作品情報
泉鏡花文学賞で評価された『嗤う伊右衛門』は、作品名の印象を手がかりに読者を引き込む。
『嗤う伊右衛門』は、京極夏彦による中央公論社から1997年に刊行された作品で、泉鏡花文学賞の受賞作として知られる。文学賞・小説・戯曲の領域で評価された一作で、題名が示す主題や人物の動きを軸に読ませる。
書籍情報
- 出版社
- 中央公論新社
- 発売日
- 1997-06-01
- ページ数
- 385ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784120026898
- ISBN-10
- 4120026892
- 価格
- 2549 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第25回(1997年) 泉鏡花文学賞受賞
レビュー
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天然のお岩様と伊右衛門。
昔、こちらが刊行されてしばらく経ったとき、図書館で順番待ちをしました。(当時は電子書籍は無い) 「四谷怪談の京極版。読みたい!!!」と思い、予約してワクワク読みました。 ドロドロの四谷怪談の先入観があり、「ん?んんー?」、ちょっと、わけわかんない・・・何?この話。と思う間に返却期限切れ。 消化不良で返却。なんだかなぁ・・・。 で、今回、かなりの年月を経て、キンドル版で買って読み返しました。 しっかり、しっかりと読みました。 とにかく、巨悪・伊藤喜兵衛。こいつが悪の根源です。 奴に振り回されていた人々、時世もありますが。今ならばパワハラ、刑法に触れる犯罪。十分に訴えることができる案件です。 でも、その舞台の時世ですと難しい。悔しい。辛い。悲しい。腹が立つ!!! 登場人物、皆、それぞれの想いがありました。人とは、そのように生きるのか。そのように彼岸に向かうのか・・・。 お岩様と伊右衛門様の愛・・・。切な過ぎる・・・。そして、高潔。 超名作だと思います。 こんなレビューを書いても、例のお参りは必要ないと思いました。 京極フィクション云々だからではなく、心から、かの方達の生きざま、胸に染み入ったからです。 ただ、図に乗って言わせてもらえば、ちょっとあの夫婦、天然すぎ。もう少し、ちょっとだけお互いに突っ張らなければ・・・。ああっ、もどかしい。切ない。私としては、マジで恨めしや~っ。 ああ、こんなこと書く私はダメだな。岩様、伊右衛門様の境地がまだ理解できていないかも。 もっと素直に受け入れれば、「嗤う伊右衛門」を読みこなした! と言えるはず。ふたりの愛はハッピー、永遠です。 もう一度、読み返します。
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ハッピーエンドだ。解釈は別れますが。
これ、怪談じゃないじゃん(笑 伊東喜兵衛はムカついたけど、最後スッとした。最終的に岩と伊右衛門は愛し合って逝ったんだなぁ。これは自分の解釈ですが、岩が死んだ後後追いしたんだろうなぁ。後、巷説シリーズの又市が出てるの驚いた。又市の振り回されっぷり面白かったです。
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※レビューの後半少しネタバレを含みます
皆さん的確なレビューをされてるのでわざわざ私が下手くそなレビューを書かなくても良いかなと思ったのですが、どうしても書きたくなりました レビューというか自分語りのような駄文ですが書かせてください。 京極先生の作品を読んだのは学生時代に取り憑かれたように集中して読んだ京極堂シリーズのみでしたが、特に魍魎の匣が本当に好きで何度も読み返しました。 独特の世界観に引き込まれる文章力が圧巻で、 読後世界の見方が少し変わったような気になったことを思い出しました。 社会人になってしばらく忙しい日々を送る中本を読む機会からも遠ざかっていましたが、今回切迫早産のため入院になり時間が出来たため、京極先生の読んだことのない小説を読みたいなぁと思いこちらの本を購入しました。 先生の本には今基本的にはあまり使うことのないような言葉がよく登場するので、私は初見の際はわからない言葉が出てくると意味を調べながら読み進めます。それでもさすがは京極先生、気付くと物語の中に引き摺り込まれていて、1週間ほどかけてちまちま読もうと画策していたのに続きが気になり過ぎて2日で読み終えてしまいました。 読後、少しもやっとなったところも正直ありましたが、総合的に本当に素敵な純愛物語を読ませてもらったなぁと感じました。 強姦のシーンが多くあるので、苦手な方は注意ですね。 梅が本当に最後まで不憫でした。 ちょっとネタバレになってしまいますが、 ↓ 犯された相手の子をおろすこともできず犯され続け、その後逃げ場を求め好いた人と一緒になり望まぬ子を出産、旦那の関心は自分に向かず、更にその後も憎い強姦相手に旦那公認の元乱暴に犯され続け、結果赤子に手をかけてしまいそのことに怒った旦那に殺される。 救いようが無いな…と思いました。 確かに罪のない赤子の命を奪うのは心が締め付けられますし、もちろん間違った選択だったんですけど、 梅のことまで殺す必要はなかったんじゃないのってそればかり考えてしまいました。 まぁそれを言い出したら…うーん…笑 途中から梅の置かれている状況が酷すぎて、感情移入しすぎたのかなぁ 文章力、読解力共に低くてお恥ずかしい。 とにかくもう一度ゆっくり読んでみようと思います。 あ、読んで損は絶対に無いですよ!
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「たかが四谷怪談」とあなどってた・・・
京極夏彦の小説、実は読むのはコレが初めてでした。 むか~し、テレビの2時間ドラマか何か(映画だったのかな?)で観た記憶があるのですが(京極夏彦本人もチョイ役で出演してたやつですw) その程度・・・の認識です。 京極作品、第一回目は・・・さて何にしようか? って事で、何人かの京極ファンに聞いてみたところ「最初なら嗤う伊右衛門がいい!」との事。 で、読んでみました。 「”上質な恋愛小説”って・・・所詮は四谷怪談、旦那に騙されて顔にアザつくったお岩さんが怒り狂った話でしょ?ww」とか思いながら。 ・・・ ・・・・・・ 何コレ・・・ 細かいストーリーや展開に関しては、まだ未読の方の為に細かくは書かないでおきます。 正直、 私の記憶している四谷怪談とは全くの別物なので、「これを四谷怪談と位置付けて良いものか?」という疑問もありました。 あと、 「なぜ伊右衛門は、出逢ってそれ程時間が経っていない岩に対しそこまでの感情を抱けるんだ?逆に岩は、伊右衛門みたいな不愛想な男のどこに惚れちゃったんだ?この二人、一体どの辺に”ビビッ”と来ちゃったんだ?」 な~んて疑問もありました。 まぁ、こんな考えに至ってしまう私は「現代っ子」なのでしょう・・・いや、子じゃないけど(汗) しかし、そんな陳腐な考えすら凌駕してしまう「圧倒的な情景描写」が、京極夏彦にはありました。 あまり深く書いてしまうと、まだ未読の方に色々教えてしまいそうですし・・・ 何より、熱狂的ファンの方々に「お前!全然わかってね~だろ!この作品の意図はそ~じゃね~んだよっ!!」と総ツッコミ入れられそうなので書きませんが・・・(汗) 見た事も無い(当たり前ですがw)岩と伊右衛門の顔すら、読んでいくうちに浮かんできてしまう・・・これは一体? 「悲しいハッピーエンド」 と言ってよいのでしょうか。 言語のボキャブラリーが貧困なもので適切な表現が出来ないのですが、ラストシーンを電車内等の人前で読まなくて本当に良かった(泣) 確かに、京極夏彦をまだ読んだ事のない人に薦められる作品なのは間違いないですね。 私にこの作品を薦めてくださった方々に、本当に感謝しています。 文句なし☆5です。 次、何読もうかな・・・
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恋愛小説だったのか!
京極先生は最も好きな作家さんで、一番本を買い漁り読みふけっていたと思います。 「魍魎の匣」から始まり、「姑獲鳥の夏」、「狂骨の夢」、「鉄鼠の檻」… などの京極堂シリーズから、「巷説百物語」シリーズも一通り読み、サクッと読める「死ねばいいのに」や毛色の違う「どすこい」などのパロディー物も読ませていただいています。 妖怪大好きな京極先生ゆえ、どのような形で妖怪・怪談話が進み、終わりを迎えるのか、喜怒哀楽表情に乏しい伊右衛門がどこで、なぜ嗤うのか、そんな事を考えながらページを捲っていくと、巷説百物語シリーズの御行の又一が登場!などなど、色々と想像力が掻き立てられますね。 誤読感を一言で述べるならば、「非常に切ない気分」にさせられた、です。 涙もろい方ではあるのですが、最後は涙腺ゆるみっぱなしです(笑) そして、中身についても少しだけ触れると、 必ずしも「正しい事(行い)が必ずしも間違っていない」という訳ではない、という事。 若干わき道に逸れますが、刑事物のドラマ、特に「相棒」で時折見られる、 「今更真実を明るみにした所で、誰も得をしない。どころが、不幸になる人が増えるだけだ。」そういうシーンが頭に思い浮かびました。 歴代相棒がいくら止めようとも、それでも右京さんは天才的な頭脳で真実を解明しちゃうんですよね。結果、多くの人が不幸になる。 さて、いずれ哀しき終わり方ではありますが、それをハッピーエンドととるかバッドエンドととるか 岩の事を考えるとどうなんだろう? 私にはまだまだ理解力・想像力が足りない様子です。 ということで、☆☆☆☆☆ 作家さんって、凄いなーと改めて感じた次第です。
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あまり好きではない
何も感じなかった。
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鶴屋南北の四谷怪談より面白いかも
江戸の怪談が好きで,その手の本を読み漁っています.もちろん,鶴屋南北の『東海道四谷怪談』もずいぶん前に読みました.数ある怪談話の中でも,大好きな作品の一つです. 怪談話を追い求めているうちに,いつだったか京極夏彦先生の『妖怪大談義』に当たり,そこで初めて先生の作品を手にしました.『大談義』は小説では無いのですが,読んでいて京極先生に惹かれました. 大好きな四谷怪談を,その京極先生が小説にしているのを知り,期待しながら読み始めました. 期待は裏切られることなく,むしろ予想外とも言えるインパクトがありました.もちろん良い意味での衝撃です. 鶴屋南北の『東海道』は,そのまま読んでも面白いのですが,心底堪能しようと思ったら,ある程度同作の書かれた時代背景を知る必要があります.しかし,この『嗤う伊右衛門』には,そういう知識は必要がありません.もちろん,先に本家(?)の『東海道』を読んでいた方が面白さを深く堪能できるという考えもあると思いますし,また,それだけ『東海道』の方には作品に奥行きがあるという表現も出来るかもしれません.どちらが面白いかは甲乙つけがたいのですが,エンディングは本作品の方が良かったです. これだけ人口に膾炙している作品を本歌取りして,本歌と対等かそれ以上の面白さを提供してくれた京極先生に脱帽です. 怪談好きな人なら,きっと楽しめる一冊になると思います.
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確かめられないからこそ愛
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