作品情報
40年前の一夜を追って、和歌山と大阪の記憶の底へ戻っていく短編。
「なぎの葉考」は、和歌山と大阪をめぐる再訪の旅を軸に、若い日に出会った女性の記憶をたどる短編です。P+D BOOKS版『なぎの葉考/しあわせ』では表題作として収録され、同書は川端康成文学賞受賞作を含む野口冨士男の短編7編をまとめています。
レビュー要約
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自然主義や私小説の文体を読みやすく受け止める声があり、収録作全体の地味さの奥にある深い余韻を評価する読者がいる。一方で、派手な筋立てよりも記憶と感触を追う作品であるため、静かな読み味を好む読者に向く。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2021-03-11
- ページ数
- 198ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 12.8 x 1.3 x 18.2 cm
- ISBN-13
- 9784093524124
- ISBN-10
- 4093524122
- 価格
- 660 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
川端康成文学賞受賞作を含む秀逸な短編7編 「もう来たらあかんよ。ほんまに来イへんな」 昭和11年、大阪の置屋で出会った若い娼婦は、男が深みにはまってしまいかねない魔性を秘めており、実際に6人の男が破滅に追いやられていた。〈私〉ももうしばらく一緒にいたいと願うが――。 和歌山、大阪をめぐる旅に出た男が40年前の一夜の記憶を辿っていく「なぎの葉考」のほか、70代の老夫婦が重い病気を抱えながら命を長らえていることにささやかな幸福を感じる「しあわせ」、〈私〉と確執のある父とその2番目の妻、子が入水自殺してしまう「耳のなかの風の声」など全7篇を収録した名作短編集。
レビュー
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自然主義私小説
特に晩年の「しあわせ」が傑作だと思った。自然主義、私小説というとなんとなく地味でつまらない印象を持たれてるが、やはりこの分野の小説でしか得られない深い感動があると思う。病気に苦しんでいる人には、よくわかる作品だと思う。
関連する文学賞
- 川端康成文学賞 第7回(1980年) ・受賞