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さざえ尻まで
思潮社

さざえ尻まで

新井 啓子

前橋と島根を往還する記憶の気配をたどりながら、土地に残る声や喪失を静かに掬い上げる詩集。日常語の運びに、やわらかな熱が通っている。

バナナの花は食べられる
白水社

バナナの花は食べられる

山本 卓卓

【第66回岸田國士戯曲賞受賞作品】 僕は人を救いたいんだ……アルコール依存症の〈バナナ〉が冗舌に疾駆! アウトな奴らと咲かす、マッチングアプリじかけの探偵物語。

柔らかく搖れる
白水社

柔らかく搖れる

福名 理穂

【第66回岸田國士戯曲賞受賞作品】 川の音に誘われる、孤独と、後悔と、温もりと、広島に住む家族の物語。「家族の抱える症候群」を穏やかに紡ぐ、珠玉の現代口語演劇。

涼しき無
ふらんす堂

涼しき無

髙柳克弘

◆第三句集 この句集に主題の明確な作が多いのは、私なりの挑戦だ。とはいえ、作者の意図は脇に置いて、読者の方には自由に鑑賞していただければ嬉しい。たとえば子供を詠んだ句が多いが、この句集に出てくる子供は、私の息子でもあり、戦場のみなしごでもあり、安寿厨子王でもあり、あるいは私自身でもあるだろう。 (あとがきより) ◆自選十五句 通帳と桜貝あり抽斗に ぶらんこを押してぼんやり父である 忘るるなこの五月この肩車 星光は闇払へざる氷かな スカイツリー見ずや冷たき缶集め 子にほほゑむ母にすべては涼しき無 駅前に人は濁流秋の暮 列聖を拒みて鳥に花ミモザ 抱きとめし子に寒木の硬さあり 疫病が来るよ猫の子雀の子 ぬぐふものなくて拳や米こぼす パンのみに生くると決めて卒業す ふるさとに舟虫走る仏間あり あれはみなしごの水筒月の川 部屋にゐて世界見通す寒さかな

双黒銃士と銀狼姫 (講談社ラノベ文庫)
講談社

双黒銃士と銀狼姫 (講談社ラノベ文庫)

倖月 一嘉, 竹花 ノート

古の大戦により世界は荒み、人を食らう“人狼”に人類が脅かされる時代。 双子の兄妹・コウガとライカは人狼ハンター《双黒銃士》として身を寄せ合い生きていた。 しかしある日、二人の隠れ家が大量の人狼に急襲される。 ――ライカが人狼に情報を横流ししたとしか思えない。 そう考えるコウガに裏切りの濡れ衣を着せられ、銃口を向けられるライカ。 何とか逃げ果せた彼女の前に現れたのは、銀狼姫と名乗る少女――滅びし人狼王家の姫君だった。 「あなた、わたくしたちに雇われませんか?」 始まる、まさかの人間と人狼の共闘。 そして動き出す人類と人狼の戦いの歴史――。 荒廃世界を駆けるガンアクションファンタジー冒険譚、今ここに開幕!

柿の隣に実るもの
エネルギーフォーラム

柿の隣に実るもの

香名山はな

都会を離れて北海道の小さな町へ移った主人公が、土地の自然や人との関わりの中で思いがけないしあわせを見つけていく連作的な小説。喪失や再出発の感情を、田舎暮らしの具体的な手触りとともに描く。

マイホーム山谷
小学館

マイホーム山谷

末並 俊司

山谷の民間ホスピス「きぼうのいえ」の創設者・山本雅基を軸に、介護と福祉の現場、本人の転落と失踪した妻の行方を追うルポルタージュ。