作品情報
紙袋の奥に隠れた素顔と不器用な心へ、会話部の毎日が近づいていく。
第13回HJ文庫大賞金賞受賞作。HJ文庫から第1巻が刊行され、のちに続巻とコミカライズも展開された。受賞作と刊行タイトルは同名で、紙文庫の ISBN を bookIdentifiers に採用する。
レビュー要約
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突飛な設定と残念さのあるヒロインたちを、成長の物語として読ませる点が支持されている。軽いコメディの奥に、紙山さんの紙袋をめぐる気持ちの変化がある。
書籍情報
- 出版社
- ホビージャパン
- 発売日
- 2020-07-01
- ページ数
- 323ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.8 x 1.8 x 14.9 cm
- ISBN-13
- 9784798621234
- ISBN-10
- 4798621234
- 価格
- 702 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
コミュ障美少女、大集合。 穏やかに過ごしたい高校生・小湊波人は、入学初めてのホームルームで、グラマラスながら紙袋を被り常にびしょ濡れのヤバい女子の後ろの席になってしまう。 彼女の名前は紙山さん。 恥ずかしさから紙袋を取れないという彼女の人見知りをなおそうと、面倒見がいいが制服にただならぬこだわりを見せる委員長新井陽向、 魔法少女のパネルと喋っている天野春雨というどこか残念な美少女たちと『会話部』という部活を立ち上げることになり――。 ちょっと残念な青春ラブコメディ、開幕!
レビュー
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さりげなく良作
とくに期待はせず購入したが、意外にも良作だった。 文章は上手いとは言えない。主語が省略されずくどい印象があり、同じページ内に同じ言い回しが多用されている部分もある。 設定はというとこれも目新しくはない。残念美少女に巻き込まれた主人公が彼女らと新しい部活を作って過ごすという、良く言ってもお約束、悪く言えば手垢の付いたネタである。 では何が良かったかというとひとえに登場人物たちが魅力的だった。 それもいわゆる残念属性ではなく、行動や考え方に出ている人となりが普通にいい人なのだと伝わるのが、個人的にはこの作品の一番の魅力だと感じた。 主人公の小湊くんからして、常に紙袋を被っている巨体かつ異常な膂力を誇る上に人見知りで暴走しがちな紙山さんに対して、巻き込まれ、あるいは押し付けられただけなのに妙に面倒見よく付き合いつつ、仲間が増えて紙山さんが楽しく過ごし始めたことを素直に喜び、彼女が人見知りを克服するのに協力する普通にいい奴である。 この二人のためになんだかんだ尽力する新井さんも、汗かきの紙山さんのために大量のハンカチを用意する春雨も、物語の所々でその魅力を遺憾なく発揮している。通常は出オチになりがちな残念属性も、互いのダメな部分を受け入れて一緒にいる登場人物たちのごく普通の優しさを演出するのに一役買っているため、ちゃんと意味のあるものになっている。 かといって優しさや思いやりがテーマかというとたぶん違う。 これは登場人物たちや、あるいは作品の基本的なアイデンティティーというか、雰囲気として根付いている。 しばしば突飛な描写が目立つライトノベルのジャンルでは、こうした『属性』に依らない人物の魅力を「ごく普通」として描ける作家さんはわりと希少なので、この持ち味を維持してほしいと思う。 ちなみにヒロインで言うと、私はやっぱりメインヒロインの紙山さんが一番好きだった。 少し脱線するがその昔「コワイ女」というオムニバス短編で構成されるホラー映画があった。そのうちの一編に「鋼」という、上半身をズタ袋ですっぽり覆った謎の異形の女に男が付き纏われるという話がある。まあ男は話の中で最終的にこの異形の女「鋼」に殺されるというか食われるというか、なんかそんな感じで死ぬのだが。 ところがこの鋼、異形で異常な方法ながら男に懸命にアピールする姿や、ズタ袋からすらりと伸びた脚の美しさとか、なんか妙に特定のフェチズムを刺激するセクシーさや、どうにも愛嬌があって不思議と可愛らしく感じてしまうのだ。 この異形の女「鋼」を可愛いと感じたニッチな野郎の感性に、この紙山さみだれさんは刺さる。非常によく刺さりまくる。 もちろん紙山さんは人を食ったり殺したりはしない。異様な風体と異常な腕力を併せ持ってはいるが、内面は極度の人見知りなだけの普通の女の子である。しかし本人がそれを克服しようと頑張れば頑張るだけ周囲に被害をもたらしてドン引きされてしまう不遇さ、不器用さに、異形の化け物ながら男と親しくしようと不気味なアピールを続けていた鋼にも似たひたむきさ、いじらしさを感じてしまう。 もう十五年前くらいの映画だが、当時から「この鋼、ラノベで美少女にしたらいけるんじゃない?」と思っていた私としては、この紙山さみだれさんはまさに「やってくれたな!」と歓喜の声を上げるほどに心に刺さる、最高に可愛らしいヒロインであると言っておきたい。 当時同じく鋼に対して妙に身悶えてホラー映画のレビュー欄なのに鋼可愛い鋼可愛い言っていたどうしようもないおっさんたちにはぜひ手に取って目にしてもらいたいヒロインである。 その紙山さんの個人的に刺さりまくった可愛さ、それを含めた人物たちの人間的な魅力、変ないびつさがなく彼等の生活を素直にのんびりと楽しめる作品の雰囲気から、作者さんのこれからに期待して☆5評価。
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変わり者たちが徒党を組み各々の問題を解決しようと頑張る学園青春ラブコメ
常識的な主人公を中心に変わり者が集まり、新しい部活を設立。 各々の持つ問題を解決するためにみんなで一緒に頑張っていく学園青春ラブコメ作品でした。 一緒に買い物に行ったり合宿したり様々な活動をしますが、問題に直面しつつも終始明るい雰囲気で活動していたため肩の力を抜きながら楽しむことができました。 最後の方で意外な事実も明らかになりますが…そちらも各自の特技を生かしすっきり決着(笑) 2巻も発売されたら読みたいな~と思う面白い作品でした。
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一周まわって新しい
昔流行った一風変わった部活動での話 登場人物の癖の強さが面白く、春雨ちゃん可愛い。 もし次巻が出るのであれば、ラブコメ要素を強くして荒井さんのデレた姿を見てみたいなと感じました。
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笑って安心して読み進めながら、困難に挑戦する勇気と支える友情について考える
コミュニケーション力を中心に問題を抱え、他人から引かれているはぐれ者高校1年生4人が集まり、問題解決の練習の場としての「会話部」を立ち上げて、友達を作ることをめざします。 主人公の「俺」小湊君は、困っている人を思い遣る心に溢れていて、不運な目に遭った人を素直に可愛そうと思い、女の子の涙を放っておけず、状況を判断してためらいなく臨機応変に対処する実行力を持っている、隠れナイスガイなので、安心して読み進められます。 ヒロインズがアレさ具合には同情しつつも笑っちゃうことも多々。馬鹿にする気は起きないですが、楽しい作品です。 普通になるための部活動を作って頑張るというところで、ぼっちの異能力高校生たちが友達を作ろうと「人間関係研究部」なる部活動をでっちあげる森田季節の「物理的に孤立している俺の高校生活」を連想しました。 でも、こちらは異能力じゃなくて、普通にある特徴を過度に拡大した設定なので、親近感があり、現実に訴えてきます。 例えば、紙山さんは極度の恥ずかしがり屋で、そのせいか吃音があり、加えて極度の多汗症。その小心に合わない長身とナイスバディと怪力というアンバランス。紙袋を被るのは極端すぎるとしても、彼女のような人は現実にきっと存在します。障害者とまでは言わないかもしれないけれど、挑戦すべき大きな課題も持った人という意味でchallengedであることは確か。 天野さんも新井さんも本人だけでは何ともできない困難を抱えています。 女子3人がそれぞれに困難を克服するまで読ませてほしいですが、まずは小湊君が特別なものを感じ、さらに過去に因縁もあり、性格もすごく魅力的な紙山さんが紙袋を完全に外して小湊君達と真っ直ぐ見つめ合える日を見たいものです。
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キャラが魅力的
恥ずかしがりすぎて紙袋を被らないと人前に出られないヒロインとのラブコメ。 良い意味で、頭を空っぽにして読める物語だったと思う。 ヒロインたちの残念さが全くぶれない。 しかし不快になるようなことはあまりなく、むしろ性根は良いのがわかるのでキャラの好感度が総じて高かった。 特に主人公は、かなりの被害を被っているにも関わらず普通に面倒見が良い。 そんな主人公だからこそ、ヒロインたちの残念さにも素直に笑うことができる。 最後の解決方法もリアルに考えるとどうかとは思うものの、本作の雰囲気的にはアリだったと思う。
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不器用で一生懸命なヒロイン達が可愛い
表紙のインパクトに惹かれて購入しました。 一般人の主人公を巻き込んで3人のちょっと変わった残念可愛いヒロイン達との青春部活ラブコメ。 明るくも一生懸命に問題解決に励むヒロイン達がとても可愛く、 イロモノと思わせて王道も抑えており作品としてもすごく面白かった。
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