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七月堂

高塚謙太郎

高塚謙太郎の詩集。言葉とイメージをずらしながら、詩と歌の境界を揺らす実験的な作品。

谷崎潤一郎と映画の存在論
水声社

谷崎潤一郎と映画の存在論

佐藤未央子

〝映画の魔〟に魅入られて、 映画、この欲望と快楽のメディアを題材として取り上げるのみならず、媒体の特質、俳優の身体、興行形態、鑑賞行為といった構造的要素までをも小説へと移植した谷崎潤一郎。 その強靭なる映画的思考/欲望は、いかにして〝映画小説〟の血肉となったのか。 映画の富を小説においても展開し、みずからの文学に新生面を開くまでの作家の足跡を緻密にたどり、谷崎文学のさらなる深みを開削する。 *** 谷崎は映画という存在をメディア/芸術/産業面から複層的に捉えて物語化した点で、現代に至る文学と映画の協働関係における先駆の作家と位置づけられる。……映画小説において、谷崎は映画を単に尖端的な題材として恣意的に選択したのではなく、媒体的特質や流通過程を有機的に文脈化した。映画を観る、あるいは消費し、愛玩する行為と空間をその在り方に仮託して表象したのだ。(序章より)

法治の獣 (ハヤカワ文庫JA JAハ 13-1)
早川書房

法治の獣 (ハヤカワ文庫JA JAハ 13-1)

春暮康一, 山岸真, 加藤直之

異星の草食獣シエジーが、まるで罪と罰の概念を理解しているかのようにふるまう。表題作を含む三編で、法と進化、生態と社会の境界をたぐる宇宙SF中短篇集。

満洲国グランドホテル
芸術新聞社

満洲国グランドホテル

平山周吉

満洲国の安定期に関わった軍人、官僚、財界人、文化人たちを36の人物像でたどり、植民地国家の実像を群像的に描き出す歴史ノンフィクション。建国と崩壊を直接語るのではなく、その中間にいた人々の姿から満洲を浮かび上がらせる。

しみづあたたかをふくむ (百鳥叢書)
ふらんす堂

しみづあたたかをふくむ (百鳥叢書)

森賀まり, 木村茂

◆新装版にて再版決定! 2023年3月1日より新装版発売開始。 https://kaiin.hanmoto.com/bd/isbn/9784781415413 ◆最新句集 「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」。暦の中にこのことばを見つけたときなつかしくなった。新年が明けて大寒の少し前、寒さが最も厳しくなる頃の時候である。 私の生家は瀬戸内の石鎚山の登り口に近く、湧水を水源とする地にある。凍るような朝は蛇口を開け放って出し流した。水が温んでくるのを待って顔を洗うのだ。 七十二候を眺めるに多くがふとした気づきを誰かがつぶやいたようだ。なかでも玄冬の底に置かれたこの語の寧らかさにひかれる。いっそうの寒さがはじめて水の温みを気づかせる。(あとがきより) ◆作品紹介 雨太く楝の花に吹き込める この夜を落葉の走る音ならむ 春風に背中ふくらみつつ行けり 烏瓜の花が黙つてついてくる 日の窓の一つかがやき初氷 末枯れて足あたたかに人の家 虎杖やひとり仕事の歌もなく 凍雲や生簀は声の散りやすく 靴下のちひさく乾く寒さかな 秋の水映画に長き掉尾あり

がらくた博物館 (P+D BOOKS)
小学館

がらくた博物館 (P+D BOOKS)

大庭 みな子

博物館に集められた雑多なもののように、人間の記憶や欲望の破片を配列する大庭みな子の小説。女性文学賞の受賞作として、日常と幻想の境を揺らす作風が際立つ。

小梅の七つのお祝いに
講談社

小梅の七つのお祝いに

愛川 美也

「泣いちゃいそうだよ」シリーズの小林深雪先生が推薦!「いちばんに推したのは、このファンタジーです。主人公の小梅といっしょに冒険を楽しみました。」(講談社児童文学新人賞選評より) 【第61回講談社児童文学新人賞佳作受賞作】 小梅は小学一年生の女の子。両親は共働きだし、お姉ちゃんは中学受験でいそがしい。七五三のお祝いの年なのに、お祖母ちゃんの入院まで重なって、七五三が先延ばしになってしまいました。そんな十一月の日曜日、遊び場にしている小さな神社で見つけたのは一頭の黒牛。牛を追った小梅が迷いこんだ先は、お祭りのようににぎやかな天神様の一本道でした。 お餅屋のおかみさんをしている牛、体の大きさを自由に変えられる神様を名乗る男の子、しゃべる案内係の黒牛に、嘘と本当をとりかえることのできる鷽(うそ)鳥。不思議で楽しい出会いを重ねながら、小梅は天神様の本殿を目指します。途中、大きな池を渡る三つの橋で自分の過去と現在を見つめ、奥底に隠した自分の心と向き合ってから、小梅は未来へ一歩前進します。 さあ、小梅は本殿で天神様と会うことができるのでしょうか。そして、ひとりの力で、この異世界の出口にたどりつくことができるのでしょうか。 ふしぎな旅を通じて描かれた少女の成長ーー日本的で個性豊かな舞台設定に、選考会でも多くの賛辞が寄せられたファンタジー小説です。一本道で待ち受けるもののけたちの魅力溢れる姿は必見です。

【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」隠し玉】呪いと殺しは飯のタネ 伝記作家・烏丸尚奇の調査録 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
宝島社

【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」隠し玉】呪いと殺しは飯のタネ 伝記作家・烏丸尚奇の調査録 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

烏丸 尚奇

伝記作家の烏丸尚奇が依頼を受けて深山家を調べるうち、呪われたような不幸と地下室の痕跡、そして新たな殺人事件に行き当たる。家族の秘密と調査劇が絡み合うミステリー。