安を与えながら進める辺りも上手い。 緋色と同じクラスになった軽音部の花菱渚との微妙な距離感などもチラつかせて、読者に「この二人過去に何かあったんだな?」と 期待させておいてほぼ中間地点となる部分でドカンとその秘密を明かす展開の上手さは正直、新人離れした物を感じさせた。 前半はスモモの行動力でコメディチックに進んできた物語はこの中盤からはトーンを変えて、シリアス寄りにシフトする。 中学時代に単なるクラスメイトだった緋色と渚がふとしたきっかけで二人で遊びに行く事になった楽しい一日の様子と その中でお互いに交わした100%本音の不安、弱音、そして互いに対する想いが連なっていく場面は何とも瑞々しく、 「いまどきこんな『ど直球』の青春絵巻を!」と些か驚かされた。 それだけにそこから生じた二人の淡い関係が彼らの世代にはお馴染みであろうTwitterでクラスメイトに明かした事で破綻を迎える様は 「え?なんでこんな事で関係が破綻しちゃうの?」と世代的に理解できない物を感じさせた。 ただ、本作のネックはここ。 単純に世代の問題だけでなく、この緋色と渚の関係が破綻していく流れがひどく掻い摘んで語られているので、 具体的に「どういう流れで上手く行きかけていた二人の関係が破綻に至ったのか」という部分がひどく掴み辛い。 それこそインターネット世代には「語らずとも分かる」ことなのかもしれないが、中年読者としてはこの TwitterをはじめとするSNSで仲間内からの評判が恋愛関係に及ぼす影響についてもう少し分かりやすく描いて欲しかった。 (というか「リア垢」って何?そもそもTwitterって基本的に鍵掛けた状態でやる物なの?そこいら辺の感覚にギャップが……) そしてそんなネットで痛い目を見た緋色がネットを通じて出会った二回目の恋愛もやはりネットで危機に陥るというのが後半の展開。 ただし、ここで描かれるのは若い人でなくてもご存知であろう最近の「他人の事情を面白半分にSNSで『消費』の対象にする」、という風潮 要するに「ネタにする」という奴である。 ふとしたきっかけで緋色とスモモの馴れ初めが他の生徒たちにバレてしまうのだけど、 そこには中学時代のスモモにとって「触れて欲しくない痛み」があった事から状況は深刻化。 上にも書いた様に「ネットにアップされた他人の事情を面白おかしくイジる」同調圧力が生じた事で状況は「炎上」に。 リアルな人間関係とネット上の人間関係なんて所詮別物と割り切っている世代と違い、 リアルな人間関係にもLINEやSNSが入り込んでいる世代では著名人でなくても「炎上」が生じるらしく、 その最悪な状況に緋色とスモモが追い込まれていく辺りは悪い意味での「当世風」を読者に突き付けてくる。 やがてあれだけ緋色にぞっこんだったスモモは姿を消してしまい、スモモを「触れて欲しくない痛み」から守れなかったことに 緋色も打ちひしがれる事になるのだけど、驚いた事にこの窮地を脱する方法もまたネット上で展開されるのである。 そして同時に緋色の二度目の過ちを思いもかけない形で指摘し、SNSのアカウントを削除するようには 生身の人と人が触れ合った記憶や経験は消せないし、消して欲しくもないと「元カノ」渚が訴える場面などは 次代や世代を超える「個人にとっての大切な記憶」の価値というものがあるのだ、という事を雄弁に語っている。 正直、多少カリカチュアライズされたヒロインであるスモモよりも渚の見せる「等身大の思春期少女」の生々しさが 強烈に記憶に残ったという感じである。 最初はインターネット世代の摩訶不思議なコミュニケーションをネタにした軽いラブコメだと思っていたけど、 想像以上に生々しく、瑞々しく、そして痛みと苦みがたっぷりと載せられたリアリティ溢れる青春グラフィティだった。 途中で指摘したような課題はあれど、間違いなく本作の作者・悠寐ナギの持つ才能が「本物」である事を証明した一冊。 今後の活躍が大いに楽しみな新人さんが出てきたと小躍りしたくなる、鮮烈なるデビュー作であった。

  • 青春っていいですね

    一言で言うとこんな青春を過ごしてみたかった! ネタバレになってしまうとあれなので詳しくは詳しくは書けませんがとても考えさせられる話でした。 ラブコメだけではなく、時には辛いこともありそれを乗り越えていくという展開に感動しました! 迷っている方が居ましたらぜひ読んでみてください!

  • ぱすてるぴんく

    最初は、ぱすてるぴんくというタイトルからどんな小説か分からなかったが、今時の若者が書いた、今時の出会いというか恋愛の仕方だと思いました。ライトノベルとして、王道の恋愛小説で、良く練りこんで書かれている小説で、完成度が高いと思いました。

  • 無為無策

    主人公が中学時代に初恋で失敗した事は仕方がない。それを踏まえて、高校でぼっちになる事を選択したことも止むを得ない。 だが、その姿勢を貫くなら、何故スモモが暴走するのを止めなかったのか。 スモモが檸檬を連れて来た時点で注意していれば炎上する事は無かった。 中学時代に渚との交際をネットで発表して失敗しているのだから、 スモモにもネット上での事は注意するように促すことはできたはずだ。 主人公の余りの無為無策ぶりに呆れた。 そして、渚に対しては怒りをぶつけたのに、 檸檬に対しては恨み言ひとつも云わずに許した事は、全くしっくりこなかった。 主人公のやる事にはどうも筋が通っていなくて、チグハグで終始イライラする展開だった。 ネットリテラシーは大事だという事だけ残った感じ。

  • こんなラブコメを読んでみたかった!!

    プロローグで2人がスカイプ越しに交際1周年を祝うシーンからして、スモモが緋色くんのことが本当に大好きで仕方ないことが伝わってきます。 そして、緋色くんも自分のことが大好きなスモモのことが大好きで仕方ないんです。 「ネット恋愛」から「リアルでの恋愛」へ変わったことで、嬉しい事、恥ずかしい事、そしてうまくいかない事と、2人の恋は大きなうねりを迎えることになりますが、2人がお互いを想う気持ちは何も変わりません。 ずーーっっと大好きだったんですから。 山あり谷あり。 SNS等現代的なツールを根本に組み込んだ、まさに王道学園ラブコメの最先端をゆく作品だと思います。 こんなラブコメを読んでみたかったんです。ありがとうございます!!

  • これが現代の恋愛の理想系なのだろうか?

    ネットで恋愛関係になり、その彼女が主人公の家の近くまで引っ越してくるなんて、そこまでの強い気持ちを、現代人は持ったり出来るのだろうか。 SNSの闇もしっかりと描写しつつ、さりとて「可能性」というものを見せてもらった気がします。 まぁ、私はSNSの闇の部分しか現実ではありえないと思っている捻くれ者ですが。 主人公の過去の描写はえらく早足で、ずらっと書いていて、ラストに至るまでの起承転結から、1巻完結だと……あらすじを読むまでは思っていました。 まぁ、エピローグが物足りなかったので、その可能性も微妙にあるかなとは思いましたが、ここからどうストーリーを広げていくのかは、著者様の腕の見せ所かと。 2巻も、買います。

  • 主要人物たちに感情移入できず、ネットリテラシーの不自然なほどの欠如とそれをバカにした内容が際立つ作品

    低評価を付けているレビュアーの方と同様の感想を強く感じた 過去の人間関係の失敗でトラウマになってぼっちスタイルを貫くなど、長々と書かれている割に、それに反する主人公の現行不一致が多く、ネットリテラシーをバカにして招いた自業自得の失敗を繰り返すラブコメ(?)、なのだと思うのだが そこに過去をほとんど伏せられた「ネットでできた恋人(元不登校ヒロイン)」が上京して突然押しかけてくるという、恋愛脳にしても突飛すぎる設定の人物の登場とトンデモ展開 主人公の無能さとイキがりながら何事からも逃げる姿勢(イキり陰キャ)、ヒロインとその家族の思考の不明さ(非現実的すぎる恋愛ストーカー脳とそれを許容する家族)、友人やクラスメイトを自称する周囲の人間たちの悪意とネットリテラシーに対する無関心さから生じる、主人公たち(特に今カノ・元カノ)のすれ違いを描いた、何を読者に感じさせたいのかよくわからない作品だった これが「主要人物は全員メンヘラです」と設定されていれば、まだ納得もいくのだが・・ そういったチグハグさで序盤は感情移入できず、中盤以降は先が読めすぎる浅い展開とご都合主義の解決を見せられて、萎えて終わる 多くの伏線を張ったまま終わっているので、おそらく2巻以降で回収していくと思われるのだが、1巻からは面白くなる期待が全くできない 既に2巻が出ていて☆5レビューが2件ほど付いているが、「売るために書かれた商業レビュー」にしか感じられず、参考にならなかった この1巻を褒めている人のレビューを複数読み込んで、具体的に面白そうと思える部分を見出せる人なら買う価値はあるかもしれないが、現時点でお勧めできる作品とは思えなかった

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