日本の文学賞

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午前0時の身代金

新潮ミステリー大賞

午前0時の身代金

京橋史織

新米弁護士の小柳が、クラウドファンディングで身代金10億円を募る前代未聞の誘拐事件に巻き込まれる、新潮ミステリー大賞受賞作。

誘拐ミステリークラウドファンディング弁護士現代犯罪新潮ミステリー大賞

作品情報

身代金をクラウドファンディングで集める発想が、誘拐劇を一気に加速させる。

新潮社刊の受賞作。女子学生の失踪を起点に、クラウドファンディングで身代金10億円を集める誘拐事件へ発展する。

レビュー要約

  • クラウドファンディングを身代金に使う発想の新しさと、相談から誘拐事件へ転調する速さが評価されている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2022-03-18
ページ数
256ページ
言語
日本語
サイズ
13.2 x 1.9 x 19.1 cm
ISBN-13
9784103544715
ISBN-10
4103544716
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

クラファンで身代金10億円!? 前代未聞の誘拐劇に、新米弁護士が挑む! 貴志祐介氏、道尾秀介氏、湊かなえ氏が満場一致で決定した、新潮ミステリー大賞受賞作! 「目新しい設定に引きつけられ、物語の起伏に興奮した。 作家に必要なのは大嘘を信じさせる才能だと、あらためて思う」―― 道尾秀介氏 「いっさい停滞することなく、最後まで一気読みさせてくれた」―― 貴志祐介氏 「読後、『これが受賞するな』と確信しました」―― 湊かなえ氏 新米弁護士の小柳のもとに相談に訪れた女子学生が、その夜、突如失踪した。翌朝、クラウドファンディングで日本中から10億円の身代金を募るという前代未聞の誘拐事件が発覚する――! 斬新な設定、二転三転する展開、抜群のリーダビリティ。 デビュー作にしてエンターテイメント小説の面白さがぎゅっと詰まった、新機軸のノンストップ・ミステリー!

1972年徳島県生まれ。お茶の水女子大学生活科学部卒業後、一般企業に勤務しながら脚本を学び、ラジオドラマや舞台等の脚本を手がける。第39回創作ラジオドラマ大賞入賞。その後、スイスへの転居をきっかけに、小説執筆を始める。2021年、今作で第8回新潮ミステリー大賞を受賞。現在は東京都在住。

レビュー

  • 展開の面白さ

    物語が進むにつれて、二転三転していく展開に惹き込まれ、最後まで読み込んでしまいました。 現実にもあり得るような事件だし、各登場人物の目線からの心情に共感しながら読めました。

  • 常人には真似のできない作品

    よくもまあここまで複雑なストーリーを考え、文章に落とし込み、物語を作り上げられるものだ。常人には、絶対に真似のできないことだ。誘拐の身代金はクラファンで。これはこの上なくキャッチ―な設定。ひらめきは抜群。ここから先どのように展開していくのか。ワンアイデアだけで、後はアクションシーンで誤魔化すのか? いえいえ、飛んでもない。まずはクラファンで身代金を集めることのメリット、デメリットが緻密に議論される。ここまでリアリティを求めなくてもいいのにと思う。作者は、私はこんなに下調べをしたんですよとマウントを取っているのか。いえいえ、この議論の中で、既に実に魅力的などんでん返しのネタが披露される(物語は序盤なのに)。このネタで終わらせてもいいのにという斬新さだ。しかしここで、この程度のネタは素通りされる。その後一見無関係の事件が次々と起き混沌状態。いったい何が起きているんだ? 何度もどんでん返しの解決(すべて独創的で魅力的な解決)がある。しかし、どれも完全に謎が解決されるわけではなく、もやもやが残る。どんでんの解決、残るもやもや、またどんでん。そのもやもやはラストまで引きずられる。最後のどんでん返しで、すべての謎が解決しすべての伏線が回収され、すべてのもやもやが吹き飛ぶ。この感じは、そう本格ミステリだ。まとまった時間ができ一気読みできたので理解できたが、少しずつ何日かにわたって読んだのでは、訳が分からなくなるかもしれない。もやもやの宙ぶらりんの状態が続くのでその点で面白くないと思う人もいるかもしれない。全編に渡って、専門知識がすごい。よほど専門的な勉強をしたのかと思う。しかし、巻末の参考文献を見ると、新書や一般読者向けの教養書ばかり。これらからこれ程の専門知識の飛び交う、複雑で知的なミステリが出来上がるとはとても思えない。文献が作者の中でよく咀嚼され、物語は作者の頭の中で独自に紡ぎだされたのだろう。やはり常人には真似のできない、恐るべき作品だ。

  • 高い筆力の力技

    前半はスラスラ読めて面白いです。書き慣れておられるのでしょう。また、アイデアも面白そうで帯買いされる方も多いと感じます。 物語ですが、3分の1が過ぎた辺りから進まなくなります。内容もごちゃごちゃしており、何が起こっているのか意味が分からないままに読書を終了してしまいました。 筆力がある作家の方と思います。面白いアイデアもあります。ならばストーリーはシンプルで分かりやすくして、最後でどんでん返しをもってきたならもっと良かったように感じます。 美点を述べるなら、ある登場人物が悪者なのかそうではないのか、ここには興味を惹かれました。

  • まさかのまさかで。

    第8回新潮ミステリー大賞受賞作「プリマヴェーラの企み」を単行本化。 今はやりのクラウドファンディングによる身代金を募集するといった誘拐事件。 続けて、他の誘拐事件が発生し、ストーリーは複雑化していき、よりミステリックに仕上がっている。 とはいうものの、その展開は軽いタッチでさっぱりとしたドライな仕立てになっている。 従来のミステリー小説とは一線を画している。

  • 一気に引き込まれる面白さ。

    大好きな作家貴志祐介氏が勧めていたこともあり、購入したところ、久々に時間が経つのも忘れて一気に読み終わった。設定を含むプロットがとても練られていて面白かった。是非、ドラマ化して欲しい。

  • 現代社会にマッチした興味深いミステリー

    クラウドファンディングを使った身代金要求というワードが気になって読んでみた。夜11時から読み始めたので、続きは明日にと思って一度本をとじて寝たが、つい続きが気になってしまって朝五時に起きて一気に読んでしまった。現代にマッチしたミステリーで、そういうこともあるかもなぁと、大変興味深く、最後まで飽きずに一気に読んでしまった。とても面白く、テンポも良いミステリーです。

  • イマイチでした

    ある法律事務所に助けを求めた女性。その女性が関係する犯罪を調査するうち、その女性が誘拐される。 身代金はクラウドファンディングで、という意表をつく要求。 果たして主人公は無事事件を解決できるのか、というストーリー。 最近、法廷ものや、法律関係のミステリー小説を読んでいたからからもしれませんが、その中では、イマイチの部類に入りました。 後半は色々動きが出るのですが、中盤は冗長です。 更に、事件そのものや、伏線となる出来事にもツッコミどころが満載。 弁護人事務所としての守秘義務違反を戒めながら、途中からはどんどん部外者に話しちゃってるし。 穴がありすぎて、あまり話に集中できなかったのと、青臭過ぎる主人公に少し鼻白んでしまいました。

  • 受賞は頷けます

    読みやすく、面白かったです。 突飛な発想は最近多いのでまあありかなと思います。読み終わるといろいろツッコミどころはあるのですが、 応募受賞作品と聞いてまあ頷けます。 今後の作品に期待しています。

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