日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
水月伝 (句集)

現代俳句協会賞

水月伝 (句集)

大井恒行

二〇〇〇年から二〇二三年までの二十三年間に詠まれた作品から選んだ句集。水や月の像を手がかりに、戦争の記憶、社会の軋み、祈りを思わせる風景を、鋭く暗喩的な言葉で編み込む。

現代俳句戦争の記憶歴史性水と月祈り

作品情報

水に映る月のように、手に取れないものの背後にある歴史と記憶を見つめる句集。

大井恒行の第四句集。二〇〇〇年以降の作品を収め、戦争や災禍、差別の構造といった重い歴史性を負う言葉を、短詩型の緊張のなかで配置する。現代俳句協会賞を受賞した『水月伝』は、視覚的な像と社会へのまなざしを交差させる一冊である。

書籍情報

出版社
ふらんす堂
発売日
2024-04-19
ページ数
140ページ
言語
日本語
サイズ
14.8 x 0.9 x 21 cm
ISBN-13
9784781416489
ISBN-10
4781416489
価格
2860 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

◆最新句集 句集『水月伝』は、現代俳句文庫『大井恒行句集』(一九九九年一二月)以後、二〇〇〇年から二〇二三年に至る二三年間の作品から選びとった。 * ボクのこれまでの単独句集はすべて故人に捧げられている。 本句集もまた、大泉史世と救仁郷由美子に捧げたいと思う。 ◆作品紹介 明るい尾花につながる星や黒い骨 〈近い帰国(スコーラダモイ)〉いくたびも聞き日本海 光の粒の蘇生す済州島(チェジュド)ヤブツバキ 猪飼野は風の道なり風の道 触れているこの世の手には地震の風 原子炉に咲く必ずの夏の花 叫びは立ちこめ土砂より速く飲み込む海 鳥かひかりか昼の木に移りたる 雨を掬いて水になりきる手のひらよ くるぶしを上げて見えざる春を踏む

一九四八年、山口県生まれ。「豈」「ことごと句」同人。 句集に『秋ノ詩』、『風の銀漢』。現代俳句文庫『大井恒行句集』。 著書に『本屋戦国記』、『俳句 作る楽しむ発表する』、『教室でみんなと読みたい俳句 85』。 共著に『21世紀俳句ガイダンス』、『現代俳句ハンドブック』など。 ブログ「大井恒行の日日彼是・続(https://testusuizu.blogspot.com/)」更新中。 現代俳句協会会員。

関連する文学賞