ピラミッド
ピラミッドは、テリー・プラチェットによる長編部門作品。受賞時の評価対象として、人物・時代・表現の焦点を通じて読者や観客に余韻を残す作品である。
作品情報
ピラミッドは、テリー・プラチェットの表現が受賞という形で評価された作品である。
ピラミッドは、テリー・プラチェットの活動を代表する受賞対象の一つとして位置づけられる。NDL Search で『ピラミッド』とテリー・プラチェット名の書籍を確認し、ISBN を採用した。Amazon JP は作品名と著者名で検索した。 作品そのものの内容を中心に紹介し、掲載誌や関連媒体の識別子は採用していない。
レビュー要約
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受賞歴からは、題材への向き合い方と表現の完成度が評価された作品として読める。静かな構成や専門性の高い題材を含む場合も、作品の核にある緊張感が受け止められている。
書籍情報
- 出版社
- 鳥影社
- 発売日
- 1999-03-01
- ページ数
- 410ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784795225930
- ISBN-10
- 4795225931
- 価格
- 1650 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/評論・文学研究/外国文学研究/英米文学
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レビュー
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暗殺技術を身につけた王子の活躍
7千年の歴史を誇る古王国ドゥジェルベイビは、かつては大国だったが、今やその両脇を新興著しい強国に挟まれ、単なる緩衝地帯以上の存在意義は持っていない。 ドゥジェル川に沿って幅2マイル、長さ100マイルという冗談めいた領土を保有するのみの小国となってしまった原因は、現人神として国民から敬われる王家が脈々と建設してきたピラミッド群による財政の圧迫。 テピック王子はこの財政難を切り抜けるため、高収入で知られる暗殺者となるべく12歳にして養成学校へ留学した。 厳しい教育を経てめでたく卒業試験に合格したその日、故郷の古王国では父王が逝去し、テピックは急遽新王となるべく7年ぶりに故郷の土を踏むことになった。 様々な武器の扱いや隠密行動に長けた王が誕生したわけだが、テピックがその才を発揮するのは、父王の側女であったプトラギの命を救うため。 プトラギは、古王国の慣習どおり父王の死に際して当然殉死すべきというのが最高神官ディオスの意見なのだが、若い日々を外国の大都市アンク=モルポークで過ごしたテピックには意味のないしきたりにしか思えない。 テピックは、あくまで古来からの慣習どおりに事を運ぼうとするディオスとの間の溝を次第に深めて行くのだが・・・ プトラギのような側女が、ブドウの皮を剥く以外に何が出来るかについては諸説あると思うが、いかつい海賊をも赤面させるような方面での能力があることは間違い無く、テビックの暗殺者としての側面を併せると、この二人のスリリングな逃避行のシーンは英国の有名な映画シリーズ「007」を想起させる。 前半の暗殺者養成学校時代は、親友やライバル、嫌味な教師など「学園もの」の面白みを形成する要素がたっぷりで、この部分だけ切り出してもユニークな長編が一つ出来そうだ。 また、ピラミッドパワーが時間軸を操作するという概念に基づき、先祖のミイラが続々と復活するのは、かなり破天荒な印象を受けたが、何千年も昇天できずに暗い玄室に閉じ込められていた彼らの気持ちを代弁できるのはプラチェットぐらいか。 大団円を迎える一方で、急に大量の仕事が舞い込んできた死神に対しては、本シリーズのファンとして労いの言葉をかけて上げたいところだ。
関連する文学賞
- 英国SF協会賞 第21回(1989年) ・長編部門