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エドガー賞全集 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

エドガー賞

エドガー賞全集 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ジェフリー・ノーマン

「拳銃所持につき危険」は、ジェフリー・ノーマンの短編ミステリ Armed and Dangerous の邦訳。暴力被害の後に揺らぐ夫婦の関係と、護身用の拳銃をめぐる選択を通して、恐怖、怒り、回復の歪んだ道筋を描く。

犯罪被害拳銃夫婦恐怖心理ミステリ

作品情報

暴力の後に残る恐怖と、護身用の拳銃が夫婦にもたらす変化を描く短編。

暴力事件にさらされた女性と、その夫の反応を軸に、法的な手続き、怒りの行き場、護身という名目の拳銃練習が生活を変えていく。陰鬱な復讐譚へ進みそうな状況から、夫婦の力関係と心の平衡が思いがけない方向へ動く短編。

書籍情報

出版社
早川書房
発売日
1983-03-01
ページ数
467ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784150741587
ISBN-10
4150741581
価格
541 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/英米文学

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レビュー

  • 「世界を騙った男」は、桁外れの面白さにぶっとんだ海外短篇です

    「奇妙な味」系の面白い海外短篇ミステリを数多く収めた本としては、『世界ミステリ全集18 「37の短篇」』(早川書房)とともに、最も堪能させられたアンソロジー。MWA(アメリカ・ミステリ作家協会)の最優秀短篇賞(1947〜1980)を受賞した短篇ミステリが、上下巻にわたって33篇、収録されています。 ブラック・ユーモアの色濃い作品、読後ぞっとする作品、奇想天外な結末が待っている作品など、バラエティー豊かなミステリの一品料理を味わう楽しさ。こたえられませんね。 下巻に収録されている作品は、次のとおり。◆ローレンス・トリート「殺人(ホミサイド)のH」 ◆シャーリイ・ジャクスン「悪の可能性」 ◆リース・デイヴィス「選ばれたもの」 ◆エドワード・D・ホック「長方形の部屋」 ◆ウォーナー・ロウ「世界を騙った男」 ◆ジョー・ゴアズ「さらば故郷」 ◆M・F・ブラウン「リガの森では、けものはひときわ荒々しい」 ◆ロバート・L・フィッシュ「月下の庭師」 ◆ジョイス・ハリントン「紫色の屍衣」 ◆ハーラン・エリスン「鞭打たれた犬たちのうめき」 ◆ルース・レンデル「カーテンが降りて」 ◆ジェシ・ヒル・フォード「留置所」 ◆エタ・リーヴェス「恐ろしい叫びのような」 ◆トマス・ウォルシュ「最後のチャンス」 ◆バーバラ・オウエンズ「軒の下の雲」 ◆ジェフリイ・ノーマン「拳銃所持につき危険」 ◆クラーク・ハワード「ホーン・マン」 マイ・フェイヴァリットは、ウォーナー・ロウの「世界を騙った男」。作家のサマーセット・モームと、画家のポール・ゴーガンにまつわる途方もない物語。無類の面白さを持つ海外短篇の逸品中の逸品。ぜひ一度、ご賞味ください。

  • 英米ミステリならではの多様性

    奥付を見ると、本書の発行は昭和58年となっている。実は当時、僕はこの『エドガー賞全集』の上巻だけを買って読んでいた。だけど、あまり面白さが理解できなくて(まだティーンエイジャーだったし)、下巻には手を出さずじまいだったのだ。でも、本来は上下巻のセットなのだから…と、なんと30年以上ぶりに下巻を購入して通読したのである。 という、個人的な達成感が『エドガー賞全集』に関してはほぼすべてと言っていい。しかしそれではレビューにならないので、もう少し書きます。本書には、1964~80年までに、アメリカ探偵作家クラブ最優秀短編賞を受賞した17編の小説が収められている。その多様性には「さすが英米、ミステリの本場だなあ」という感じがある。もちろん好みの問題は別にして、だけれど。 個人的に強く印象に残ったのは、『世界を騙った男』(ウォーナー・ロウ)である。とにかく面白い。ページ数にして56ページという本書中で一番の長さながら、まったく退屈を感じさせない。先が知りたくてどんどんページをめくってしまう。エンターテインメントとして第一級だと思った。 『カーテンが降りて』(ルース・レンデル)も忘れがたい。作家としての格の違いのようなものを、レンデルは備えている。じわっと染み入ってくるような文学的な奥行きは、さすがクリスティー亡き後のミステリの女王! なんて言いながら僕は彼女の長編小説を1作しか読んだことがないので(やはり30年以上前)、これを機にいくつか読んでみよう。 最後に内容とは関係ないことを書いてしまうが、昔の文庫本って字がすごく小さいですよね。よくこんなの読んでたなあ(眼が疲れた…)。

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