作品情報
象が暮らす不思議な街を舞台にした幻想的な長編。
象が棲むという異様な街を舞台に、現実と幻想の境界を揺らす長編ファンタジー。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2003-12-19
- ページ数
- 254ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784104646012
- ISBN-10
- 4104646016
- 価格
- 1468 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
米中二大国に支配され、すべてを失った日本。荒廃した東京に囲い込まれた人々の唯一の希望は、一頭の“象”だった――。圧倒的創造性で綴る幻想絵巻。
レビュー
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北斗の拳とか、マッドマックスとか、そんな感じです
主人公が次々と入れ替りながら8つの短編が進んでいくという、いわゆる連作もの。北斗の拳やマッドマックスやブレードランナーと共通するものがあって、荒廃して混沌とした世界が目に浮かんでくるようでした。私のとても好きな世界です。 幕切れの唐突な暗転にはちょっと驚かされました。作者は続きを考えているのかも。
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真新しさは感じませんでした
スラムと化した近未来東京で繰り広げられる出来事に、真新しさは感じませ んでした。ラストも特にひねりはなく、後味の悪さばかりが気になりました。
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日本の未来は・・・
アメリカと中国の2国に支配され、荒廃する近未来の日本・・・。 そんな生活の中で唯一の希望となったのが、一頭の「象」だった。 連作短編の形を取りながら、章ごとの主人公は変わるスタイルになっています。 スラムと化した東京、地方にはほとんど人がいなくなる・・・ここで描かれている未来の日本が私にはどうも、まるっきりの幻想とはいえないような気がする。これから先のことを考えると少子化の問題・年金制度の崩壊・戦争や自衛隊の問題、どんどん暗いことばかりが頭に浮かんで、進歩するよりは荒廃の道をたどるのではないかと考えるほうが自然です。そんな日本の希望となるのが象。噂は聞いても、実際に見たことのある人はほとんどいない。希望の象徴として象を選んだ著者の選択は大正解。他の動物では説得力や魅力に欠けた気がします。 お話は最後の数ページでとんでもない方向へ進んでいきます。いささか腑に落ちない展開ではあるけれど「この日本は幻想なんだ」と考えてしまえばなんてことはない。なんの解決にもなっていない消化不良な読後感なので、ぜひぜひ続編を書いてもらえることを期待します。
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奇妙な未来
終末観の漂う近未来の描写と場面転換のうまさに引き込まれて読みきると、奇妙な未来が頭の片隅にこびりついてしまいます。 略奪・強姦・復讐の「地見屋の襲撃」、静寂な田舎が舞台の「老年期の終わり」、主人公ハルが象になる幻想的な「象宮殿」等々のコントラストの強い8ストーリーが違和感なく繋がっているのは見事です。 自身が体験したような読後感になる小説です。
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心に不思議な傷を残しました
スラム都市「東京」 主人公が入れ替わりながら8つの短編が ファンタジーというには 妙にリアルな未来都市東京を物語ります そして底には唯一の希望「象」が 最終章での象のどんでん返し? とても変なお話なのに 心に不思議な傷を残しました 傷というよりも消えない傷跡? 読んでよかったなと思いました
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短編連作ではなく、英治とハルのロードムービーにした方が
良かったと思います、ってこれは私の勝手な感想ですけど^^ 近未来の外国に支配された東京の雰囲気はよく出ていたと思います。 そこに少子化とか米中に挟まれてる日本の問題とか、東京一極集中など今の日本が抱えている問題を上手く織り込んでいます。 ですが、視点が多いので多少散漫な印象を受けたのと、ラストに違和感があったので星4つにしました。
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現実になるかもね。
小耳に挟んだ話だが、先日の米上院軍事委員会の席で、米中がハワイを挟んで太平洋を分割統治しないかという提案が中国からあったとか。まったく現実味のないお話ではなさそうだ。中身はただひたすら絶望に満ちた世界で、読後感が悪いのはたしかだが、ああいう終わり方以外に何ができるだろう。 読んだきっかけは、佐藤哲也氏の「亭主の本棚」にあったから。
関連する文学賞
- 日本ファンタジーノベル大賞 第15回(2003年) ・優秀賞