作品情報
江戸末期を舞台に、親子で謎を解く連作集。
第27回鮎川哲也賞最終候補作。2018年に東京創元社から創元推理文庫として刊行された。各話で江戸から明治へ移る時代の事件を、同心親子の視点で描く。
書籍情報
- 出版社
- 東京創元社
- 発売日
- 2018-10-21
- ページ数
- 307ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.4 x 15 cm
- ISBN-13
- 9784488436216
- ISBN-10
- 4488436218
- 価格
- 902 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/歴史・時代小説
北町奉行所に勤める戸田惣左衛門は、若き日より「八丁堀の鷹」とも称されるやり手の同心である。長屋の一室で扼殺されていたお貞。夕餉を準備中の凶行で、鍋には豆腐が煮えていた。長屋の皆は桜見物に出かけており……「花狂い」。吉原で急に用心棒を頼まれた惣左衞門の目の前で、見世の主が殺害された。衝立と惣左衞門によってある種の密室だったはずなのだが……「願い笹」など、惣左衛門とその息子・清之介を主人公に描く四編を収録する。『屍人荘の殺人』と競った、滋味溢れる時代ミステリ。
レビュー
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面白い
推理、人情、江戸趣味。すべてにおいて、女のほうが男より賢い。これ、古今東西、越し方行く末、世の永遠の真理なり、
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読みやすい
一話の長さも良く、読みやすい。
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名探偵は誰か
本書は、2017年の鮎川哲也賞で最終候補作となった作品がもとになっている。 「花狂い」「願い笹」「恋牡丹」「雨上り」の4話からなる短篇集だ。 江戸末~維新期の同心2代が主人公。ただし、本書が独特なのは、同心親子が名探偵ではない点だ。むしろ、勘が鈍くて冴えない感じ。まちがった方向に捜査を進めたりして、やきもきさせられるが、周囲のひとたちから道を示され、真相へとたどりつく。 しかも、その真相もトリックがどうのというよりは、人生における諸問題といった色合いが強い。親子愛であったり、女性の自尊心であったり。動機という点で新味があると評価すべきか。 読むひとを選ぶ作品だろう。
関連する文学賞
- 鮎川哲也賞 第27回(2017年) ・候補