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“文学少女”と死にたがりの道化

ライトノベルアワード

“文学少女”と死にたがりの道化

野村美月

本を食べる少女と元作家の少年が、手紙に隠れた痛みと文学作品の影をたどる青春ミステリ。

文学青春ミステリ心の傷

作品情報

“文学少女”と死にたがりの道化は、文学を軸に読者を作品世界へ引き込む。

本を食べる少女と元作家の少年が、手紙に隠れた痛みと文学作品の影をたどる青春ミステリ。 受賞歴により再注目され、現在も著者の代表的な仕事として参照される。

レビュー要約

  • 題材への切り込み方と読みやすさが評価されている。一方で、扱うテーマの重さや独特の語り口に好みが分かれる読者もいる。

書籍情報

出版社
エンターブレイン
発売日
2006-04-28
ページ数
254ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784757728066
ISBN-10
4757728069
価格
1 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され、「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって……。野村美月・新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ、シリーズ第1弾!

レビュー

  • 本を食べたくなりました

    知り合いにおすすめされて今更読みましたが、遠子先輩のキャラクターがかっこよく、お茶目で、かわいく、美しくて大好きになりました。 この話を読んでから、小説を読むたびに「もしこの小説を食べたらしいどんな味がするのだろう」と考えてしまいます。 きっと本作の味はぴりっと辛みがあるけれど、噛むほどに甘さを感じる優しい味なんじゃないかなと思います。 小説を読むときの価値観がよい意味で変わる、素晴らしい話でした。

  • 中学生の僕には、読めない世界。でも、今でも覚えている、素敵な世界。

    私は文芸作品というものがあまり好きではない。 見る小説のジャンルは、 ラノベ。 ラノベ。 ラノベ。 そう、ラノベ一択だ。 文学少女も、ラノベのひとつと言えよう。 しかし、私にとってこの作品は文芸作品と感じていた。 作中の、数々の作家が書いた作品が分からない私に、分からないというのに、そっと心を揺さぶるようなお話。 未だに、国語の時間では、抵抗があるのだ。 どんなに面白い作品であろうと、ラノベ以外は読めない。 それは私に掛けられた、一種の首輪だ。 それを易々と越えたのは、この作品だった。 難しい話は読みたくない。 そんなただの子供心を抱えていた中学生の私は、みるみるこの作品に心を奪われていった。 大好きだった。 この作品を読んで得る切なさが、ただ、全てがいいように進むわけでない、この感覚が。 今でも私はハッピーエンド至上主義だ。 なのに、何故だろう。 私は今でもこうして、この作品に囚われ続けている。

  • 読みました

    途中まではすごく面白かったのですが、屋上に連れて行かれるあたりから物語が破綻していました。 なんで犯人はあんなに説明口調で語ったんでしょうか。 正直に言ってあのシーンで一気に醒めましたし、その語る内容も破綻しています。 その後も色々とあるんですが、展開も、推理もご都合的で無理がありました。 全ては、屋上で醒めてしまってから物語に入り込めず、醒めた目で小説を読んでいたからだと思います。 ですが、物語に入り込んでいればそれなりに面白かったんじゃないかなと思いますし、途中までは本当に面白かったです。 文章も過不足なく、読み始めて数分で物語の中に引き込まれていました。 登場人物も――う〜ん、欠点はありますが欠点より魅力のほうが勝っている人物が多かったと思います。 総合的に見て、★4つです。

  • タイトルは奇抜

    息子用。 今どきの子供たちは、このようなタイトルでも問題ないのですね。 昭和40年代世代には想像もできません。 内容は面白い、とのことです。

  • 破滅願望のバーゲンセール

    んー‥。時代背景なんだろうか。登場人物の大半が暗い過去ありありで、感情鈍麻で厭世的というか‥。そんな自分を自己嫌悪している感じ。 まぁさておき、物語的にはミステリー要素ありつつ、コミカルな場面もあってそれなりに楽しめました。主人公がところどころ貧乳ディスをまぶしてくるのも面白かったです。 とりあえず、この街には住みたくありません。そう易々と車に轢かれたり、飛び降りが起きるなんて蝶ネクタイメガネのガキがいる米花町も真っ青ですわ。

  • ラノベであろうが、作者には言いたい・・・

    非常にラノベ的な設定で愉しそうなのに、なんで設定を活かさないのか・・・。素晴らしい設定環境下で、何故に地味なストーリー展開をする・・・。あと、続刊もの前提で伏線を派手にバラマキもろくに回収しないとは、これ如何に。ま、読むけどねw 人間失格の主人公とS、又は太宰治と山崎富栄の関係に準えた構図が、片岡愁二と咲子、竹田千愛と斉藤静香、井上子葉と美羽とデフレスパイラル顔負けに循環していて、この高校の校舎屋上はちょっとした自殺の名所となっているのではないかと思った。

  • 本好きにはたまらない良作

    私が思うより低評価なのでとにかく1票足したい。 他のレビューの中の「とにかく、読書という行為に少しでも思い入れのある人には手にとってもらいたい一冊です。」の一文に共感しました。 クライマックスで“文学少女”遠子先輩が絶望している友人に対して太宰治のいろいろな作品を挙げ「これを読まずに死ぬなんてもったいないわ!」と言い立てる4頁にわたる真剣な説得。これは本好きにはたまらない。 読むことで自分と似た誰かに共感できる。もっと読むことで自分と違う誰かを知ることができる。もっともっと読めば自分の知らない世界へも進む勇気が出る。こんな読書の喜びを再確認させてくれた良書です。 文学を読み込むだけではなくて、過去の文学から生きている人の心を想像して発言し、新しい文学創造を期待する、アクティブな“文学少女”遠子さんの魅力に降参です。

  • 久々に“本当に”面白いと思えるライトノベルに出会えた

    昨年劇場版アニメを少し観た事もあり今回の還元セールで思い切って購入しました。 野村さんの作品は初めてでしたが巧みな叙述トリックには感服しました。 今作の本題は太宰治とその著作『人間失格』誰もが知っている作品ではありますが、内容自体は余り万人向けではなく、私も中学生期に読みましたが余り理解出来たとは思えませんでした。 しかし、本作ではわかりやすく太宰治の描く心情と批評を読者に投げかけていますし、大人になった今では共感出来る部分も幾分あり感慨深くもありました。 純文学も読む方にもこのライトノベルはオススメです。

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