日本の文学賞

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魔王が多すぎる世の中に告げる 1 (オーバーラップ文庫)

オーバーラップ文庫大賞

魔王が多すぎる世の中に告げる 1 (オーバーラップ文庫)

甘宇井百

『魔王が多すぎる世の中に告げる!』は、クラスメイトの大半が魔王という学園を舞台にしたライトノベル。一般人の委員長が、世界を滅ぼしかねない魔王たちの日常を収拾していく。

ライトノベル魔王学園コメディ異世界

作品情報

三十五人の魔王と一人の一般人が、勇者不在の教室で騒動を起こす。

オーバーラップ文庫刊。OVERLAPキックオフ賞特別賞受賞作。合馬学園二年G組の一般人生徒・一叢英が、魔王だらけのクラスで事件の後始末に奔走する。

レビュー要約

  • 魔王だらけの教室という過剰な設定を、学園コメディとして押し切る勢いが魅力になっている。日常の面倒事と世界規模の危機が同じ調子で扱われる軽さが楽しい。

書籍情報

出版社
オーバーラップ
発売日
2014-01-23
ページ数
256ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784906866595
ISBN-10
490686659X
価格
151 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

魔王の転入生にはもう飽きてるんだよ畜生…! 「最近の流行りは勇者と魔王の和解エンドだろ。何で俺が収拾つけなきゃならねえんだ…! 」 合馬学園2年G組のクラス委員長、一叢英(ひとむらあきら)の毎日は忙しい。 世界滅亡したがるクラスメイトをなだめ、クラスメイトが滅ぼした街に出向いて後処理、クラスメイトに殺されたりもする。 なぜなら彼はただの人間で、クラスメイトは全員魔王だったから! ある日、G組に金髪の美少女・千歳(ちとせ)カオリが転入してくる。彼女は背中に黒い翼を生やした――やっぱり魔王だった。 「魔王の転入生にはもう飽きてるんだよ畜生…! 」 35人の魔王と1人の一般人による、勇者不在の魔王が多すぎる学校生活スタート!

レビュー

  • 学園物としては佳作。しかし・・・

    以下、若干のネタバレを含みます。 設定とあらすじ、そしてヒロイン転入から魔王たちの自己紹介までの数ページは本当に良かったと思う。面白そうだと期待が持てた。しかし、読み終わった感想としてはどうにも消化不良な感じが残った。 不満点をあげると切りがないので、特に気になった点をあげてみる。第一に主人公のキャラが不快だった。同級生の魔王たちとの会話もキレ気味でするので、基本的に面白いとは思うのだが、読んでてイライラしてくる。 目上の立場の人に敬語を使わない。これも程度によるが主人公が他人に対してずっとキレっぱなしなので、余計に気になった。あと、何より、主人公の性癖にドン引きした。主人公は女性の肌に対して並々ならない関心を持っているのだが、これが気持ち悪かった。 そして、ヒロインがピンチになって、それを同級生たちが助けるというお約束の展開。このあたりの展開は少し捻られていて、工夫がみれるのは評価できるのだが、この捻りが話やバトルの面白さにつながっていない。どうにもしょぼく感じてしまう。ここで出てくるラスボスが、能力はチートなのに、主人公とタイマンさせるために無理やり頭を悪くして弱体化させらている(ように見えてしまう)というご都合主義にも萎えてしまった。そもそも、この物語の根幹としての魔王という存在が、自分には圧倒的武力で国を支配する王様とその一族くらいの扱いにしか見えない。設定上は、勇者と呼ばれる「世界」が用意する対魔王兵器が現れる程度に世界に脅威を与える存在と定義されてはいるが、その「世界」がどこまでをいうのかわからない。件のラスボスは能力としては細胞を核分裂させて人間原子爆弾にしてしまえるような力をもっているが、反物質なりブラックホールなりも設定上つくれそうなので、地球を簡単に消滅させることができるはずである。だから地球生まれの魔王が現れたのかと期待したら、魔王とは認定されなかった一般人だということ。それがこの事件の発端でもあるのだが、自分にはこいつの方がよっぽど魔王らしい能力を持つキャラに見えた。他の魔王連中から脅威を被る「世界」の設定が、惑星規模なのか宇宙規模なのかがわからんから、魔王が他作品でいう能力者程度の存在にしか見えない。魔王という肩書きで強さを納得させられているだけである。魔王と非魔王との差別化が上手く描写できていないと感じた。 また死や破壊をあまりに安易に扱いすぎるために、魔王たちの底知れなさや世界に与える脅威の大きさがボケてしまっていて、魔王であるという設定を読者に示すために無駄に破壊描写を付け足したような印象になってしまっている。だからか、魔王であるという前提が本当に設定だけのものでしかないようにみえてしまう。唯の能力を持った人間であるはずのラスボスの方が非情で非人間的なやばさを表現していたと思う。だから最後の主人公とのタイマンがご都合に見えてしまった。魔王に対抗できるのは魔王か勇者だけという設定が余計で、それを作者が持て余しているのではないか。次巻があるとするなら、バトルは今回限りにして学園コメディに徹するか、それとも魔王を超える大魔王でもだしてくるのだろうか?他にも不満はあるのだが省略する。 あらすじや冒頭の場面から委員長であることは主人公本人にとって不本意なことなのかと思っていたら、実は理由があったのだ、という話が途中で出てくる。他にも、この行動には実はこんな理由があったのだ、という展開が2,3出てくるのだが、ヒロインや魔王たちは実は悪くないのです、という予防線をはっているように見えて潔くない。このことも、魔王という設定がしょぼく感じてしまう原因になっている。この言い訳じみた理由の説明を、転校してきたばかりのヒロインに教えるという形で、読者に伝えるやり方は、わかりやすい代わりに、この物語の世界観が一気に狭くなってしまったように思う。魔王を同級に集めた理由や世界の設定は上手く作れていると思うし、なるほどと思える。しかし、それを口頭で説明してしまったから、物語のスケールや期待感を台無しにしてしまっている。 とにかく、魔王学級をつくるという設定とその理由はよく考えられていると思うのだが、主人公が魔王学級を創設した学園長から、その志を継承したという立場なので、すでに出来上がってしまったものを運営していくというだけの話になってしまっていて、自分があらすじや設定から期待したものを上回ることはなかった。同級生たちが魔王であるということを除けば単なる学園コメディなので、そういうお話として読めば佳作だと思う。魔王学級に一般人は俺だけという設定で釣って学園ドラマを読まされたという印象がした。 個人的には、学園長が魔王学級を作っていく若いころの話の方がスケールが大きくて面白かったんじゃないだろうか。そっちの話が読みたかった。

  • 不自然な会話

    内容的には及第点。 設定もいまや珍しくない魔王モノとは言え、魔王しかいないクラスの 委員長が一般人とのキャラ配置はこの作品以外で見た記憶がなく、 よくありそうな題材でありながらアイディアが練られているな感じさせる。 ただ、それを台無しにするほど会話が説明くさい。 とにかくキャラクターの背景から行動理由まで全て会話で説明するため、 読んでいて悪い意味でフィクションを強く意識させられ、物語に集中する事が難しかった。

  • 個性をうまくまとめきれている

    クラスメイト全員が魔王、なんて設定は今まで結構ある。でもなかなか綺麗に面白い作品は少ないし、キャラクターごとの個性化も難しい。でも、非常に上手く行っていて素晴らしい。『マキゾエホリック』より長く続いて欲しいな。

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