奇人宮の宴 (ハヤカワ文庫 SF ハ 6-1)
Dinner at Deviant's Palaceは、Tim Powersによる受賞作です。人物や時代の手触りを軸に、題材の背景と登場人物の選択を落ち着いた筆致で描きます。
作品情報
Dinner at Deviant's Palaceの世界へ読者を導く、受賞歴を持つ一作です。
Tim PowersのDinner at Deviant's Palaceは、受賞対象となった作品として、題材の背景をたどりながら人間の行動や記憶を描く。書誌情報は確認できる範囲で単行本・文庫を優先し、雑誌掲載情報は識別子に流用していない。
レビュー要約
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題材への誠実な向き合い方と、読み進めるほど輪郭が深まる構成が評価されている。派手な展開よりも、人物や背景を丁寧に追う読者に向く。
書籍情報
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 1988-08-01
- ページ数
- 395ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784150107840
- ISBN-10
- 415010784X
- 価格
- 132 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/評論・文学研究/外国文学研究/英米文学
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レビュー
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文明崩壊後の地球が舞台の近未来SFの力作
核戦争後のカリフォルニアで元ミュージシャンの主人公が邪教と関わる事になり・・・というお話。 この手の小説は背景となる舞台の描写が巧いか下手かで印象が随分変わりますが、本書はかなり成功している様に思えました。馬に牽かれる自動車、金の代わりになる蒸留酒、自転車暴走族、ペリカンと呼ばれる楽器、世界を支配しようという邪教・・・とこの著者ならではのイメージが奔流の様に読者に迫ってきて作品世界に圧倒されました。逆にこの著者特有のイメージに慣れるまでに時間のかかる人には少々通読がきついと思うかもしれませんが。 そこに主人公が邪教に捕まった元カノを救うという本筋が絡み、異様な世界で奮闘する主人公が活躍するというお話は、ありがちと言えばありがちな感じですが、そういう意見を補って余りある面白さで読者を納得させてくれます。本書はディック記念賞を受賞していて、著者のパワーズという人もディックに影響を受けているとの事で、難解になりそうな感じですが、あまり小難しくならず、かと言って通俗にも流れない卓越した作品になっている所に、本書の真価があると思いました。 文明崩壊後の近未来SFの力作。機会があったら是非。