作品情報
親友になったと思った瞬間から、少女たちの距離は少しずつ変わっていく。
柚木麻子のデビュー短編集『終点のあの子』収録作。第88回オール讀物新人賞受賞作として、女子高校生の微妙な関係を描く。
レビュー要約
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少女同士の繊細な心理と、親しさの裏にある不安を描く筆致が評価されている。大きな事件よりも、言葉にしにくい感情の揺れを読む作品である。
書籍情報
- 出版社
- 文藝春秋
- 発売日
- 2010-05-13
- ページ数
- 199ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784163292106
- ISBN-10
- 4163292101
- 価格
- 1297 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
オール讀物新人賞史上最強の「ガールズ系小説」。女子校の甘くて苦い出来事を、やわらかく繊細な文章で描く受賞作ほか全4篇を収録
レビュー
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@onefiveのMOMOちゃんが推してた作家さんだから
僕のような還暦過ぎのぢぢいはこういう本をしっかりと読むべきだと思う。 抜け作の男どもには見えないジョッスィーの世界 どの話も胸をうちます。
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女子高生もサラリーマンも人間模様は同じでは……
青春モノはほとんど読まないのに、某週刊誌で見た書評に引かれて読んでみました。 あまり期待していなかったのですが、 平易できれいな文章、飽きさせないストーリー、巧みな心理描写など質の高い小説でした。 4連作のうち、2つ目の「甘夏」がマイベストでした。 自分の行動に嫌悪感を持った女子高生が 不意にひらめき、思わず鞄を抱きしめて、ある行動に出ようとするところはグッときます。 ここだけでも読んで良かったなあと思えました。 ストーリーに合わせて、装丁に制服姿の女の子が描かれてます。 学園モノ、しかも女子高モノなので私のような中年サラリーマンには読んでもらいにくいかもしれませんが、 私が強く思ったのは女子高も会社も人間模様は同じではないかということです。 社員がグループ分けされて、他者を見下したり、他者に卑屈になったり。 ある出来事をきっかけに他者に対する態度をゴロリと変えたり。 それだけに、不意にひらめき、思わず鞄を抱きしめて、嫌な自分から脱する気になる瞬間がとても貴重なのです。 女子高生の場合はそこが「一つ成長する瞬間」、オッサンなら「吹っ切れる瞬間」と呼ぶのでしょうか。 いやオッサンでも自分をしっかり見つめて、成長することができるのかもしれません。 私は読みながら、自分のサラリーマン生活を思い起こさずにはいられなかったです。 ただ、連作の最後の「オイスターベイビー」には疑問を持ちました。 ここでパパが有名カメラマンの女子高生が、大学生として再登場し主役になったのはいかがなものでしょう。 この娘は狂言回しだと思ってたからです。 それよりも、この娘の日記を盗んで友人を失う女子にもう一度主役となって登場してほしかった。 「終点のあの子」というタイトルが成立しなくなるかもしれませんが、 日記を盗んで罰せられた女子にも、成長する瞬間を与えてやってほしかったですね。 まったく知らない作家でしたが、柚木さんには今後も頑張ってほしいです。
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映画化
映画化ということで読んでみた。 17年前の時代背景が少し懐かしさを感じさせ、また10代にありがちな何者かになりたいという気持ちが強く表現されている作品だった。 ただ、オムニバス風に描かれているものの、登場人物の再登場はなく物語として後味が良いものではなかった。
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男子ですが
とてもおもしろく読みました。 女子高生の微妙な心理を描いておられて各々の登場人物に感情移入しました。 話が変わると前の話で脇役の子が一人称になっていて、見る側と見られる側の 違いがよくわかりました。 著者のことは人気があるらしいけど読んだことがありませんでした。 朝日新聞に(間隔はわかりませんが)エッセイを連載されていて、 そこに書かれていることを読んで共感できることが多かったのと、 たまたま見たテレビ番組に出演されていて新刊の話や読書遍歴を話されて いて興味を持ち、それなら最初の作品をと思ったのがきっかけです。 他の作品もよみたいと思いましたし、この作品を人にも薦めたくなりました。
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おもしろい
みんな自分のことを書かれているかのようで 穴があれば入りたくなりました。。。笑 無駄にプライドの高い中高生・・・もの凄く気持ちがわかります おすすめです
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良い本です。
学校の読書感想文用に購入しました。 短い期間なので、読みやすさで選びました。
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少女向け友情小説のアンチテーゼ
吉本ばななの『TUGUMI』や、山田詠美の『放課後の音符』などの一時期のジュブナイルに必ずいた、個性的かつ魅力的な「あの子」。「あの子」はとても素敵なのに何故か周りと距離を置いて、「あたし」だけを特別扱いしてくれる…。そんな甘い、紋切り型の友情小説かと思いきや、いい意味で裏切ってくれる。青春小説のアンチテーゼ的な作品。
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残るものが……
辛口になってしまうかもしれませんが特に残るものがありませんでした。 文章は読みやすいですし思春期の少女たちの気持ちやすれ違いもよく描けていたと思います。 そういった意味で過去の自分を思い出すきっかけのようなものにはなりましたが、 最後まで読んでも"共感"ができるだけにとどまってしまい、読み終わればそれまでという印象です。 悪くいってしまうと"毒にも薬にもならない"作品でしょうか、、、 決して駄作ではありませんがもう一歩踏み込んで書いてほしかったというのが正直な気持ちです。
関連する文学賞
- オール讀物新人賞 第88回(2008年) ・受賞