空冥の竜騎 (講談社ラノベ文庫 か 18-1-1)
竜騎が実戦投入された世界大戦の終結から数年後、エースパイロットのロナード=フォーゲルが危険な飛行を繰り返す、戦後の空戦ファンタジー。
作品情報
戦後の空を、竜騎とエースパイロットが駆ける。
世界大戦の終結後を舞台に、竜騎とパイロットの関係を描く講談社ラノベ文庫の受賞作。危険な飛行に身を投じるエースの姿から、戦後世界の緊張を立ち上げる。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2024-07-02
- ページ数
- 296ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.7 x 1.5 x 14.9 cm
- ISBN-13
- 9784065364796
- ISBN-10
- 4065364795
- 価格
- 880 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
感覚を同期させた《竜》に乗り、空の戦場を駆ける兵士――竜騎。 竜騎が本格的に実戦導入された世界大戦が終結して数年後、エースパイロットであるロナード=フォーゲルは、あることがきっかけで危険な飛行を繰り返していた。 任務中、取り返しのつかない失敗をしてしまったロナードは、勤めていた基地を追われて士官学校へ左遷されてしまう。 学校の先生という新たな立場に戸惑うロナードだったが、女子生徒・シエルを筆頭に、なぜか教え子たちから慕われて――? 行き場を失くした兵士と、空に焦がれる少女の物語が、いま始まる。
レビュー
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空を駆ける竜と心をつなぐ物語
感覚を同期させた“竜”との絆が見事に描かれていて、空戦ファンタジーの魅力がぎゅっと詰まった一冊。ロナードとシエルの関係性にじんわり感動しました。
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間違いなく名作
講談社ラノベ文庫新人賞の優秀賞作品で、作者の小説家デビュー作。 ライトノベルにおいてあまりメインジャンルとはいえない空戦モノですが、あらすじから想像してたファンタジー空戦モノとはだいぶ違いました。 というのも、この世界における『竜』は既存のファンタジー作品における『ドラゴン』とは全く違う、作品独自の設定で作られている存在だからですね。どちらかというと『生きてる戦闘機』に近い。なので、戦闘描写も一般文芸(SF)にある戦闘機モノに近いです。 独自設定を活かした展開は見事な出来ですが、万人にウケるかと言われると……、恐らくそこが大賞(100万)でなく優秀賞(50万)止まりになった理由かと思われます。 既存の用語が多用されるので、戦闘機のドッグファイト知識はある程度ないと少々難しいかもしれません。果たして一般のラノベ読者は読むだけで場面の想像が出来るのだろうか……? とはいえ、深く考えずに雰囲気で読んでも感動出来る作品とは思いますので、また続きが読みたいところですね。
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航空開発史、軍事運用的にファンタジーとしても度し難い
まず作中でレシプロ機が開発されたものの「竜」の発見と軍事利用研究が進み、レシプロ複葉機の研究開発は捨てられたと出てきますが、「竜」は現実世界で言うF-15ジェット戦闘機みたいなもので、いかに速くて強いとしても、大人数を乗せたり輸送機としては運用出来ず、安易にレシプロ複葉機の研究開発を放棄するのは、作者の考えが及ばなかったのではないかと思いました。 正体不明機に対応するスクランブル発進にしても、通常は担当パイロットが専用待機室で待機しているものですが、自室に通常の服装で居る状態からの描写だったので、作者がスクランブル発進の現実を知らなかったのかもしれません。 また、軍に一騎しかなくなった「竜」の搭乗者を先生役に左遷するのは、敵空軍が「竜」で侵攻してくるのに対し対応力がレシプロ複葉機しか無い現状で対応するのは非常に悪手ではないかと思いました。 戦中の現実と戦後の理想主義の狭間で苦しむ描写がありながら、急に「竜」の乗り手としては非常に優秀な主人公が相当にドジで疎い描写が挟まれるのは「作風をどこに持っていきたいんだ」と言う感があり、面白味と最低限の現実味が急に失われる感じがありました。 2024/8/15追記 読了しました。安易にスプリットエスとかナイフエッジとか、機動(マニューバ)名が出てきますが、相手と自分の位置が目まぐるしく変化する航空戦でそれを出されても訳が解らない一般読者は置いてけぼりにされるだけで、せめてマニューバ図解さえ書いてくれればと、思いました。厳密に言えば、レシプロ機にしか出来ない機動、ジェット機でも機種によって出来る出来ないがある機動があるので、固有の機動名はむしろ出さなかった方が文章が多少重くなっても良かったのではと思います。