Bハナブサへようこそ
An armchair-detective mystery in which graduate student Chuo works at a billiards hall run by a former world champion and gets drawn into the arguments and a suspicious death that occupy the regulars.
Work Information
Idle talk at a billiards hall becomes the key to solving the case.
Winner of the 24th Ayukawa Tetsuya Prize. Published by Tokyo Sogensha as a hardcover, it approaches the truth of the case through dialogue and logical reconstruction set in a billiards hall.
Book Information
- Publisher
- 東京創元社
- Published
- 2014-10-12
- Pages
- 320 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784488025472
- ISBN-10
- 4488025471
- Price
- 10 JPY
- Category
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
僕――中央(あたりあきら)――は、大学院に通いながら、元世界チャンプ・英雄一郎先生が経営する、良く言えばレトロな「ビリヤードハナブサ」でアルバイトをしている。 ビリヤードは奥が深く、理論的なゲームだ。そのせいか、常連客たちはいつも議論しながらプレーしている。いや、最近はプレーそっちのけで各人が巻き込まれた事件について議論していることもしばしばだ。今も、常連客の一人が会社で起きた不審死の話を始めてしまった。いいのかな、球を撞いてくれないと店の売り上げにならないのだが。気を揉みながらみんなの推理に耳を傾けていると、僕にある閃きが……。 この店には今日もまた不思議な事件が持ち込まれ、推理談義に花が咲く――。 第24回鮎川賞受賞作。
Reviews
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爽やかで心地よいミステリーです。
鮎川哲也賞受賞作だけあって、本格的なトリックミステリーなのですが、後味はあくまでも爽やかで軽い。 話のテンポが良く、トリックの謎解きを、登場人物達と競争しながら、解いていくような気分になります。 新人作家さんらしい初々しさもあり、鮎川哲也賞審査員の北村薫さんの言葉にあるように『品性』もある、心地よい作品です。
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トリックがありきたり過ぎて新しさがまったくない。
連作短編集。肝心のトリックがありきたり過ぎた。一作目は楽しく読んだが二作目三作目と続いたら、もう駄作にしか思えなくなった。捻りも合わせ技もない。ビリヤードという舞台が珍しいだけ。 一作目はまあいいでしょう。何百万回見てきたトリックですが(密室も衣服も)、謎解き部分は論理的で面白かった。 二作目に至ってはトリックすらない。単なる人殺しだった。で、探偵役は、適当な思い付きで犯人を当てる。これはあんまりだ。 三作目もトリックはない。わかりやすい自白。 四作目の出だしで、死体よりもビリヤード台を心配する、安直なスピード違反、遺体を無関係な人に写メで送る、っていうのがあって、もう閉じました。 推理小説は、トリックの筋が良ければいいんです、筋さえよけりゃキャラが極悪人でもいいし、細かな反感はどうでもよくなる。 でも、トリックがありきたりなうえに、探偵役が思い付きで犯人を言い当てる、これはないです。 笑いを誘おうとする節がありますが、死体ジョークってミステリーの筋が良くないと笑えない、反感買うだけです。
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キャラ立ちは良いが本格度が物足りない
第24回鮎川哲也賞受賞作品。 まあ、そこそこ良く出来た連作短編ミステリー。だが、特筆するほど良くもない。 なぜなら「本格物」としての、謎解き要素が薄い。タッチが軽いのはまだ良いのだが……。 エンタメ小説の場合、「キャラ立ち」が大切だと良く言われる。つまり、登場人物 の個性の書き分けが明確で、それぞれが魅力的であるべきだ、ということだ。その意味 では、この作品はとても「キャラが立っている」と言える。 しかし、読んでみれば分かるが、個性的なのは全て、主人公で探偵役の「中央(あたり・ あきら)」の周囲の人であり、ほとんど事件の中身には関与していないのだ。だから、どう しても内容がライトになり、「謎を解説して、ハイおわり」になってしまっている。 別の方のレビューにもあったが、基本的に「Bハナブサへようこそ」は「安楽椅子探偵」 ものに分類できると思う。賞に名を冠した鮎川御大の作品群でいえば、「三番館シリーズ」 があるが、御大の作品では、それぞれの短編ごとにトリックが斬新で、読者をして、「あ、 そうだったか!」「だまされた!」という、カタルシスがあった。だが、「Bハナブサ…」 にはそれがない。新人に御大ほどの実力を要求するのは酷だが、私は敢えてそれを望みたい。 タレーラン、ビブリア等々、ライトなミステリーが売れる昨今なので、この作品、そして この続編もそれなりの読者を獲得するかも知れない。だが、私個人としては、特に続編を 読みたいというほどではない。
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推理ゲームとしてはかなりのクオリティ、一方で構成や展開については首を捻るところが多々あり
鮎川哲也賞受賞作であります。 世界チャンピオンのハナブサ先生が探偵役かと思いきや、探偵役はアルバイト店員の珍名くんでした。ここが一番、意外な展開だったかも。 ビリヤードハウスに持ち込まれる殺人事件の数々をめぐって、座興半分に展開される常連客たちの推理合戦。あっと驚くような大仕掛けはございませんが、わずかな手掛かりから真相を突き止める推理の手際はあざやかで、推理ゲームとしてはかなりのクオリティといえます。 一方で構成や展開については首を捻るところが多々あり。伝聞なのにやたら事件のディテールが詳細だったり、常連客たちが謎の人物揃いで捜査能力がそこらへんの警察を上まわるレベル(!)だったり、おまけに警察の捜査情報がだだ洩れだったり。推理のヒントをビリヤードの技法から得るという展開もけっこう苦しい。 基本的に「事件の話が持ち込まれて、情報を出して、推理して、ハイオシマイ」のパターンの繰り返しで、それ以上でもそれ以下でもない、といったところでしょうか。 もう一点、気にかかったのは、全四話にわたって同じ内容の登場人物紹介が繰り返されること。雑誌掲載の作品を集めた短編集などではよくあることですが、新人賞に投稿する連作でこれはいかがなものかしらん。
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悪くはないけど
4つの作品からなる連作もの。 それぞれ、ビリヤードの用語というか技術が、作品の鍵になっている点には工夫が感じられる。それと、文章は読みやすいし、登場人物はしっかり書き分けられている。 ただ、それだけに登場人物に厚みというか、人間味が感じられない。 大きな謎が設定されていて、そのために人物造型に問題があるのであれば、仕方ないが、謎が小粒だけに物足りなく感じてしまう。 なお、帯には選者の3氏が「絶賛」したように書かれているが、選評を読む限り、辻真先氏が「絶賛」しているとは思えない。 以前、『 眼鏡屋は消えた 』のレビューでも書いたが、「鮎川哲也賞受賞作品として一読者である評者が期待するのは、“不可”のないまとまった作品ではなく、多少の問題点はあっても、驚かされるような作品である」。そういう意味でも、辻氏の選評に賛成する。
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基本は安楽椅子探偵。
基本は安楽椅子探偵モノです。 現場に赴くこともあります。その場面が本当かよっと突っ込みたくはなりますが。 キャラが生きていてテンポ良し。 ただ、登場人物たちのなぞの部分がまだまだあるので続編の予感がします。 ビリヤードはナインボールしか知らないので、なるほどと思いながら読みました。 そういった意味でも面白かったです。