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ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 24-3)

バリー賞

ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 24-3)

ジョン・ハート

失踪した妹を探し続ける少年と、事件に囚われた大人たちを描く犯罪小説。南部の町を舞台に、喪失、罪、家族への執着が重なり、少年の孤独な探索が深い悲劇へつながっていく。

少年の探索失踪事件家族の喪失南部ミステリ

作品情報

『ラスト・チャイルド』は、失踪した妹を探し続ける少年と、事件に囚われた大人たちを描く犯罪小説。

失踪した妹を探し続ける少年と、事件に囚われた大人たちを描く犯罪小説。南部の町を舞台に、喪失、罪、家族への執着が重なり、少年の孤独な探索が深い悲劇へつながっていく。

レビュー要約

  • 設定や語り口の個性を評価する声がある一方で、展開の癖や文体の濃さを読む人によって重く感じる場合もある。

書籍情報

出版社
早川書房
発売日
2010-04-30
ページ数
367ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784151767036
ISBN-10
4151767037
価格
880 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞受賞。 少年ジョニーの人生はある事件を境に一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母は薬物に溺れるように……。少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない。ただひたすら家族の再生を信じ、親友と共に妹の行方を探し続ける。

1965年、ノース・カロライナ州生まれ。アメリカで現在最も勢いのある作家。ミステリ界の「新帝王」と呼ばれる。2006年に北米最高のミステリ賞であるアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀新人賞候補作『キングの死』で華々しくデビュー。その後、第二長篇『川は静かに流れ』(以上、ハヤカワ文庫刊)で、同賞の2008年度最優秀長篇賞に輝いた。同書が日本で各種の年末ベストテン上位を席巻したことは記憶に新しい。第三長篇にあたる本書は、前作に続きMWA賞最優秀長篇賞に輝き、また英国推理作家協会賞最優秀スリラー賞も受賞した。

レビュー

  • 好き嫌いは別れるが、、

    行方不明になった妹を、13歳の兄が探していく、、という話。 妹の失踪後、父も蒸発、母はアル中、家庭は崩壊。 そのなかで、神ではなくて、 自分と、インディアンの呪術とか、 神秘的なものを拠り所にしながら、 警察より緻密なに、怪しげな家を、ヒトを、 警察より緻密に、健気に兄が探していく、、。 怪しい黒人とか、箱とか、 謎の言葉とか、 自転車とか、 少年の急な人格の変化とか、 小さな鍵や、伏線が、本のなかに印象的にちりばめられいて、 それが、きれいに解決していくのが、快感でした。 救いのあるような、無いような終わりかたで、 好き嫌い別れるとは思いますが、 本当によく書き込まれた小説だと思います。

  • 面白いが、、

    最後まで飽きさせない展開で、一気読みさせる力があります。 また人物描写もそれなりによいものがありますし、 家族に対する感情というものが一応描けているように思います。 ただ、私も息子のいる身ではありながら、どうも感情移入はできませんでした。 一つの理由は主人公の少年が行動的すぎる、強すぎるところがあり、 少々現実離れしているように思われたからでしょうか。 また登場人物の感情、思いはもっと深く描けたように思います。 どうもやや薄っぺらさを感じました。 ただこれは私の想像力が乏しいからかも知れませんが。 とはいえ読む価値のある本とは思います。 長編ミステリーで外したくない、という方にお勧めできます。

  • ありえなさ過ぎ、、、

    上巻の途中でギブアップしました。 冒頭に出てくるバスの運転手がバックミラーから見た 乗客の描写から、バックミラー越しにそこまでは 運転席から見えないんじゃないか?と 燻がって読み進めてましたが、 少年が乗車中に剥いた、たった1個のリンゴの匂いが 「ディーゼル臭をも圧倒して(!) 運転手の所まで甘ったるく匂った」 って、そんな事ありえないんじゃないかと。 そのバスを降りた少年が、 木に登って鷲の巣から羽を取ってくるって、 そんな事、大人でも出来ないよ! 小説に出てくる鷲の巣があるダイオウショウは、 大王松の事で、大体高さ30m前後ほど成長する。 マンションに換算すると10階くらいだよ。 鷲は上昇気流を利用して飛ぶし、 巣を守る為にも高い位置に巣を作る。 そこに子供が素手で登り、巣から落下して生きてるって...? 浮き草のように地に足が着いていない様な、 主人公や登場人物にリアリティがなく、 重力を感じられませんでした。 しっかりとした背景描写がなく、心理描写もイマイチで、 刑事が登場しても、母親への熱意と入れ込み具合の その元になっているのが何なのかも解らないので、 そっと本を閉じました。 私にはこの世界に入り込むのは無理でした。

  • 傑作まであと一歩

    文章や、構成など、非常に優れた作品でした。ただ、目線を重ねるキャラクターが一人もいないので、読んでる途中は面白さを感じることはできませんでした。 主人公の少年の描き方は仕方ないとして、事件に全員がおぼれすぎていて、読者が置いてけぼりになるので、大人の主人公のハント刑事は少し心理的には事件に距離をとる形のほうがよかったように思います。 複数人の視点や心情を描く割に同じ事実の繰り返しなのが残念で、キャラクターごとにもっと違う世界を見たかったなあと。 そういうところを膨らませて映像化したら、すばらしい作品になると思います。

  • あッ〜僅か一晩で読み終わり。もったいない。

    昨晩10時頃に読み始めて、今朝3時頃読了。途中で止められなくなり、久々の一気読みでした。 味わいは、レヘイン「ミスティック・リバー」+「愛しきものはすべて、去り行く」x キング「グリーン・マイル」。 これまでも数多くの小説の題材とされた小児拉致誘拐物として、犯人の正体も含めて、 ありがちな展開なのだが、主人公にわずか13歳の中学生を堂々と据えて、拉致物のストーリー展開とは別に、 少年の意地の戦いをファンタジックに(「グリーン・マイル」風)、それでいながら犯人に纏わるどんでん返しを用意した サーヴィスの行き届いたエンターテェインメントに仕上げて貰えれば、多少の都合の良さには目を瞑らざるを得ない。 (主人公が偶然、都合よく、脱走犯、犯人すべてが一堂に会する事故の目撃者になる、というのは有り得ない?!) ジョニーって、ガキなのだが、高倉健のヤクザ映画の様な、イーストウッドを子供にした様な格好の良さ! なにしろ母親をひたすら守り、悪い奴には拳銃片手に殴りこみ?! それにしても、作者ジョン・ハートって、一作目はそれほどでもなかったのだが、二作目(「凍てついた墓碑銘」に似た物語) から、いっぺんに爆発して、ついにキングに挑戦しはじめたのか?

  • 好きだなあこの人

    相変わらずのリリカルの嵐! 叙情派切ない系ミステリの王者ジョン・ハート。 もう大好き、好き過ぎます! 出だしちょっともたつく感じがしましたが、よく考えると単に僕が夏バテだっただけかもしれません。 終わり方もいい、泣ける、僕は胸が17歳の恋する乙女のようにギュンギュン鳴りまくりましたよハート先生! 内容はどうだっていいの!おすすめなの!読んで!読んでー! と強烈にお勧めしますが、ミステリ仲間の母親(76歳)に読ませたところ「まあまあね」という事でした。 ・・・・いや、えーっと リリカル系が別に好きではないリアリストには普通にお勧めします と補足しておこー。

  • 家族の再生の物語

    ある誘拐事件をきっかけに崩壊した家族が、 さらなる破滅に引き寄せられながらも、抗い、再生に向かおうとするミステリー。 主人公は、誘拐事件の当事者の兄であった少年と、その誘拐事件を担当していた刑事。 二人の視点から、物語は語られる。 よくある仕組みだが、二人の心情が丁寧に描写され、 展開も想像以上にテンポが良いので読んでいて小気味よい。 さらにもう一人の視点が絡み合いながら、物語は急展開を迎える。 伏線を丁寧に張りすぎているため、大部分の読者が途中で事件の黒幕にたどり着くだろうが この作品はその部分が焦点ではない。 (もちろん、ミステリーとしての楽しみは十分に感じられるが。) ここで語られているのは、恢復不能の家族がどのような岐路を経て、 いかにして恢復して行くのか、であったように思う。 ミステリーとしてだけでなく、一つの小説として楽しむことができた。 そして、ラスト・チャイルド。複数のミーニングがこの言葉に込められている。 少し突拍子もなく感じたきらいもあるが、 この作品のダイナミックなレンジを内包するものとして 私自身は受け入れることができた。 何事かが終わってしまった後を生き続けること。その微かな一つの軌跡。

  • これが名作?

    新聞、週刊誌で絶賛されていたので大きな期待を持って読み始めました。ところがいくら集中したくても物語の中に入っていけず、最後のさいごまで「この小説のどこが魅力なんだろう、そろそろ見つかるころかな」と考えながら読む羽目になりました。とにかくどの登場人物にも魅力が感じられませんでした。たくさんの材料をてんこ盛りにしただけの大味な料理、というイメージです。

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