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太陽を曳く馬 (上)

Yomiuri Literary Award

太陽を曳く馬 (上)

Kaoru Takamura

Taiyo o Hiku Uma is Kaoru Takamura's novel completing the trilogy that follows Haruko Joka and Shin Lear. Yuichiro Goda wavers between a criminal case and religious thought.

police fictionreligionguiltcontemporary society

Work Information

The red of a crime scene and the silence of a Zen temple illuminate faith and guilt in the present day.

Published by Shinchosha in two volumes, the novel brings together Yuichiro Goda's investigation and the spiritual questions surrounding the Fukuzawa family to close the trilogy.

Review Summaries

  • Some readers value its weighty style and intellectual density, while others find it demanding. It is read as a work that goes beyond crime fiction to question faith and modern society.

Book Information

Publisher
新潮社
Published
2009-07-25
Pages
403 pages
Language
日本語
Size
13.9 x 2.9 x 19.8 cm
ISBN-13
9784103784067
ISBN-10
4103784067
Price
2711 JPY
Category
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

第61回(2009年) 讀賣文学賞小説賞受賞

Reviews

  • 問い続ける

    (上下巻通してのレビューです) 『晴子情歌』『新リア王』に続く福澤サーガ3作目。福澤彰之と秋道のその後。秋道の「特異な」脳をめぐるあれこれ。もう一つ仏道にからむ事件が起き、彰之はとことん考え、問い続ける。人間存在が消えてしまいそうな地点まで。彰之は筒木坂に帰ったのだろうか。彰之のその後が読みたい。

  • 「不可知」なモノを言語化しようとする壮大な試み

    三部作の最終作。9.11テロ、昨今の理由無き殺人事件等の世情を踏まえ、「宗教」と真っ向から対峙した作品。前作「新リア王」では、秋道の事件に絡んで合田が僅かに顔見せしたが、本作では彰之が初代代表を務めた宗教団体での事件を発端に、合田が最初から登場する。9.11テロで合田の妻、貴代子が亡くなり、秋道は刑死したとの設定。 冒頭から合田の心は、物理学と心理学の中間の様な茫漠とした脆い空間に漂っている。その背景にある秋道が起こした殺人事件の徹底的な無意味さ。動機も理性も言葉も認識も意味が無く、人間の存在意義さえ危うく、ただ色彩と(無)音があるだけ。事情聴取に訪れた彰之と合田の会話は、それこそ禅問答の様。人間は皆「素粒子」の様であって他との繋がりを持たずに漂っているだけ...。文学と言うより、哲学書か量子物理学の本を手に取った感覚に捕われた。上巻は主に秋道の事件が回想形式で語られるのだが、上述の通り、そこに意味を見い出す事は難しい。作者にとっても多分同様で、理由無き殺人事件の真相を解明すると言うよりは、秋道の関係者の証言も含め、「不可知」を追求している印象を受けた。そして、彰之が秋道に送った書簡及び証言台で披瀝する視神経・原始壁画を介した胡乱な認識論。座禅で瞑想の世界に入る僧侶に相応しい是非を問えない観念論である。一方では、厳として存在する秋道が犯した殺人と言う事実。この絶望的乖離が読む者を戸惑わせるが、作者も承知の上であろう。言葉で表せないモノを言葉で表現しようとの作者の苦衷が伝わって来る。前作「新リア王」と共に小説の枠を越えている感がある。 上巻の終盤では、永劫寺サンガの青年雲水の交通事故死の問題に戻るが、形而上学的論議が続きそうな気配。合田と彰之の宗教・哲学論争が下巻(未読)で展開されると思うのだが...。表紙のバーミリオン色の画がヤケに印象的に映った。

  • 大人のBL

    高村薫はBL路線が本当に好きなんだなと思う。 警察や僧侶の男くさい世界に滲むひとさじの隠微さ。あからさまにではなく、あくまでも密やかに。

  • 太陽を曳く馬(上) 高村薫

    余り安いので届くまで心配でした。帯はなかったのですがすごくきれいだったので満足です。 ありがとうございました。

  • あれの1割も売れないだろうけど

    4年ぶりの長編、上下巻、新潮社、オウム事件、宗教、芸術、そして社会問題にひるまず発言する作者、 という共通項を持つ「1Q84」が大ヒットを飛ばす中で刊行された新作ですが、二つの作品を続けて読み終えて、もともとある両者の違い以上に大きく異なる印象を持ちました。 いつまでも若者の立場にあろうとするものと、生きて老いることを引き受けたもの、という。 12年ぶりの合田雄一郎は世渡りを意識し、若い部下に舌打ちし、一言でいえば「おっさん」化して、笑いを誘います。 笑っていいんだよね?と戸惑い、文章そのものも昔よりはるかに読みやすくなっているため、自分は今までずいぶん誤解していたのかもと思ったりしました。 でも、合田の本質は変わっていませんでしたが。 特質や欠点や未熟さを抱えたまま、人は老い、同じ位置に立っていても周りの変化によって立場が変わってくる。 かっこ悪くなった合田には今までにない共感を覚えました。 しかし、そんな合田の姿をかき消すほど強い印象を残したのは、下巻の最後の最後。 福澤彰之が獄中の息子秋道にあてた数通の手紙と、その中に登場する西瓜をぶら下げた老人の姿でした。 どれほど知識を学び、修行しても、あるいは痴呆になっても、なお消えることのない子供への思い。 その切なさと温かさは、老いて見苦しく生きる現実を引き受けたものにだけ伝わります。 その前には、それまで芸術や宗教をめぐって膨大に語られた言葉すべてが薄っぺらく消えていきます。 その爽快さと感動を味わうためにも、延々続く芸術論とその数倍の量がある宗教論、流し読みでいいですから飛ばさずに、と言いたいですね。 一応星は4つ付けましたが、古くからの読者なら星5つの価値があろうかと思います。

  • 有難うございました。

    スピード、状態、対応全て完璧です。 またお願いしたいと思います。

  • 続編とは思わない方が…

    マークス、照柿、レディジョーカーの次に読んだが…久々に大変な小説というか、ミステリーじゃ無いんかい!みたいな(ま、ミステリーなんだろうが)。文学系の本をなかなか読めない私みたいな読書弱者にはつまらない本です。

  • 非常に良い

    頼まれ物でしたが、商品が届き非常に良く満足されておりました。

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