みすてぃっく・あい(ガガガ文庫 い 3-1)
受賞時題名『虚数の庭』は、刊行時に『みすてぃっく・あい』へ改題された。冬休みの女子寮に残った美術部員たちの戯れと三角関係から、幻想とミステリが交錯する物語へ進む。
作品情報
閉ざされた女子寮で、他愛ない遊びが幻想百合ミステリーへ変わっていく。
『みすてぃっく・あい』として小学館ガガガ文庫から刊行。紀伊國屋と HMV の書誌で、受賞作『虚数の庭』からの改題、ISBN、ページ数を確認した。
レビュー要約
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前半の穏やかな会話劇から後半の仕掛けへ進む落差が評価される一方、理数的な比喩や急な転調には好みが分かれる。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2007-09-19
- ページ数
- 248ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784094510270
- ISBN-10
- 4094510273
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
冬休みの女子寮には、4人の美術部員しかいなかった。ぼけぼけおっとりの沖本部長に読書魔の天才・三輪先輩、あっぱらぱーの門倉せりか、そして優柔不断な私・久我崎蝶子。私たちはひたすらに戯れる――ピクニックをしたり、チェスをしたり、いっしょにお風呂に入ったり。けれど、蛇行をつづける他愛のないおしゃべりも、ぼんやりとした空想に耽る時間も終わるだろう。なぜなら私は迫られてしまったから――せりかと先輩に。三角関係。私は選ばなければいけない――愛の行方を。 第1回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。
レビュー
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切ない百合物語
森に囲まれた女子寮は、冬季休暇に入り、残っているのは仲のいい4人の少女だけ。 少女たちは広間で談笑したり、湖畔にスケッチに行ったりして同じ時間を過ごします。 しかしやがて、お互いの気持ちに気付き、甘く切ない三角関係へ… なんて書くとごく普通の百合小説のようですが、 実は本編のあちこちに仕掛けが施されていて、 後半には天地がひっくり返るような展開が待ち受けています。 まるで「不思議の国のアリス」を読んだ時のような、 なんともいえない浮遊感を味わうかもしれません。 しかしなんといってもこの作品の魅力は「せりか」という女の子の存在です。 高校生だというのに、まるで小学生のように小柄で無邪気でいつも笑っていて、 そのうえ自分が重い病気にかかっていてもまるで気づかないような危うさのある女の子。 その子が主人公に向ける切ないほど真っ直ぐな恋心は、 読んでいて胸を締め付けられました。 こんな出会いがあるから、百合小説はやめられません。
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想いが現実に干渉する時、、、。
百合です。 少し、血液の話だとかあるので、さほどグロくは無いが注意。 ムーンライトシンドロームみたいな「静かな狂気」が好きな私は楽しめました。
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(泣)
自分の読み方が可笑しいのかもしれませんが、最後に泣いてしまいました。 本当に良い本です。
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百合×SFミステリ×数秘術
アレイスタ・クロウリーなどのオカルトや数秘術・数学といったネタは大好きでおもしろく読み始めました。セリフでは、いわゆる萌え作品にでてくるようなロリキャラが甘ったれた幼稚なセリフをしゃべっているのに、一人称の地の文は、教養ある大人の男性のような言葉遣いで書かれていて、その大きなギャップが新鮮です。 登場人物たちがそれらの難解な知識をとうとうと披露するところがとても魅力なのですが、一方で、彼女らの恋愛パートでの感情表現は紋切り的で、一緒にお風呂にはいるのがどうとか、病気のときに口移しでといったありがちなイベントがありがちなかんじにおきる落差があります。その点が、おもしろさというよりも、作者の思い通りにしゃべらされているキャラの話に見えてしまったところが惜しいです。 平行世界ネタのSFミステリに百合スパイスがかかっているという視点でみれば、オリジナリティの高い意欲作です。
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意外な変化球!ミステリーとしての質が高い作品。
百合目的で買いましたが、いや、これはまたやられました。 最初から中盤にかけて、それぞれの登場人物の特徴的なエピソードが 語られるのですが、それが単なる人物の肉付けのためだと思っていたら・・・ 話の伏線の張り方がとても上手な書き手だと思います。 上質のミステリー小説としての魅力に惹きこまれ、恐怖すら感じるラストまで 一気に読みました。 ただ、この全く作品とミスマッチな題名だけが残念でした。 ネット上での色々なレビューでも指摘されていましたが、「虚数の庭」こそが 相応しいかと思います。 ラノベの読者層はそこまで年齢低くないと思うし、私のような 社会人でビアンの女性にもこういう小説は需要があるわけですから、 いくらなんでも「みすてぃっくあい」はなあ。。。。と思いました。 それにしても三輪先輩、素敵だったです!タイプだな〜。
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甘い毒
どこか奇妙な登場人物、空虚な白、赤、象徴的な小道具、終始付きまとう不安感、これらが溶け合って独特の雰囲気を醸し出しています。 百合も良いけれど、幻想文学的な展開が魅力的でした。拡散する思考がとても心地良いです。