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編集者ディドロ: 仲間と歩く『百科全書』の森

読売文学賞

編集者ディドロ: 仲間と歩く『百科全書』の森

鷲見洋一

『百科全書』の編集者ディドロを軸に、啓蒙思想の巨大なプロジェクトを読み解く大部の研究書。

研究書百科全書ディドロ啓蒙思想編集史

作品情報

百科全書の森を、編集という視点で歩き直す。

平凡社刊の研究書。百科全書を、編集という営みから立体的に捉え直し、ディドロの仕事と思想をたどる。

書籍情報

出版社
平凡社
発売日
2022-04-27
ページ数
895ページ
言語
日本語
サイズ
13.5 x 6.1 x 19.5 cm
ISBN-13
9784582703634
ISBN-10
4582703631
価格
5280 JPY
カテゴリ
本/人文・思想/本・図書館/百科事典・年鑑

★☆★ 第74回読売文学賞 研究・翻訳賞受賞作 ☆★☆ フランス啓蒙思想の金字塔『百科全書』。全28巻に及ぶ、この壮大な出版プロジェクトの全貌と、編集長ディドロの八面六臂の活躍を、精緻で生き生きとした分析により描き出す大著。 【目次】 はじめに 第一章 『百科全書』前史 1 分類すること 2 古代からルネサンスの分類 3 一七世紀から一八世紀へ 4 一八世紀の分類と辞書・事典類 5 技芸アカデミー協会 第二章 『百科全書』刊行史 1 最初期の歴史 2 刊行開始とプラド事件 3 最初の禁止と宗教界 4 大危機まで 5 地上と地下の二重生活 6 『百科全書』のその後 第三章 編集者ディドロの生涯 1 ディドロの青春 2 『百科全書』企画への参加と刊行準備 3 『百科全書』刊行に伴う反響と契約問題 4 苦闘するディドロ 5 一七六〇年代 6 一七七〇年代 7 晩年のディドロ 第四章 商業出版企画としての『百科全書』 1 文化統制システム 2 検閲制度 3 『百科全書』の書籍商たち 4 商業出版企画としての『百科全書』 5 ボワジェルマン事件 6 ダヴィッドとディドロの出版論 第五章 『百科全書』編集作業の現場 1 百科事典の「編集者」とはなにか? 2 ディドロたちの編集構想 3 『百科全書』編集作業の実態 4 編集者たちの個人執筆協力 5 剽窃、コピー、借用の美学 第六章 「結社」の仲間さまざま 1 「前言」について 2 執筆協力者の実体 3 執筆者の起用と報酬 第七章 協力者の思想と編集長の思想 1 「結社」集団の宗旨と宗教観 2 百科全書派の政治思想 3 『百科全書』の検閲問題 4 ディドロの『百科全書』批判 5 ディドロの「集合」哲学と執筆協力者集団 第八章 図版の世界 1 図版へのこだわりと図版刊行企画の変遷 2 図版のイメージ解読 第九章 身体知のなかの図版 1 身体知の表象としての図版 2 没入する人物たち 3 働く人びと 4 「造船工場」図版を読む 5 ヴェルネ散歩 6 「結社」の面影――造船工場とヴェルネ海景の人びと あとがき

レビュー

  • ディドロの凄さ

    大部な手応えがよい

  • 腕が疲れた

    895ページという驚きの厚さである。しかも、ほとんど書き下ろしらしい。著者の研究人生の集大成となる一冊だ。 ディドロと『百科全書』について、最新の研究状況から、いまわかっていること/問題とされていることが順序立てて解説されていく。 ディドロとはどんな人物だったのか。編集と発行の過程。図版をどのように読み解くべきか。政治問題との距離感はどうなのか。 いずれも重要な問題であり、それらが非常に明確に論じられており、説得力もある。 厚さが気にならないだけの魅力と読みやすさ。読み終えて、腕が疲れているのに気付く。

  • 労作には違いないが

    一段組とはいえ800ページを超える鈍器本で、70代後半でこんなに書けるのが羨ましい。しかし無言の五点評価が七つもつくと、お仲間が書いているんじゃないかと勘繰りたくもなる。ですます調で書かれているが、最近評論でもですます調が増えていて、それは「上から目線」だとか言う読者への媚びじゃないかという気がして私は嫌いである。ディドロと『百科全書』が主題で、著者はすでに『百科全書』についての本を十年以上前に出しているから専門なのだろうが、第7章にきて、寺田元一と王寺賢太の最近の論文を称賛して、ディドロの思想を素描しているのだが、本書では『百科全書』以外のディドロの著者「ラモーの甥」「ダランベールの夢」「ブーガンヴィル航海記補遺」などについて、詳しい説明はしていないので、ディドロ全体を語ることはできないはずではなかったかと思った。 読売文学賞を受賞しているが、慶大仏文科の後輩教授の荻野アンナ・選考委員の肝煎り受賞ということが見えてしまうのはやや気持ちが悪い。

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