作品情報
大学の英文科で、学生たちの距離が少しずつ変わっていく。
第8回小説すばる新人賞で注目された作品。大学の英文科を舞台に、学生たちの友情、恋愛、自己発見を描く青春小説。
レビュー要約
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独自の発想を評価する声がある一方で、構成や読み味には好みが分かれやすい。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 1995-12-01
- ページ数
- 213ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087741780
- ISBN-10
- 4087741788
- 価格
- 57 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第8回(1995年) 小説すばる新人賞受賞
レビュー
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英語が好きな人も、そうでな人にもおすすめ
あぁ、おもしろかった。これはいい。学会で建物の屋根が落ちるところで始まって、英文科内の争い、お馬鹿な教授、素敵な老英文家と美しく新進気鋭の英文学者の恋、著者は英米文学専攻で、アメリカ・イリノイ州在住の主婦とのことだが、英文学への愛もとても好ましく、漫画チックな教授や生徒の動きも全部楽しかった。私は自分が「語学系」だから余計面白かったが(彼女の論文発表とか、おおまじめなのだが、腹をかかえて笑える)そうでない人にも楽しめる。
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あかん
この作者が大学院へ行ったことがあるのかどうか知らないのだが、あまりリアリティがない。27歳の志村麻美、論文の数が多すぎるし、非常勤講師をするのにこんなに教授連と会ったりするものじゃない。工藤という52歳の教授が学生運動の頃を回想する中に「カップラーメン」が出てくるが、これは96年の小説なので、68年の学生運動のことだろうが、その当時カップラーメンはない。ヘミングウェイに関するこんな会話が学会で交わされるはずもないし、そこで立った蓬田が、20年前に米国でフェミニズム的論文がたくさん出たと言っているが、90年代にだってそういうのはたくさんあった。なんでこうなるんだろう。
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エンターテイメントにとどまらない
小説すばる新人賞を受賞した作品。 『文学部唯野教授』のような大学舞台裏ものなんだが、『唯野教授』の欠点を完全に越えた作品になっている。 主人公の麻美は「例の国立大学」をでた新進気鋭の英文学者。日本で大学非常勤講師をすることとなったが、専任ポストの話を餌にセクハラされたり、学生たちの反応が悪くてめげたりの毎日。そんなとき、英文学の大家で還暦を過ぎた蓬田が彼女の「聞き役」として癒してあげる。 麻美の気持ちの動きや、結末を読者に判断させる部分、また複数の視点人物がめまぐるしくかわる構成など、すべて麻美の講義録の部分で説明が付けられており、非常にすぐれた実験小説にも思える。さまざまな読み方ができるオススメの小説!
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勢いがあってゴヂャゴヂャして目まぐるしい
勢いがあってゴヂャゴヂャして騒々しくて色んな人が目まぐるしく現れて,笑ってしまうところもあって,そして,ほろ甘い小説だ。 勢いにまかせた荒削りな感じがしないでもない。同著者の後の作品「テムズのあぶく」は,しっとりしていて,そちらのほうが完成度が高いと思う。 それにしても著者は女性なのに,男の心のいろいろな面が,どうしてこんなに分かっているのだろう?僕の心の中を見透かされているような怖さがあるが,本書ではそれらをユーモラスに書いてくれているので救われる。
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