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甘美な人生

平林たい子文学賞

甘美な人生

福田和也

『甘美な人生』は、柄谷行人、村上春樹、芥川龍之介、谷崎潤一郎、『万葉集』などを論じる福田和也の文学批評集である。社会道徳への迎合を拒む耽美への意志を軸に、文学が示す生の可能性を探る。

文学批評耽美村上春樹近代日本文学生の肯定

作品情報

文学をめぐりながら、耽美への意志が現世の真実を切り開いていく。

酸鼻や放蕩をも含む生を肯定する視点から、批評の営みと小説の破壊的な衝動を読み解く。個々の作家論を重ねながら、倫理や常識に回収されない文学の緊張を浮かび上がらせる一冊である。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1995-05-01
ページ数
203ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784103909026
ISBN-10
4103909021
価格
605 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/エッセー・随筆/日本のエッセー・随筆/近現代の作品

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レビュー

  • 甘美な人生

    超越することなく、この生の内にとどまりそれを生きながら、あたかもそこが彼岸であるかのように生きるのである。そして、そのような態度すらもが観念を経由して理論的に訪れることしかできないかに思われるときに、ただただその無意味さ、愚劣さを肯定し、酸鼻と放蕩それそのものの甘美を味わうのである。著者自身その途方もない不可能性にときにたじろぎながら、敗残の神の国で失われたものを見つめながら、観念抜きの生への自足を夢想し、生きる。それを文学の可能性といい、批評という。滑稽なほどの荒くれと、それゆえの甘美な人生である。

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