甘いお菓子は食べません
『べしみ』は、田中兆子による短編小説です。受賞対象として記録される作品で、題名が示すイメージと作者の関心を手がかりに、人物や土地、記憶、感情の動きを描きます。
作品情報
『べしみ』は、田中兆子の表現を受賞作として伝える短編小説です。
『べしみ』は、田中兆子による短編小説です。受賞対象として記録される作品で、題名が示すイメージと作者の関心を手がかりに、人物や土地、記憶、感情の動きを描きます。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2014-03-20
- ページ数
- 254ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784103353515
- ISBN-10
- 4103353511
- 価格
- 1540 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
欲望に蓋をして生きていくつもりだった。けれど――。第10回R-18文学賞大賞受賞作。アルコール依存から脱することのみを目的に生きる女。「きみとはもうセックスしたくない」と夫から宣言された女。母になるか否かを考え続ける女。もっと愛したい、もっともっと愛されたい、なのに――40代を漂う彼女たちが見つけた、すべて剥がれ落ちた果ての欲望の正体とは。女の危うさと哀しみを迫力の筆致であぶり出した、連作短編集。
レビュー
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女性の性を描いて、でも乾いてユーモアがある
とにかく面白かった。なまなましい描写もあるが、女性なら、うん、うん、わかると思ったり、または笑ってしまったり。 友人にも薦めたいが、びっくりされるかも?
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男女に差はないのか?
p128「あたしはひとりで歩いている」、p170「自分の幸福をなど考えたこともない頭で、妻の幸福を考えている。それは、自分のことも、妻のことも、何もわかっていないのではないか」、p182「結婚も子供を産むのも当たり前のことだと思っている。~ただ、するべきことをしなかった、したかったことができないことについて、割り切れない思いがある」、p204「自分のことばーっかり考えていると、大抵行き詰るから。自分をみつめないこと。そんなヒマがあったら、他人をみつめたほうがいいよ」、p237「今も、たくさんの満たされない女たちが夜を耐えているのか。そういう女の性欲が夜のなかに茫洋と漂っている。夜は甘く重苦しい」 男に仕え、子どもを産む性としての女性が経済力という下部構造を手に入れることによって、自立を果たした、と言えば聞こえがよいが、実態は複雑である。著者を支持する人々は正鵠を得たりと全面的に賛成するであろうし、支持しない人々はまったく賛成しない。女性の間の価値観を二分している。 男とあらゆる面で対等になること(男を買う等)が、女性の幸せでないことは理解できたとしても、なぜ男だけがその快楽を手に入れることが許容されるのか、といったアンビバレンツな揺れる心情をうまく描いている。男性が読めば、びんたを食らったようであり、女性が読めば賛否両論となろう。 ただ、全ての男は女から生まれており、戦争で死ぬときは「おかーさん」と呼ぶ。そこに聖性を見ながら、社会構造から生じた幻惑であり、本当の女ではないと論じても、多くの意味は見いだせない。男と女は違うからよさがあり、それは権力者としての男から女を抑圧した結果だから批判的に見るべきと論断されるのであろうが、果たしてその先に何があるのか。女性を代弁する言葉遣いは多いに評価できるが、登場人物の男がややステレオタイプの点を考慮し、☆3つとしました。
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そうだよね➰‼️がいっぱい
とても面白かったです。そうそう‼️と頷きながら読みました。短編集ながら、色々な伏線があり楽しめました。但し一つだけ同感出来ない物があったので、マイナス1です。 日常生活に影響するほど性的な欲求は無いし、欲しいとも思いません。 作者は、承知の上で加えたと思いますが。
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よかったです
仕事上、とても参考になる書物でした。感動、感心、感謝です。よかった
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微妙でしかない
うーん、すごく悪いわけではないが、貴重な休日の数時間をこの本に費やすのは もったいなかったかもと思います。
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30歳の私が読んでも面白かったです
書店をぶらぶらしていたら、装幀がパッと目に入ってきて 手にとりました。繊細で美しい絵だけれど、どこかゾクっと する感じが、本の内容にもぴったり合っていました。 この装幀の雰囲気が好きだなと思う人は、面白く読めると思います。 私は今30歳ですが、40代はどんな感じなんだろうという 興味もあり、さくさく読み進められました。 登場人物の女性は、誰もが現状に満足していなくて、どこか 欠けている部分があったり、何かしらの劣等感を持っています。 婚活や、老いた親や、旦那さんや、子供や、仕事のことで それぞれ悩んでいて、時にやけっぱちになったり落ち込んだり もするんだけど、それでも一生懸命前に進もうとする彼女たちの 姿が愛おしかった。 どの話も惹きこまれましたが、特に「花車」が面白かったです。 夫から「もうセックスはしたくない」と宣言された女性の話ですが、 彼女の苦しい気持ちが痛いほどわかったし、最後の彼女の決断も すごく良かったです。 最終話の「べしみ」は、若い男から「ババア」と言われたり、勇気を出して バーの店長を誘ったらすげなく断られてしまった主人公に胸がヒリヒリ しましたが、こちらも結末がすごく良かったです(ちなみに、最初に 読み始めた時、姫野カオルコさんの『受難』を連想しました)。 どのお話も、読んでいる途中は胸がヒリヒリしたり、ざらざらしたり、 苦しくなったり、ぞくっとしたりするのですが、読後感はすごく良いです。 著者はこの本がデビュー作とのことですが、次作が待ち遠しいです。
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人の生き方が気なる年代に・・・
何かに不満があるわけではないけれど、完全燃焼しきれていない自分に気づく。そんな時、人はどう生きているのか・・、という気分で出会った本書でした。六人の登場人物はその時々の自分のようであり、交錯しながら共感や違和感を感じつつ読了しました。再読しながら、歳を取り膨大な時間を積み重ねて今がある「生」の重みを考えました。どんな状況であれ生きることにひたむきな登場人物に励まされました。 また田中さんの作品を読みたいです。
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現代女性の屈託
帯にある「デビュー作にして傑作」というコピーは、本当にその通りです。 40代女性のいろんな女性の屈託が描かれているわけですが、それがここまで面白く小説として違和感なく描かれているのにまず驚かされます。作品の並びも素晴らしく、さらっと入っていけて最期の収録作「べしみ」までどんどん読み進めていきました。 わかりやすい感動とか、誰もが認めるような前向きさみたいなものは描いていません。それでも、誰もが生きていていいというか、なんとなく希望みたいなものをくれる作品です。