作品情報
映画の記憶が、人と人をもう一度つなぎ直す。
身近な景色の中にある切実さとやさしさを、軽やかな語りで結ぶ作品。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2022-08-25
- ページ数
- 208ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.7 x 1.8 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784065287712
- ISBN-10
- 4065287715
- 価格
- 1540 JPY
- カテゴリ
- 本/絵本・児童書/読み物
第62回講談社児童文学新人賞佳作受賞作、待望の書籍化! ●主な内容 広島県尾道市に住むイルキは、親戚からイルちゃんは、せいちゃんにひっつきもっつき(人にべったりくっついて離れない)じゃのうと言われる中学一年生。 しかし大好きないとこのせいちゃんは、多発性硬化症という難病にかかっており、体だけでなく心も弱っていた。 そんなせいちゃんがある日、「映画が観たいのう」とぽつりと漏らす。だがせいちゃんは、頑なに映画のタイトルを言おうとしない。 せいちゃんの望みをかなえてあげたいが、しかし──もやもやを抱えたイルキは、大阪出身の大人びた同級生・ハジメと知り合う。 ハジメの力を借りて、どうやらその映画はせいちゃんが大学時代に作っていたものではないかと突き止めるイルキ。 しかもその映画はいま、京都で上映しているらしい。 少ない軍資金。何やら事情があるらしい同級生。不安と期待を抱えた二人の、京都までの旅が始まる!
1974年生まれ。広島県出身。奈良県在住。1997年、大阪芸術大学映像学科卒業。2003年、大阪芸術大学大学院修士課程修了。2021年、本作で第62回講談社児童文学新人賞佳作に入選。著書に第17回ジュニア冒険小説大賞受賞作『ろくぶんの、ナナ』(岩崎書店)がある。 文教大学教育学部卒業。保育士として勤務後、イラストレーターとして活動。装画・広告等のイラストレーションを手がける。著書に『26文字のラブレター』(遊泳舎)、『春は馬車に乗って』(立東舎)がある。
レビュー
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講談社新人賞佳作入賞
新人賞大賞をとった作品より、私はこちらの作品が良かったと思いました。 表紙も挿絵も物語にあってます。
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読んで良かった
実際にある場所をモデルにされているので関西在住の私は大阪駅で「ここで2人が喧嘩したのか」と感慨深くなります。他にも2人が訪れた場所に行ってみたくなりました。 とてもいいお話でした。
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読み始めはいまいちかと思ったけど
読み始めはいまいちだったかも。と思ったけど読み進めると結構面白くて、あっという間に読み終えてしまいました。
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あたたかく、強い想いが紡ぐ物語
個性豊かな登場人物たちのセリフが、とてもイキイキしていて良かった。誰かを強く想う気持ちが、本人たちの想像をもこえるパワーを生み出し、感動的なエンディングに繋がっていった。 自分のそばにいてくれる人たちを、大切にしたくなるような、あたたかいストーリーだった。
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ワクワク感が凄い!
優しさあふれる物語ですね。 主人公は大それたまねなどしたことがない中学生男子。 難病で臥したままのいとこが見たいとつぶやいた映画とは何なのか? 一風変わった連れとタッグを組んだ主人公が、 その作品を探し求めて“一か八かの大勝負”に出ます。 密やかに計画練り実行に移していく過程のワクワク感が凄いですね。 思わぬトラブルもありますが、 少年たちの友情が育まれていく流れは微笑ましい感じ。 そして、弱みと思われたことが実は強みであり、 主人公がそれを活かして活躍するというラストは 最高にカッコよかった! (対象年齢は11歳半以上かな?)
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最後の最後に。
とても大好きです。 舞台となるのは広島県。中学1年生のイルキは、親戚からせいちゃんに「ひっつきもっつき(人にべったりくっついて離れない)」と言われるほど、従兄のせいちゃんを慕っている。しかしせいちゃんは、多発性硬化症という難病にかかり、ふさぎ込むようになっていた。そんななかせいちゃんがある日、「映画が観たいのう」とぽつりと漏らす。だが頑なに映画のタイトルを言おうとしない。せいちゃんの望みをかなえてあげたい。イルキは、大阪から転校してきた同級生ハジメと親しくなり、彼のアドバイスもありどうやらその映画はせいちゃんが大学時代に作っていたものではないかと突き止め。しかもその映画はいま、京都で上映しているらしいことも。著作権(?)をもっているらしい監督とは連絡がとれず、ダビングを頼みに直談判すべく、みなに秘密で、旅費もなんとかし、京都へとむかう。 といったところがあらすじとなります。せいちゃんのために、イルキとハジメが奮闘する。結末は、予測がつくかとおもいますが、その通りになります。そのなかで、ハジメの家の事情もあきらかになってゆきます。せいちゃんのために、がメインで決着がつき、それはそれで素晴らしい。奮闘するなかでの成長。 が、実はそれだけではなく、最後の最後にのこされているものがあります。成長の成果を見せられ、ということなのか。それが目玉ではないか、少なくとも私はそうおもいました。ミッションが終了し、話としてはエンドロールだろうと油断していた私は、不意打ちを喰らいました。そうきたか、と。そして、そのイルキの成長ぶりに、熱いものがこみ上げてくるのを抑え切れなかった。あたたかい、優しく、それは過酷な現実を踏まえた、という意味の、とてもよい物語です。
関連する文学賞
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