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太陽・惑星

新潮新人賞

太陽・惑星

上田岳弘

太陽が核融合で金を生むのではないかという発想から始まり、赤ちゃん工場や新宿のデリヘル、パリの蚤の市、インドの湖畔へと視点を飛ばしながら、人類の欲望と終末を描く。新潮新人賞受賞作と対になる一篇を併録したデビュー小説集の表題作。

SF欲望不老不死太陽終末世界規模

作品情報

やがて人類は不老不死を実現する。その先に待つのは希望か、悪夢か――。

第45回新潮新人賞受賞作。『太陽・惑星』の表題作として単行本化され、純文学とSFを接合する鮮烈なデビュー作になった。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2014-11-27
ページ数
230ページ
言語
日本語
サイズ
13.7 x 1.7 x 19.8 cm
ISBN-13
9784103367314
ISBN-10
4103367318
価格
1980 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

留まることのない欲望の果て、人類は金の生成と不老不死を実現する。はたしてそれは希望なのか、悪夢なのか。大型新人デビュー小説!

レビュー

  • 理知的な構成

    発想はマッチョでないが、文体はゴリゴリ。

  • 手に負えない

    作家は類い稀なる想像力と知力でこの世界を組み上げている。しかし私の頭ではその先、つまり「これは結局どういうことなのか」を掴むことができなかった。 「太陽」においては、歴史上の各個人(第1形態=おそらく現代の私たち)が経験した情緒を、第2形態以降の人類がデータとして追体験できる“チェックポイント”という概念が提示される。 「惑星」においては、最高製品(スマートフォンの極北にある装置。人類と物理的に一体化し、人々はその中で生き、やがて肉体すら捨てていく)の概念が描かれる。 生成AIの登場で、言葉も映像も物語もデジタルに回収され、個人の経験の価値が完全に失われたような無力感が漂う今これを読むと、この設定はやけに生々しい。これが2013,14年に書かれたことに驚く。 ただ、その壮大さゆえに、追いかける側の脳と体力が足りなかった。全体像を理解するために読み返す気力もない。ページのなかなか進まない、重たい文章だった。「自分の手には負えない作家だ」という感覚だけが残った。

  • 愛に悩み愛を渇望した人々の話と思います

    舞台ニーゼロニーゼロの戯曲の作者と言うこともあり、世界観が知りたくて購入。難解な様な良く分かった様な、不思議なもやもやが残りそのことを時折、思い出して正体を知りたくなる。ニムロッドと一緒に購入し此方も、もやもやが残った。こんな中毒性が有るのかとキューも購入し、読書中です。

  • まだよくわかりません

    本の状態はとてもよかったです。内容については、新しい作家の方なので読んでみようと思いました。 判断しかねています。

  • スケールが途方もなく大きく、圧倒される。

    時間、空間的な大きさ、発想のスケールの大きさに圧倒される小説。 突き放すようなドライさを持つ理知的な文体も、読んでいて心地よい。 CGをふんだんに使ったハリウッドSF大作映画も作れそう。 SFの娯楽作品として読むことも、哲学的な純文学として読むこともできる奇特な小説。 次の作品にも期待したい。

  • 太陽が賞をとれて、惑星が取れなかった理由。

    太陽は独特の文体であり、才能があると思った。主要キーワードは金であり、まさに太陽のようなまぶしさの金に翻弄された人間たちの暴走により、実際の太陽の輝きで消滅する。それはよくできていると思う。 しかし、惑星の主要キーワードは2020年の東京五輪であり、それが小説の世界の展開と何の関係があるのかはわからなかった。正直時事ネタにこびた感じがした。 とりあえず次回作には期待。 ちなみに両作品とも人類滅亡もので、個人的には好きではないです。

  • 難解で理解不可能

    「太陽」にしても、「惑星」にしても、どちらも難解で理解不可能。果たして、これは小説なのか、あるいは作者の哲学を小説の形式で発表したかっただけなのか? 私は常々、小説の完成は作家が書き終わったときではなく、読者が読み終わったときだと考えている。読者の頭の中で小説世界が再構築されて、それでようやく完成するのだ。その意味においては、いったい何人の読者が、この小説を完成できただろうか? 大いに疑問に残る。 また、理科系出身の私から言わせれば、仮にこの2つの作品がSFというジャンルに分類されるのなら、科学的に言って、随分と稚拙な設定に基づいている。なので、SF作品としてはリアリティーに欠けている。 さらに気になる点は、登場人物に外人が多いことである。まるで、海外の作品の翻訳本を読んでいるような感覚となり、日本の純文学を読んでいるようには感じられなかった。 かなり、2つの作品とも我慢して最後まで読んだが、まったく面白くなかった。この作家の作品は初めて読むので、これだけで決めつけてはいけないとも思う。別の作品は面白いかも知れないし、単に今回は私の感性が、この作家の感性と合わなかっただけかも知れない。

  • SFと純文学の融合。数十年にひとりの大型新人の登場です。

    純文学というよりはSFの要素の方が強いのですが、一読しただけでは凡人には理解出来ないくらい絡み合った並行して進むストーリー展開。新しいIT世代の描く言葉のマジック。好き嫌いは分かれるでしょうが、大物に化ける予感がします。太陽~惑星と徐々に文体やストーリーの堅さも取れて、三島賞を受賞した私の恋人はさらに取っつき易く、かつ洗練されています。今後は楽しみな作家さんです。

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