名探偵の証明 (創元推理文庫)
A long-form mystery in which the legendary detective Keijiro Yashiki, once a dominant force in the mystery world, takes on a threatening letter and a locked-room case alongside the young detective Hanako Mikan.
Work Information
An aging detective and a young detective face the case together, each staking their revival on the outcome.
Winner of the 23rd Ayukawa Tetsuya Prize. Published by Tokyo Sogensha in Sogen Mystery Bunko, it portrays both the case and the characters through a confrontation between an aging detective and a young detective.
Book Information
- Publisher
- 東京創元社
- Published
- 2017-12-11
- Pages
- 334 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784488465124
- ISBN-10
- 4488465129
- Price
- 924 JPY
- Category
- 本/文学・評論/SF・ホラー・ファンタジー
そのめざましい活躍から、1980年代には推理小説界に「新本格ブーム」までを招来した名探偵・屋敷啓次郎。行く先々で事件に遭遇するものの、驚異的な解決率を誇っていた――。しかし時は過ぎて現代、ヒーローは過去の事件で傷を負い、ひっそりと暮らしていた。そんな彼を、元相棒が訪ねてくる。資産家一家に届いた脅迫状をめぐって若き名探偵・蜜柑花子と対決から、屋敷を現役復帰させようとの目論見だった。人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人、さらにその後の名探偵たちの姿を描いた長編ミステリ。第23回鮎川哲也賞受賞作、待望の文庫化。
Reviews
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本格ミステリではなくて、本格ミステリな探偵を主役に据えたハードボイルド風味の物語
第二十三回鮎川哲也賞(2013年度)受賞作。ネットでの感想は微妙なものが多かったので期待しないで読んだところ…あれ? 普通に楽しめたぞ! 世の中に名探偵として存在するとはどういうことか? 本格ミステリではなくて、本格ミステリな探偵を主役に据えたハードボイルド風味の物語。年老いて思考も体力も落ち、それでも探偵として生きるしかない男の哀感をリーダビリティたっぷりに描いてみせるのであります。探偵稼業から身を引いても、体質?のせいで、何もしないでも行く先々で事件が起こるなんてとてもやっかい。いや、ミステリ小説ではお約束の展開ですが…。 残念なのはテーマやストーリー、仰々しい設定に謎と推理が追いついていないこと。これは金田一耕助や神津恭介の現役時代の推理物ですか。 もう一つ、残念な点を挙げると表紙のイラスト。やさぐれた中年探偵っぽいイメージで描かれた屋敷ですが、本編では六十過ぎてすっかり老け込んだおじいちゃん。現実で屋敷くらいの世代の男性…舘ひろし氏、村上弘明氏…ああ、案外に若々しいかも(汗)
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良かった
良かった
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読ませる魅力はある
まず、「解説」を先に読まないことを強くお勧めします。 冒頭から昭和の香りと三文芝居めいた場面設定と推理劇でがっかり感に襲われたのですが、文章が良くてついつい最後まで読んでしまいました。 リアリティーがないこと、必然性がないこと、いつの時代の小説だよとの違和感、登場人物の個性が固定的すぎるだろう、変な動機に偶然に頼っている犯行手段などなど脳内は反発心でいっぱいになります。 それで読了後に目を通した「解説」。私の感じたことが裏付けられるような内容でした。 ネタバレになっているのではと思います。だから最初に解説は読むな、です。 ロジックはきちんと筋が通っています。だから読ませる魅力はあります。 外連味を楽しめる方にはお勧めの作品です。 続編を読むかどうかは、、、迷っています。 あと、60代になった主人公の描写が切ない。こんなに老化するものなのか、或いは元気なのか、読んでいて辛くなりました。 プラマイゼロで星は3個です。
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不可能犯罪に挑む名探偵の哀愁ただよう物語
第23回鮎川哲也賞受賞作ということで読んでみました。 いきなり冒頭から謎解きシーン。そして、囚人のジレンマ的状況を作り上げ(実際に、囚人のジレンマと述べられている)、巧みに犯人を自白に追い込んでいく百戦百勝の名探偵、屋敷啓次郎。 しかし、突然舞台は一転。屋敷は60歳を越え、体力・推理力とも衰えを見せ始めた引退間際の状況。かつての相棒だった警官、竜人も退職。また、探偵事務所の秘書であり、妻でもある美紀とも別居中。すでに、世間では次世代のアイドル的名探偵、蜜柑花子が注目され、屋敷のことなど忘れられている。 それでも、往年のファンは屋敷に仕事を依頼してくる。ことごとく仕事を断っていた屋敷だったが、蜜柑花子を名指ししての脅迫状を送られた建設業者の家族が屋敷を招待したのだ。一本の橋だけが外界への唯一の通行路であるその別荘で、蜜柑花子とはじめて顔を合わせた屋敷。そこで、花子が自分の大ファンで、自分にあこがれて探偵になったのだと知る。 そんななごやかな雰囲気もつかの間、主人の息子が自室で殺される。ドアに鍵がかかっており、窓にもドアにも内側からテープで厳重に目張りがされていて、外部からの侵入の跡はない。そして、ベッドでうつ伏せになった息子の首筋にはナイフが突き刺さっていた。。。 と、前半はこの密室殺人の謎を解くことに費やされます。しかし、老いで推理能力に陰りを見せ始めた屋敷は、花子の力を借りざるをえない自分を恥じ、これを機についに探偵をやめることを決意する。 ここで偶然、ストーカー被害に遭っていた女性と屋敷が同じエレベータに乗り合わせた時、そこに凶器を持ってストーカーの男が乗り込んでくる。エレベータを緊急停止させ、女性に迫る男。だが、突然静かになる。携帯の明かりで照らすと男は首を切られて殺されていた。ナイフは女性のバッグに入っていたものだったが、女性は自分は殺していないという。またもや密室殺人。 もう探偵はやめると決意していた屋敷は、探偵として名乗りを上げるか決断を迫られる。。。と、こんな感じで次々と事件が起こっていき、最後に最初の密室殺人に関して驚愕の真相が語られます。 また、屋敷の活躍で新本格ブームが起こったとか、思わずニヤリとするような描写があったり、推理小説を読むと犯罪を犯すようになるという俗説に反論したりと、著者のミステリ愛が伝わってきます。 実は、この作品の主眼は、奇想天外な密室トリックの解決にはない、のではないかと思います。むしろ、屋敷(や花子)が事件を解決すればするほど、実は探偵が事件を引き起こしているのではないかと世間から揶揄されるという描写から、(後期クイーン的問題に通じる)探偵の存在意義とは何か?という問いを描こうとしたのではないでしょうか? まとめますと、不可能犯罪を複数配して本格ミステリ好きの趣向を満足させつつ、老いてもなお現役でありたいと欲する名探偵の気概と矜持を描き切った人間ドラマとして、リーダブルでハートフルな作品であると思います。
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従来と一味角度が違った本格物
冒頭からいきなり解決編が始まるが、あまりにも稚拙でビックリ、と思えばそれはただの導入で…。 1人の名探偵の凋落・再生をもう1人の若い名探偵との協同作業を通じて描く。 なので、単に孤島に閉じ込められて…などではなく、いくつもの短編を連ねたような構成で主人公の一人称で物語が語られて行く。これ自体変わった構成で、ラストは余韻があって悪くない。 一方で、再起を図る主人公の自己疑問などの心情吐露の文章が長くてウンザリさせられるし、話自体が無駄な描写が多くて退屈するシーンが多い。何より会話のシーンが変で、主体や文体がおかしいところが散見される。 デビュー作で仕方ないかもしれないし、シリーズ化されているようなので、今後の作品に期
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推理はオマケで全盛期を過ぎた名探偵が探偵業と家族どちらを選ぶか葛藤を描いた作品
表紙がラノベっぽいなと拒否反応を示しましたが鮎川哲也賞受賞と書かれてあったので手に取りました 途中某掲示板風の会話が出てきますがインターネットに疎い人にとっては意味不明なんじゃないかなと思う。受け付けない人もいるだろう 事件の難易度は本当低いです。過去の死神事件というものもすぐ犯人がわかってしまう 事件の真相は読者に情報があまり与えられてないので解けないのは仕方ないかなと思います 推理目的で読んでがっかりしましたが事件の真相がなかなか強烈で読み物としては面白かったのでこの評価です 主人公がどうなったか気になったので次回作を読もうと思います
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なんかつまらなかった
鮎川哲也賞ってこんな感じなんですかね、 正直読み終わるのに苦労しました。ミステリーでこんなにつまらないなあと思いながら読んだのは初めてかもしれない。 主人公の屋敷探偵の語りで綴られるストーリーだが、推理がご都合主義ばかりでちっともワクワクしなかった。 登場人物のキャラ付けもリアリティなさすぎて、少しも話に入っていけなかったです。 どうしてこの作品が賞を取ったのか、それがこの作品の最大の謎だと思います。 読んだ時間が勿体なかったな。。。
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本格の体をした、まさかの社会派……?
密室、クローズドサークル、探偵の語り口調が、コレよコレって感じで、本格好きホイホイ、笑笑。 本格好きにはたまらんでしょうなあ。ついでに、室内見取り図と、キャラ相関図、人物も多かったらサイコー。 でも、骨格が本格じゃないんだよね、本格を外側から語るのがテーマ。以下、ネタバレ。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 木製の橋を自動車で渡るとな? (突っ込みたいけど、きっと橋が燃えて、クローズドサークル完成する伏線だろうから許すよ、わくわく。スタンバってました) クローズドものにしては、登場人物少な過ぎね? というか、犯人、読者だけじゃなく、登場人物にもまるわかりじゃないの? 長さからして、密室殺人、洗い流し来るねコレ。となると悪い奴は両親か元警官しかいないじゃん。 ラスト、仲間に裏切られるって、それ社会派ミステリじゃん。しかも動機も社会派チック……。 出だしは本格なのに、終わりは社会派っていう。 リアリティのない設定なのに(これはこれでOKなんです。ゾンビが出てきてもSFでもOKなんです) 最後は嫁と娘が出てきて、社会派人情モノ。どう読めばいいんだ? これ、本格じゃないっす。 本格に人間味とか人情とかリアリティとか要らないっす。 面白おかしいトリック、密室、クローズドサークル、やたらと説明口調の探偵、だけあればいいっす。 蜜柑ちゃんのキャラは好き。