日本の文学賞

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月読 (HONKAKU mystery masters)

酒飲み書店員大賞

月読 (HONKAKU mystery masters)

太田忠司

死者の最期の思念を読み取る異能者、朔夜一心を主人公にした長編ミステリ。復讐に取りつかれた刑事との出会いから、死者の声と生者の憎しみが交錯する事件へ踏み込んでいく。

異能ミステリ死者の声復讐連続事件

作品情報

死者の思念を読む者が、生者の闇へ踏み込む。

月導に残る死者の思念を読み取る月読として生きる朔夜と、従妹を殺された刑事が出会う。特殊な能力を奇抜な設定で終わらせず、喪失と復讐の痛みを事件の中心に据えたミステリ。

レビュー要約

  • 異能設定と本格ミステリの組み合わせが読者に受け入れられている。死者の思念を読むという設定が、事件の謎だけでなく登場人物の痛みにもつながる点が魅力とされる。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2005-01-01
ページ数
477ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784163236902
ISBN-10
4163236902
価格
2922 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

Amazon.co.jp: 月読 (HONKAKU mystery masters) : 太田 忠司: 本

レビュー

  • 念願の

    何件も市内の古本屋さんで探しましたが見つからず、Amazonさんで購入しました。 状態も良く、とても満足です。

  • 面白かった。

    二度読みました。設定に無理がなく、話の流れがスムーズで、すんなりと読み込めました。素直に面白かったです。

  • 月の光が淡く導く怪しく美しい世界観・・そして、骨太のミステリー

    月読の世界では、人は死すと「月導」という「形」をのこす。 月導はさまざまな形で現れる。 あるものは虹、あるものは岩、またあるものは風や香り・・・ そして、その世界ではその月導を読み解く「月読」が存在する。 「月読」は、その才が現れると親や日常から引き離され、「月読」の養い親に預けられ、月読として生きるすべを教えられる。 朔夜一心もそんな「月読」のひとりである。 ある殺人事件がおこり、一心自身の事件、一心の「養い親」にかかわる事件と複雑にからみあう。 そこに現れる「月導」は。 それを残した死者の心、そしてそれを読み解く「月読」は・・・ 叙情的な美しい世界観ながら、しっかり骨太なミステリー。 序盤、世界観に慣れるまではやや冗漫でしたが、一気に読みきりました。 作者は名古屋大電気工学科卒の理系の方らしいですが、無駄のない、削ぎ落としたような、それでいて硬くない文章で、長編ながら読んで疲れを感じさせません。 登場人物もとても魅力的。 読み終えてすぐ、続編の「落ちる花」を注文しました。

  • ふわふわっとした世界観の設定

    最初から幻想的な雰囲気を感じ、ファンタジー要素のある設定なのだと気づく。 物語としては後半になって一気に動きだし、あれよあれよと目まぐるしく転回するので、目が回るというか付いていくのに頭の整理が大変。 え?っていう偶然過ぎる要素はおおい気もしたが、最後までとても面白く読むことができた。

  • 人の思い

    人が死ぬときにその場に残る思いを「月導」として、それを読み解く人が「月読」。 そんな人が死ぬときの思いだなんて、ひとつ間違えば「怨念」ともなりかねないものを、その人のメッセージとしてミステリーのキーに持ってくるのは勇気が必要だったのではないかと思う。 しかしその「思い」があるからこそ、ミステリーとしても物語としても楽しめるものになっている。

  • パラレルワールド

    物語の設定は、死人が最後の”想い”を形にして残し、それを読み解く稀有な能力を持つ『月読』が存在するパラレルワールドです。読みはじめはなかなかその設定に慣れませんでしたが、そういうものなのだと思ってしまえば、独特の世界観になじめました。 いくつもの線が最後ひとつにまとまり、絡まり合った糸がほぐされていく様は見事で非常に読み応えのある作品でした。 本のボリュームのわりには非常に読みやすい文章で、かつ文章が美しいと感じました。 ただ、個人的には『朔夜一心』がもっと登場してくれたら良かったのに・・・とちょっと残念ではありましたが、続編に期待、という感じでしょうか。 物語の設定は好き嫌いがあるかもしれませんが、ミステリとしてはよくできた作品だと思いました。秋の夜長に読書にふけるには、月を感じる作品なだけに雰囲気的におススメです。

  • 設定の良さが光るファンタジーミステリー

    生まれながらに死者の残留思念を読む力を備えていた朔夜一心は、親元を離れ、一子相伝で力を磨き、能力者として孤高の道を歩んでいた。その一心が、失われた過去を求めてある地方都市を訪れた時、そこで謎の連続婦女暴行事件が起きた。従妹を暴行魔に殺され復讐を誓う刑事・河井と一心とが出会った時、運命の歯車は音を立てて廻り始めた……。 本書はSF色の濃いミステリですが、太田忠司らしい読みごたえある作品で、特に中盤からラストにかけては臨場感たっぷりで目が離せませんでした。内容からシリーズ化になるのではないかとも思いますが、ぜひともシリーズ化してほしい作品ですし、次作にも大いに期待したいです。

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