作品情報
地球の奥底で、見えない何かが静かに積もっていく。
新潮社の単行本。地球科学や気象の知見を織り込みながら、日常の裂け目にある孤独と回復を描く5篇を収める。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2020-10-20
- ページ数
- 256ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.3 x 1.8 x 19.1 cm
- ISBN-13
- 9784103362135
- ISBN-10
- 4103362138
- 価格
- 1690 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
耳を澄ませていよう。地球の奥底で、大切な何かが静かに降り積もる音に――。 不愛想で手際が悪い。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。 科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。
レビュー
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地球の歴史、生命の不思議、人間への愛おしさ。胸に静かに降り積もるものがある、とても読みがいのある作品集でした。
地球というこの星の不思議。クジラや伝書バト、ミクロの世界に生きる者たちの不思議。そして何よりも、迷い、悩みながら、人生の旅をしていくちっぽけな人間たちへの愛おしさ。 色んな思いが胸に去来し、静かに降り積もっていく、そんな短編集でした。 「八月の銀の雪」「海へ還る日」「アルノーと檸檬(レモン)」「玻璃(はり)を拾う」「十万年の西風」の五篇を収めています。 どれも読みごたえあったけど、「海へ還る日」「玻璃を拾う」「十万年の西風」の三篇には、ぐっと胸に来るものがありました。 🐋「海へ還る日」‥‥‥《大事なのは、何かしてあげることじゃない。この子には何かが実るって、信じてあげることだと思うのよ》p.132~133 某人物のこの言葉に、ぐっと来た。 この短篇をイメージして描いた文庫本表紙カバー、草野 碧さんのイラストがまた、とても素敵ですね。 🔬「玻璃(はり)を拾う」‥‥‥主人公・瞳子(とうこ)のキャラの親しみやすさ。彼女が話す関西弁の軽快感。話の展開の先が読めない、スリリングな面白さ。そして、終盤に行くに連れて、じんわり胸に沁みてくる、ほっこりした風味。 本作品中、一番気に入った短篇がこれでした。 🎈「十万年の西風」‥‥‥語り手の辰朗(たつろう)が出会う滝口(たきぐち)という人物の人生が、戦時下の日本の風景とともに浮かび上がってくるところ。そこに、ぐっと来ました。目頭が熱くなりました。
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心が安らぎます
伊与原新さんの作品は本当に心が安らぎます。辛い現実からは逃れられないけど、導く光を差してくれる。この一冊もそんな作品たちでした。。。
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やさしさが心に沁みる物語たち
「科学」をテーマにした小説と聞くと、どこか難解で敷居が高いイメージを持ってしまいがち。 けれど「科学の話をもっと気軽に楽しめたら面白いのに」とも思っていました。 そんなときに出会ったのが、伊与原新さんの『八月の銀の雪』。 “科学×人間ドラマ”という組み合わせに惹かれ、手に取りました。 就職活動に行き詰まる大学生。 幼い子どもを抱え、日々に追われるシングルマザー。 将来に迷い、自分の立ち位置を見失った社会人――。 それぞれに悩みや葛藤を抱えた人々が、科学と出会うことで、少しずつ自分自身と向き合っていく。 地球の奥深くで降り積もる銀の雪、深海に響くクジラの歌、空を渡る風――。 科学の視点を通して描かれる、静かでやさしい連作短編集です。 やさしさが心に沁みる物語たち この作品には、派手な展開やどんでん返しはありません。 けれど、その代わりにあるのは「人の弱さを否定しない視点」です。 登場人物たちは皆、どこか不器用で、うまくいかない現実に苦しんでいます。 それでも、科学という“揺るがない真実”に触れることで、ほんの少しだけ前を向くことができる。 その変化は劇的ではありません。 だからこそリアルでやさしい。 読んでいるうちに、自分自身の心にもそっと光が差し込んでくる―― そんな感覚がありました。 「どんなこともそうでしょうが、いろんな人との協力や助け合いで、成り立っているわけですから。自分ができないとき、困ったときは、助けを求める。一人で何でもやろうとしても、いずれ行き詰ります」 人はつい、「人に頼っちゃいけない」と思い込みがち。 特に真面目な人ほど、弱さを見せることをためらってしまう。 けれど実際には、どんな仕事も、どんな人生も、誰かとの関わりの中で成り立っています。 この言葉は、「頼ることもまた前に進む力になる」と教えてくれます。 人にはそれぞれの役割や意味がある しかしその答えはすぐに見つからなくてもいい 好奇心を持ち続けることが自分を支える力になる 科学をテーマにした小説を読んでみたいけれど、難しそうと感じている人や刺激的な展開よりも、心がじんわり温まる物語を求めている人、今の自分に少し疲れていて、やさしい言葉に触れたい人、そんなあなたに、ぜひ手に取ってほしい一冊。 読み終えたとき、きっとあなたの中にも、静かに降り積もる“銀の雪”のような余韻が残るはずです。
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短編全てよい。
やや字が小さくて読みにくかった。
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劇的な展開は無い。だが、それが良い。
伊予原作品特有の「サイエンス分野の知識」と「ちょっとした人間模様」が交錯する短編集。様々な分野の知識をちりばめながらも、物語の邪魔は決してしない程度に制御されている点が素晴らしい。物語には劇的な展開は無い。だが、それが逆に良い。心が動いたり、変化の予兆だけが示されるぐらいで物語が完結し、読者に想像の余地を上手く残している。 装丁の絵は非常に印象的で素晴らしいが、表題作品とは異なっていたので一瞬「?」となった。
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いいです
いいです
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最高です。
最高です。こんなに質の高い漫画を描けるのは世界で手塚先生しかいません。昔購入しましたが、なくなりました。再度購入。永久保存です。
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心現れました!
素敵な作品でした!
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