数学の影絵 (ちくま学芸文庫 ヨ-13-4)
吉田洋一『数学の影絵』は、数学の抽象的な概念が日常の経験のなかにどのように現れるかを、澄んだ観察と軽やかな文章で描いた数学エッセイです。感覚、集合、位置解析、四色問題などへ話題を広げ、数学を人間の思考と生活に近いものとして示します。
作品情報
日常の片隅に伸びる数学の影を見つめ、抽象の世界の広がりを軽やかに伝える随筆集です。
吉田洋一は『零の発見』などで知られる数学者・数学教育者です。『数学の影絵』は第1回日本エッセイスト・クラブ賞受賞作で、1953年の毎日新聞社版、1969年の角川選書版を経て、2023年にちくま学芸文庫として刊行されました。版元ドットコムとBooksの公開情報で、ちくま学芸文庫版のISBN9784480511621、ISBN-10 4480511628、288ページを確認できます。
レビュー要約
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数学を公式や計算の技術としてではなく、世界を見るための感覚として語る点が魅力になっている。専門的な話題を扱いながらも、随筆としての読みやすさと知的な広がりを保っている。
書籍情報
- 出版社
- 筑摩書房
- 発売日
- 2023-01-12
- ページ数
- 256ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 14.8 x 10.5 x 1.1 cm
- ISBN-13
- 9784480511621
- ISBN-10
- 4480511628
- 価格
- 1100 JPY
- カテゴリ
- 本/科学・テクノロジー/数学
数学の抽象概念は日常の中にこそ表裏する。数学の影を澄んだ眼差しで観照し、その裡にある無限の広がりを軽妙に綴った珠玉のエッセイ。 === 本書所収のエッセイ「林檎の味」では感覚の本質、「数学とは何か」では公理主義と抽象化、「四色の地図」は集合論、数学基礎論、位置解析学と展開して四色問題に及ぶ。日常の何気ない生活のなかにこそ数学の抽象的な概念は生起し、そこに数学の影を認めることができると著者は説く。無限に伸展する数学の影を発見し、その探究の喜びを縦横無尽に綴った数学エッセイ。第1回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。解説 高瀬正仁 ===
吉田 洋一(よしだ・よういち):1898年東京生まれ。1989年逝去。東京帝国大学理学部数学科卒業。第一高等学校教授、東京帝国大学助教授、フランス留学を経て1930年北海道帝国大学教授。1949年立教大学理学部数学科教授。著書:『零の発見』、『微分積分学序説』他多数。M&Sでも『微分積分学』、『ルベグ積分』、『数学序説』(娘婿の赤摂也と共著)を収録。
レビュー
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新刊で十分
つい癖で古本まで集めてしまったが、すこし重複しているものもあるので、そこまで遡らなくてもエッセイは本書で十分である。もちろん高名な数学者のエッセイを読んだだけで、自分がそうなれるわけではない。ただ、指針にはなる。