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どろぼうのどろぼん (福音館創作童話シリーズ)

日本児童文学者協会新人賞

どろぼうのどろぼん (福音館創作童話シリーズ)

斉藤倫

盗みを重ねてきたどろぼんが、出会いと語りを通じて自分の人生を振り返る児童文学。軽妙な言葉の面白さと、喪失や孤独に触れる深さが同居している。

児童文学孤独語り再生

作品情報

盗みを重ねてきたどろぼんが、出会いと語りを通じて自分の人生を振り返る児童文学。

福音館書店から刊行。Amazon JP、NDL OPAC、出版社情報で紙書籍の ISBN を確認した。

レビュー要約

  • 物語の入りやすさと題材の切実さを評価する声がある。人物の感情に寄り添う読み方ができる一方、展開の濃さや設定の強さを重く感じる読者もいる。

書籍情報

出版社
福音館書店
発売日
2014-09-12
ページ数
280ページ
言語
日本語
サイズ
19.4 x 13.5 x 2.3 cm
ISBN-13
9784834081220
ISBN-10
4834081222
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/絵本・児童書/読み物

チョコレートやクッキーの缶に入れといわれても困りますけれど。でもそれが家だったらどこへだって入れますよ……。どろぼんはどんな鍵だって開けてしまう。どろぼんは「もの」の声を聞くことができる。どろぼんは絶対に捕まらない。それどころか、いままで千回もどろぼうをしているけれど、ケイサツに追いかけられたことだって一度もない。子どもにしては歳をとりすぎているけれど、おじいさんにしては若すぎる。背はのっぽでもなくちびでもない。がっしりしているように見えるけど、服によってはほっそりして見える。どろぼんは、いつも何かと何かの中間にいて、だれにも印象を残さない。どろぼんはどろぼうの天才だった。これは、ぼくが、どろぼんから聞いた話。今まで盗んできたもののこと。その「もの」たちのあげる声のこと。持ち主たちにまつわること。そして、絶対に捕まらないはずのどろぼんが、あの雨の日の午後、どうしてぼくに捕まったのか。

斉藤 倫(さいとうりん) 著者斉藤倫(さいとうりん)1969年生まれ。詩人。2004年『手をふる 手をふる』(あざみ書房)でデビュー。他の詩集に『オルペウス オルペウス 新しい詩人6』(思潮社)、『さよなら、柩』(思潮社)、『本当は記号になってしまいたい』(私家版)がある。ほかに、絵本『いぬはなく』(絵 名久井直子/ヒヨコ舎)、『えーえんとくちから 笹井宏之作品集』(PARCO出版)編集委員など。今年デビュー10周年。本作がはじめての長篇物語となる。 牡丹 靖佳(ぼたんやすよし) 画家 牡丹靖佳(ぼたんやすよし)1971年、大阪府生まれ。現代美術作家。絵画を中心に国内外で作品を発表するほか、絵本や本の装画を手がける。絵本に『おうさまのおひっこし』(福音館書店)などがある。

レビュー

  • 詩人ならではの言葉でつづられる童話。イラストも味わいがある。

    詩人ならではの言葉でつづられる童話。 盗まれても気づかれないものばかりをぬすむどろぼうどろぼん。 そのどろぼんが警察の取り調べ室で語るお話。 罪を問えばどろぼんに罪はある。 が、どろぼんが盗まざるを得ない状況になぜなったかといえば、、、、。 どんなことにも、物にも物語があるのだが、その物語をかくも美しく魅力的な言葉で表す作家の力。 いい本だと思う。 イラストも味わいがあり、この童話のよさをより引き立てている。

  • あなたにも大切な何かがあったはず

    心がほっこりします。

  • 昨年ナンバーワンの本。少しネタバレ

    本を読むのが趣味で年間に何十冊か読む中で、昨年ナンバーワンだった本。ことばの1つ1つが美しい。途中、大号泣。どろぼんを育てたお母さんの言葉にやられた。「愛していたから、手放した」親と離れて過ごしている子どもたちが読んだら、救われるんじゃないかと希望を抱かずにはいられなかった。きれいごとだと言われてしまうかな。読み終えた後の余韻がいい意味ですごかった。児童書ということなのだが、大人を含め多くの人に読んでもらいたい。この本に出会えたことに感謝。

  • どろぼうの天才

    どろぼうの天才どろぼんが自首してきた!? どろぼんの話に惹き込まれます。 ものの声が聞こえるという変わったどろぼう。 どろぼうと言ってもそのどろぼうによって救われる人なんかもいて。 絵もいい。

  • 心に響く作品です

    感動しました。 言葉、音、伏線…うまいです。 児童書だからできること なんですかね。大人に読んでもらいたいですね ぜひ。泣きました。 タイトルも表紙も うまいです。いい意味で裏切られました。 読んでいて情景が目に浮かんで 色々な感情が出てきました。 たくさんの人におすすめしたいです。 それに、いつか自分に子供ができたら読ませたいですね。

  • 無人島に持っていく。

    読みはじめて、「ほう、これは・・・」とその言語感覚に淫し、途中で「あ、そっちの方向に行っちゃうの?児童書だから?」と心配したらすぐ帰ってきて、推理小説並みの伏線にしびれ、最後には涙が止まらなかった。 読み終わり、すぐさま思いつく限りの本好きの友人にメイルした。「斉藤侖という人の『どろぼうのどろぼん』という本が超絶凄い。」と。 あほみたいな感想だが、そうとしか表現できなかった。 「さすが福音館!」なイラスト・作りもすばらしいです。

  • 奥が深いようです

    小3の息子には少し難しいかと 思ったのですが 喜んで読んでいました

  • 星五つ以上あげたい!

    きっとみんなどろぼんのことが大好きになります。 取り調べの10日間で刑事たちはどろぼんのことが好きになってきます。 毎日の取り調べが楽しみになってきます。それは、まるでこどもが楽しいお話を聞くのをせがむように……。 そのくらいどろぼんのいままで犯した?泥棒歴はみごとなものだったからです。 「これってどろぼうなのか?」 千件もどろぼうを続けていても被害届けは一件も出ていない。 それよりも中には感謝されるようなことまでも……。 そして、取り調べ中に未解決事件を解決してしまうなんてことも……。 実はどろぼんは物の声が聞こえる特殊能力を持っている。 その物の強い願いを聞いて盗み出しているのだ。そしてその「物たち」は主人にはあるかないかわからないくらい気に留めてもらえない物たち。 最後の最後まで楽しめるおはなしとなっている。 最後の刑事たちのやりとりは三毛猫ホームズの片山刑事とi石津刑事のやりとりみたいで楽しかった。

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