作品情報
古書を求める旅から、紙と挿絵に宿る本の魅力へと読者を案内する、洒脱な愛書エッセイ。
『子供より古書が大事と思いたい』は、フランス文学研究者であり洋古書コレクターでもある鹿島茂が、古書蒐集の世界を軽妙に描いた一冊である。稀覯本を探す高揚、値段との駆け引き、店や競売での出会いを語りながら、古書を単なる情報の器ではなく、紙質や装幀、挿絵まで含めて味わう対象として紹介する。受賞後には文庫化・増補改訂が行われ、長く読まれている。
書籍情報
- 出版社
- 青土社
- 発売日
- 1996-03-01
- ページ数
- 250ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784791754373
- ISBN-10
- 4791754379
- 価格
- 3248 JPY
- カテゴリ
- 本/人文・思想/本・図書館/書店・古書店
第12回(1996年) 講談社エッセイ賞受賞
レビュー
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有難うございます。
とても良い状態の本を届けていただきました。大変感謝しています。
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共感しました!
鹿島茂好きには 安定した面白さがあります。 また、自分も古物集め趣味があるので 共感します。 鹿島茂さんとは、色々好みが、似ていて個人的に面白かった。
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コレクター
私は筆者のような古洋書コレクターではありませんが楽しく読めました。 やや不謹慎とも言えるタイトルに違わぬコレクターぶりは男心をくすぐります。 とにかくこの筆者の洋書関連本はハズレがありません。 必読のエッセイ集です。
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フランス貴婦人の肌触りと匂いって、どうなん。
フランス古書蒐集家鹿島茂教授の「小人閑居して不善をなす」という 意味での「不善」の遍歴を綴った告白本。 日本人はフランス語を読めない人がほとんどだろうから(私もそう)、 この本は知識としてなんの役にも立たない。ただ蒐集に淫する著者の内面に やどる鬱々とした高揚感や金に糸目を付けぬ蒐集癖を反面教師として、 参考にしてくれということなのか。 蒐集の世界に荒木一郎の法則というものがあることを教えられた。 <荒木一郎の法則> 1.蒐集のフィールドを限定する 2.1件あたりの購入価格の上限を設定する 3.狙っているものが向こうからあらわれてくるまで気長に待つ 荒木一郎(実業家、もと歌手)は切手蒐集家でもあるらしい。 コレクション(蒐集)とは愛情表現であり、同時に嫌悪の表現である。 すべて自分だけの好き嫌いの基準でものごとを判断できる。こんなことは 通常の社会生活のなかではできない。上司に忖度し、妻のご機嫌をとりながら ものごとをいやいや決めるのが普通である。だから蒐集という行為は最大の 快楽を与えてくれる。権力濫用もかまわない。やりたいほうだい。 とくにフランス古書は革装だからどくとくの香りと肌触りをもつ。著者は 「所有する」ことにいたく固執する。ときどき深夜に閨房に伴いそっと撫でて 匂いをかぐ。まるで自分の「所有する」フランス貴婦人にそうするかのように。
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古書の罠
1996年に青土社から出た単行本の文庫化。 フランス文学者である著者の、古書への傾倒ぶりを面白おかしく綴った一冊。古書というのは集めはじめると切りがない。家族をかえりみず、借金までして、(経済的な意味でも物理的な意味でも)家が傾くまで買い込んでしまう。そのくせ、どんなに探していた本でも、いったん入手してしまったら無関心になり、書棚に放り込んで見向きもしない。 それが古書マニアなのだ。 同病の人が読めば抱腹絶倒。ちょっとだけ身につまされる。 古書に関心のない人にはまったく理解できない世界。 2008年に増補新版が出ているようだ。
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どうしてくれるんですか、鹿島さん!
何かにハマってしまった人間というのは、かくも愚かしくまた愛すべきものである、ということを存分に知らしめてくれる一冊!この本のおかげさまで、わたしは書店に鹿島氏の新刊が並ぶのを見るたびに、「あーあ。鹿島さんまた本買いすぎちゃったんだ。たいへんだなぁ、お金無くて。」と思ってしまう始末です。それはさておき、何かにハマったことのある方なら心からの共感と憐れみをもって、この本をたのしむことが出来るに違いありません。そしてまた、もって「他山の石」となすことも!わたしは、この本をはじめ文庫で買い、あまりにも気に入って単行本も買い直しました。本書をきっかけに鹿島さんの他の本もあらかた読んだおかげで、すっかり19世紀のフランス(パリ)通になり、また「古本もの」にも!興味を持つようになりそういうエッセイや小説にも手を出すようになってしまいました。ちっとも「他山の石」になっていないばかりか、次々新しい興味を引き出してくれて・・・全く困ったもんだの凄い一冊です。
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私もそう思いたい
フランス滞在中、家族旅行が主か、古書買い入れが目的か、はっきりわからない著者は、旅に出て、ホテル探しも、城めぐりも気がそぞろ、結局、出物を見つけ、子供の座るところがなくなるほど古書を買い、家族は電車で帰る始末。 それほどの古書好きの著者の、古書店裏話は、なかなか面白い。世の移ろいの中で、代替わりしていくフランスの古本屋を、娘がパート代わりに、引き継ぐと、目に見えて、在庫状況の質が落ちていく話など、今のフランスの生活ぶりもわかって興味深い。
関連する文学賞
- 講談社エッセイ賞 第12回(1996年) ・受賞