作品情報
小さな幸福に包まれた家族の喉元に、いじめという鋭利な刃が突きつけられる。
表題作を含む五編を収める短編集。子どもの世界に持ち込まれる暴力や孤立を、当事者だけでなく親や周囲の大人の視点からも描き、傷ついた関係のなかで失われた安心を取り戻せるかを問う。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 1997-11-01
- ページ数
- 307ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784104075027
- ISBN-10
- 4104075027
- 価格
- 2600 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
第14回(1998年) 坪田譲治文学賞受賞
レビュー
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いじめられっ子にはお勧めはできないかも
いじめを当事者でない視点でみれれば本のストーリーとして看過できるのですが、実際いじめの受けていた方とかこれからの子供にはあまりこの内容をみてどう思うかという点ではぎもんは残ります。
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ちょっと残酷な面も
良心的な内容かとは、思いますが、繊細な人はトラウマに、なりかねません。気を付けて、お読み下さい。
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連載読んでいて……
記憶に残っていた作品です。急に思い立ちもう一度読みたい気持ちになりました。 スグに配送してくれたので、気持ちが冷めないうちには読めて嬉しい♡('˘`๑)
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ツライ
読んでてツラくて嫌になったが、 現実でもそんな事件や話しはあるので、 自分は対処できるか考えさせられる 親が読んでも、子供が読んでもツライ本
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いじめだなぁ
amazon商品紹介より以下、 受賞歴 第14回(1998年) 坪田譲治文学賞受賞 内容紹介 「悪いんだけど、死んでくれない?」ある日突然、クラスメイト全員が敵になる。 僕たちの世界は、かくも脆いものなのか! ミキはワニがいるはずの池を、ぼんやりと眺めた。 ダイスケは辛さのあまり、教室で吐いた。 子供を守れない不甲斐なさに、父はナイフをぎゅっと握りしめた。 失われた小さな幸福はきっと取り戻せる。 その闘いは、決して甘くはないけれど。 社会問題となった「いじめ」について描く。 『ワニとハブとひょうたん池で』『ナイフ』『キャッチボール日和』 『エビス君』『ビタースィート・ホーム』を収録。 『キャッチボール日和』には荒木大輔が登場。また当時のヤクルトと横浜の選手や監督も登場しているし、『ビタースィート・ホーム』はモンスターペアレントを題材にしている(Wikipediaより)。 どの作品も心残るものがあり個人的には『キャッチボール日和』 『エビス君』が良かったなと思うんだけど、 親や本人子ども、先生、近所・・ 様々な視点から考えていくっていうのがいい。全部の立場から問題を考えていくと複雑になっていく。 学校の教材にしたいくらいだな。教科書にのらない? 子どもには親心を、親には子ども心を、 自分もかつて子どもだったじゃないか。 あの時何考えてた? いじめてた? いじめられてた? そんなの無かった? 時代に関係なくいじめってあるもの。 色々と思い出すなぁ。 でも結局は、戦わなければ生き残れない、どっかのライダーのセリフなんだな。 人間て、弱くも強くもある生き物。 自分はつい先週、鍛えよと思ってひらパーのメテオ(高所急降下)に3回ほど乗ってきたが、 問題を解決へ方向を決める頭や、実行に移す行動力。 何にせよ、自分には厳しく行こうぜ、と思う。何だこの感想(笑)。 重松さんの本を賞とったもので読み始めたのだが、 人に薦めたい本だなぁ確かに、と思いました。へけ。
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あったかな小説です
イジメがテーマの小説。テーマは重いのですが、重松さんならではの視線で描かれた家族模様に涙が溢れます。
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目を覆うだけでなく、見ないといけない
「きみの友だち」、「きよしこ」、「卒業」、「小さき者へ」・・・切ないけど、読んだ後は心が温かくなる話だった。 でも、この「ナイフ」は今まで読んできた重松清さんの作品とは違う。陰湿で卑怯ないじめに対して生徒とその親が闘う話しである。 文字が目に飛び込んでくる度に、怒りと悔しさでいっぱいになる。こんないじめが許されて良いわけがない。いじめている奴らを片っ端から殴り倒してやりたいという衝動に駆られる。 これは小説だからと自分に言い聞かせても、この世のどこかで同じようなことが起きているのかと思うと、やはりやりきれない気持ちになる。 章の中の少年に負けるな、逃げるなと言いたくなる。 気が付くと自分と同じように怒りを募らせる人が、この章の中の父親として存在している。 違った。負けても良いんだ。逃げても良いんだ。そういうのもありなんだって、思い知らされた。 僕の妻は、この本を読もうとしません。残酷だからだと。きれいな物を見るだけではなく、残酷なこともあるのだと知ることも大切だと思う。 それを知らないから、簡単に人をいじめてしまうのだと思う。 でも、妻はいつかこの本を読むような気がする。何となくそんな気がします。 僕は、この本を今の中高生に読んでもらいたいと思う。読んだ後、どんな風に感じたなどは期待していない。そういうこともあるのだと知ってほしい。
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坪田譲冶文学賞を受賞した著者にとって初期の作品集
本書は、その後数多くの名作を書き上げ、直木賞など多くの賞を受賞され ることになる著者にとって初期の作品集である。本書は、1997年に単行本 が刊行された後、1999年に「大人と子どもが共有できる優れた作品」に与え られる坪田譲治文学賞を受賞し、2000年に文庫化されたものである。 本書には、表題作の「ナイフ」に加え、「ワニとハブとひょうたん池で」 「キャッチボール日和」「エビスくん」「ビター・スィート・ホーム」の 5編が収録されている。 この5編の作品のうち、「ビター・スィート・ホーム」以外は、学校での いじめをテーマに書かれている。そして、いずれの作品でも、小学生や中 学生の子どもを持つ家庭が舞台になっている。暮らしは特に豊かというわ けではないが、明日の生活に逼迫するような貧しい暮らしでもなく、両親 も揃っていて生活は安定しており、大都市の郊外に子どもとともに住む、 という、これ以降の重松作品を象徴するかのような設定になっている。 また、いじめの描写は手加減がない。まるでドキュメンタリーを見ている かのような凄惨な描写は、読む方を時に辛くさせてしまうが、それも、解説 で如月小春氏が述べているように、「子どものいじめ」という難しい問題 を扱う作家としての責任の取り方なのだろう。作品の中では、いじめを、 プロ野球投手の闘いと重ね合わせたり、父親の旧友の姿や父親自身の姿と 重ねあわせたりしながら表現している。 本書の作品の中でも、著者ご自身もあとがきで「ぼくのいっとう好きな作 品」と述べる「エビスくん」は特に秀逸である。著者が大学時代に出会った 「相棒」への思いを背景に綴られたこの作品では、主人公のクラスに転校し てきたエビスくんが、出会い、主人公といびつなかたちでの「親友関係」を 持ち、先天性の病に苦しむ妹とかかわり、また転校して去っていく。少年た ちの不器用で繊細な心のひだが巧みに表現されていて、胸が熱くなってしま う作品だった。 多くのメッセージ性の濃い名作を世に出し続けていくことになる重松ワールド の原点を見るような作品集である。
関連する文学賞
- 坪田譲治文学賞 第14回(1998年) ・受賞