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解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ミステリ 1854)

バリー賞

解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ミステリ 1854)

スティーヴ・ハミルトン

『解錠師』は、スティーヴ・ハミルトンによる受賞作です。NDL の書籍レコードで単行本または文庫として確認できるため、紙書籍の ISBN を基準に ASIN/ISBN-10/ISBN-13 を補完しました。

受賞作文学著者の関心

作品情報

スティーヴ・ハミルトンの受賞作として記録される『解錠師』。

『解錠師』は、スティーヴ・ハミルトンによる受賞作です。NDL の書籍レコードで単行本または文庫として確認できるため、紙書籍の ISBN を基準に ASIN/ISBN-10/ISBN-13 を補完しました。 作品紹介としては、受賞歴と著者名を手がかりに読む文学作品・評論・詩歌作品であり、詳細な内容紹介は確認できた書誌情報の範囲に限定しています。

書籍情報

出版社
早川書房
発売日
2011-12-08
ページ数
427ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784150018542
ISBN-10
4150018545
価格
1980 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞/英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞/バリー賞最優秀長篇賞/全米図書館協会アレックス賞】 けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想像できるかい? 八歳の時に言葉を失ったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になる……プロ犯罪者として非情な世界を生きる少年の光と影を描き、世界を感動させた傑作!

1941年、デトロイト生まれ。ミシガン大学卒。1998年のデビュー作『氷の闇を越えて』でMWA賞、シェイマス賞の最優秀新人賞を受賞している。ニューヨーク州在住。

レビュー

  • クライムノベルでありながら瑞々しい青春小説

    8歳の時に悲惨な家庭内トラブルに巻き込まれ言葉を失う少年マイクル。彼が十数年後刑務所の中で 自分の一生を回想し始めることでこの物語は始まる。彼には絵を描く才能と、解錠という技術では 並外れた才能があることが語られる。その解錠師としての才能故に、ギャングたちから利用され 転落する人生。だが、彼の不幸な人生の中で唯一の光は恋人アメリアとの出会い。彼ら二人が 愛を通じ合わせせようとそれぞれの絵の才能を使ったコミックを描いていく様はみずみずしく感動的だ。 明らかにアンチヒーローのクライムノベルだが、このマイクルの何とか自分の人生を切り開こうとするする姿は 心を揺さぶる。その意味でサスペンスでありながら、人を引き込む青春物語でもある。一気読み必至の 面白さだった。

  • 新鮮なテーマと表現!

    大きなどんでん返しや謎解きがある訳ではないのですが、 二つの時間軸が交互に進む構成、汗握る解錠シーンなどの描写で表現される 主人公の成長の物語はとても引き込まれます。 ミステリー小説というよりミステリー風のドキドキを混ぜた青春小説でしょうか。 物語の進行や物語の背景が新鮮でぐっと入り込んでしまいました。

  • 面白いですが、やな描写も

    面白く全部読みましたが、耐えがたく後味悪い描写もあります。読まなかったほうが良かったかも。

  • ヨコシマな読み方ですが

    私のド真ん中でした! 緻密な解錠場面や過去と未来を行き来するストーリーにも引き込まれますが、 キャラクターの造形が特に好きでした。 腹の中では周囲をシニカルに、諦観の境地から眺めているのに、 求められれば、大人しく、鮮やかに、やり遂げてしまう美少年マイクル。 本書にあるように、解錠師はブッ放すだけの能なしとは違う、 窃盗団のプリマドンナ。替えのきかない存在。 なのに、なぜか全体的に漂う「踏んだり蹴ったり」の残念感(笑) 「鍵のかかった部屋」から検索して、 いつの間にか辿りついて購入してしまいました。 だからマイクルのイメージを「大野智版・榎本径」にして読んでしまいましたが、 自分ではなかなか面白い読み方をしたなぁと思っています。 「能ある鷹が、爪を隠して、踏んだり蹴ったりの目にあわされて、粗末にされてる感じ」 が、なんとも嵐の大野君みたいでした。 ただ、古い本なので 敵がピンシリンダー・ディスクシリンダー止まりなのが残念です。 だから全部ピッキングでなんとかなっちゃう。 今また作者に続編を書いてほしいですね。 マイクルがインプレッションやバンピング以外の 予想外の解錠方法を用いて、 100ピンぐらいあるバカみたいなディンプル錠とか、 マグネット錠、チューブラー錠、スマート錠を次々と攻略する小説… ぜひ読んでみたいです!

  • 何度も読み返したくなる本

    数年前に新聞の書評で知り、図書館で借りて読みました。 ドラマティックな展開と胸がキュンとするピュアなラブストーリーに夢中になって読んだ覚えがあります。 本を返却し、手元に置いておきたくて購入しようと思いながらそのままになっていましたが、 家族が最近、面白い本はないかと家の本棚を漁っていて、ふとこの本を思い出したので購入しました。 低評価があってびっくりしましたが、まあ好みの問題かなと思います。 私はとても好きです。 図書館で借りて読んだ本をまた買うことはあまりないのですが、こうやって買ったことがなによりの答です。

  • ミステリ・ランキング上位作は高レベル

    出版点数も、分野も多彩なミステリ。 面白いものを選ぼうにも、自分だけで探し当てるのは困難と、恒例になっているのが、年末年始に行われる「宝島社」と「週刊文春」が主催のミステリ・ランキング上位作品を読むこと。 昨年(2012年)は、「 二流小説家 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 」が両ランキングで第1位と、二冠を達成し、当然の如く読みましたが、今年も、またもや二冠達成作品が誕生しました。それが、本作品「解錠師」。 読み始めてみると、昨年の「二流小説家」に比べ、何しろ筆さばきが手馴れている。いわば、ミステリとしての盛り上がりのツボを抑えており、これは、「新人らしからぬ」という賛辞をしようと思ったら、訳者あとがきによると、デビューは1998年で、米国では、中堅作家として地位を固めている作家なのだとか。 題材が、「金庫破り」ということで、いわゆる「クライム・サスペンス」と呼べるものだが、主人公が、10代後半から、その才能に導かれ、犯罪に手を染めていく中で、青年らしい恋物語も絡んできており、「青春ミステリ」の要素も含まれている作風です。 この「金庫破り」のワザ、もちろん私は全く素人ですが、どうも、昔ながらの「ダイヤル式」の鍵を対象にしていて、そのダイヤルを回す時の微妙な感触を天才的な能力で把握し、「解錠」してしまうというもの。 自分としては、最近の鍵、特に金庫では、「電子錠」というコンピュータを導入したものが多く使われているような気がしていますが、2010年発表の本作品は、主人公の回想という形で、1990年代から2000年までが描かれています。 もしかすると、2010年代の昨今では、その金庫破りの技術が通用しないための時代設定かもしれません。 個人的には、「本格ミステリ」系好きのため、大絶賛はしませんが、この程度の高レベルの作品が、年に1冊でも読めるのはうれしいことです。

  • いつも目先にニンジン

    主人公が解錠技術を身につけたのは何故か。 それによって何が起こったか。 そして刑務所に入っているのは何故か。 そもそも話すことができなくなった出来事とは。 読者は複数の謎を追いかけるのだが、 主人公の過去の時間経過は一定の法則によって分割されて提示される。 これにより、読者にとって追わねばならない謎は 常に目の前にぶらさげられていることになる。 いつも目先にニンジンだ。 ページをめくらざるを得ない。 話すことができない主人公による饒舌な手記。 そんな形式で書かれた優れた青春冒険小説として楽しんだ。 メカニカルな事柄を文章で理解することが苦手なクチで、 だから解錠作業のくだりは少々読みづらかった。 それは、でも、瑣末なことであり、 誠に面白い物語だった。 「面白かったぞ」と酒場で知人に薦めている。

  • 評判ほどでは……

    構成の妙はあったと思う。 が、自分は、評判ほどにはのめり込んで読めなかった。 たぶん、主人公が半端に天才だから。この子が好きになれなかったから。 やたら過去のトラウマを臭わされ、勿論それが読み進めていく上での興味にはなるんだけど、 途中から鼻につき始めてしまった。

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