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我が友、スミス

すばる文学賞

我が友、スミス

石田夏穂

筋トレに励む会社員U野が、ボディビル大会と「女らしさ」の規範のあいだで揺れる。第45回すばる文学賞佳作を経て単行本化した作品。

身体筋トレジェンダー規範労働

作品情報

スミス・マシンを愛する彼女が、自分の身体で規範に挑む。

第45回すばる文学賞佳作。2022年に集英社から単行本刊行。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
2022-01-19
ページ数
144ページ
言語
日本語
サイズ
13.3 x 1.3 x 19.2 cm
ISBN-13
9784087717884
ISBN-10
4087717887
価格
700 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

【第166回芥川賞候補作】 【第45回すばる文学賞佳作】 前代未聞の筋トレ小説、誕生! 「別の生き物になりたい」。 筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、 O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、 本格的な筋トレと食事管理を始める。しかし、大会で結果を残すためには 筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった――。 鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、 職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、 母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。 モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。 彼女が決勝の舞台で取った行動とは? 世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作。 【著者プロフィール】 石田夏穂(いしだ・かほ) 1991年埼玉県出身。東京工業大学工学部卒。2021年「我が友、スミス」で第45回すばる文学賞佳作となり、デビュー。同作は第166回芥川龍之介賞候補にもなる。

レビュー

  • 読み応えがあり。筋トレ女子にはたまらない。

    Facebookのコミュニティで知って購入。 筋トレ初心者の頃はドキドキして読んで、 中級者になったら 更なる楽しい小説です。

  • 非筋トレ系の男性でも楽しめた

    序盤は、筋トレ用語を説明されてもなかなかうまく理解できなかったが、ある所からグイグイ引き込まれて一気に読めて、清々しい読後が得られた。筋トレにも「才能」というものを感じ、知識も多く得られた

  • 女性ならではの世界観や苦悩。筋肉ムキムキなボディビル小説『我が友、スミス』

    ゼロからボディビル大会を目指す女性の物語ですが、女性ならではの世界観や苦悩は新鮮でしたし、名言や例えが面白くて楽しくスラスラ読めちゃう小説でした。 <女性らしくない女性ボディビル界で女性らしさを追求される> 男性だけでなく女性のボディビル大会もありますが、中には「ミスコンの亜種」のようなものもあるらしい。本書では、ミスコン亜種というよりはクラシックなボディビル大会を目指すことになるんですが、ただ単純に筋肉だけに専念すれば良いのかというとそうではない。ロングな髪の毛、12cmのヒール、美肌ケア、表情等で「女性らしさの追求」に苦戦することになる。 一見すると女性らしくない女性ボディビル界は、実は「女性らしさの追求」を要求され、否が応でもジェンダーを意識させられる場所だという。筋トレが好きで好きでたまらない主人公が、女性らしさを求められる大会にどっと冷めた気持ちになってしまう。 ただひたすらに自分に向き合うトレーニングと、体つきを見てもらって他人に評価される大会のギャップに、主人公がどう折り合いをつけるのか…ぜひ本書を最後までご覧ください。 <名言が多くて楽しくスラスラ読めちゃう> 随所の例えや表現がいちいち面白くて、著者の笑いのセンスが完全にツボにハマってました。ぼくのお気に入りは、「関東平野をひっくり返す勢い」でバーを渾身の力で自分のほうに引き寄せるラット・プル・ダウンです。笑 <さぁ、トレーニングを始めよう> 単純なぼくはすっかり感化されました。高校ラグビー時代の知見と経験だけで、これまでなんとなくはトレーニングというか運動を続けてきたんですが、一度はパーソナルトレーニングでびっしり鍛えてみたくなりました。最近は、ロードバイクがメンテナンス中なんで、12分間腕立て伏せHIIT→10分間全身HIIT→プールで水泳を一人で黙々とやってるんですが、なかなか自分だけでは追い込めない。 本書では主人公が悟りの境地に辿り着いている描写があります。筋トレに没頭し他のことは一切考えない「真空地帯」、好きなだけ自由に自分の身体を鍛えられる「多幸感」。まさに「いまここを生きる」感なんでしょうか、その境地にたどり着いてみたいものです。

  • 「行って帰って来る」筋トレ小説

    「スミス」とは、ジムなどにある筋トレ用のトレーニング器具「スミスマシン」。 このスミスマシンを愛する主人公の一人称筋トレ小説。「私」の現代的で、冷静な語りに安心して身を任せていると、いつの間にか筋トレ世界の深みへぐいぐい引き込まれてしまいます。 会社の男性同僚たちから投げ掛けられる「女性は大変ですね」という「なにげない」言葉が「私」にからみつく。その呪いの言葉を、無視するのか、飲み込むのか、振り払うのか、蹴飛ばすのか……。鍛えられる肉体と同様、文体も緊張感を増しながら、クライマックスのボディビルの大会へなだれ込みます。見事な構成。 ライムスター宇多丸氏がラジオの映画評でよく言う「行って帰ってくる話」。わかりやすく冒頭場面と最後の場面が同じ場所で同じ事をしているところなのですが、見え方が全然違います。単純なハッピーエンドではないものの、読んでるこちらも(心の中で)グッと拳を握りしめたくなる物語です▼

  • おもしろかった

    読みやすくて,おもしろかった。それだけ。列車の旅に最適。いい時間つぶしができる。

  • まさに読む筋トレ!

    筋トレをしている方が読むと「分かる分かる!」と共感できる部分が多いです。また、筋トレをしていない方でも「へー、こんな感じなんだ」と筋トレの勉強にもなる一冊です! まさにこんな筋肉小説を僕達は求めていた! といっても過言ではありません。人物の作りこみも素晴らしく、主人公が筋肉と共に成長するドラマが素晴らしいです。面白かったです。

  • 今後が楽しみな作家さん

    スミスとは筋トレマシンのこと。淡々と体を鍛える女性があるときボディビル大会を目指しその大会を終えるまでの努力と葛藤の日々を描いている。 別の生き物になるというある種のアイデンティティの目覚めと自分の望まぬジェンダーのみせかけの綱引きは面白いし、こういうと失礼かもしれないが意外なまでに語彙は豊富で特徴的なアクセントはコミカルだが文章は上手だった。今後が楽しみな作家さん。

  • 筋トレユーザーもおすすめ

    少しでも筋トレをしたことがある人ならば共感できることが多い本。

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