日本の文学賞

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涸滝

吉川英治文学新人賞

涸滝

加堂秀三

大阪府の山村に生まれた林義信が、貧しさと家庭の崩壊から逃れるように上京し、俳優への夢、同棲生活、父との暮らしの中で行き場を失っていく長編小説である。上昇への願いと生活の重さがからみ合い、地方と都会、家族と欲望の間で追い詰められる青年を描く。

上京俳優志望家族の崩壊貧困同棲生活

作品情報

俳優を夢見て上京した青年の暮らしは、愛欲と家族の重荷の中でしだいに出口を失っていく。

『涸瀧』は、加堂秀三が青年の挫折と家族の重さを描いた長編小説である。主人公の林義信は大阪府の山村に生まれ、父は農業に失敗して養鶏場に住み込み、母は若い男と出奔したまま戻らない。土地での生活を嫌って上京した義信は俳優を志し、養成所で知り合った平泉基子と暮らすが、夢はしだいに遠ざかる。基子との生活に父を呼び寄せることで、逃げ出したはずの家族と生活の重圧が再び彼の前に現れる。

レビュー要約

  • 地方の家庭を離れて役者を目指す主人公の境遇と、愛欲の安らぎの後に生活の行き詰まりへ向かう展開が作品の軸として受け止められている。

  • 一九七九年刊行の単行本として流通し、吉川英治文学新人賞初回受賞作の一つとして読まれてきた作品である。

書籍情報

ページ数
237ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784163055800
ISBN-10
4163055800

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