日本の文学賞

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原 尞

はら りょう

Hara Ryō

別名: 原 孝
ペンネーム: 原 尞作家としての筆名

プロフィール

性別
男性
生誕
1946-12-18 (佐賀県鳥栖市)
死没
2023-05-04 (福岡県の病院) 76歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
佐賀県鳥栖市在住

経歴

職業
小説家, ジャズ・ピアニスト
活動期間
1988年〜2023年
影響を受けた人物
レイモンド・チャンドラー, 大竹英雄
ノミネート
第2回山本周五郎賞候補(『そして夜は甦る』), 第102回直木三十五賞(受賞・『私が殺した少女』), 第43回日本推理作家協会賞 長編部門候補(『私が殺した少女』), 第9回日本冒険小説協会大賞 最優秀短編賞(受賞・『天使たちの探偵』), 第72回日本推理作家協会賞候補(『それまでの明日』)

学歴

福岡県立福岡高等学校
卒業年: 1965
国: 日本
九州大学
文学部美学美術史科 / 美学美術史科
学位: 学士 (Bachelor of Arts)
期間: 1965-1969
卒業年: 1969
国: 日本
大学卒業後に上京しCBS・ソニーに入社

受賞歴

山本周五郎賞
1989
対象作品: そして夜は甦る
主催: 山本周五郎賞選考委員会
結果: 候補
直木三十五賞
1989
対象作品: 私が殺した少女
主催: 直木賞選考委員会
結果: 受賞
ファルコン賞
1990
対象作品: 私が殺した少女
主催: ファルコン賞選考委員会
結果: 受賞
日本推理作家協会賞
1990
対象作品: 私が殺した少女
部門: 長編部門
主催: 日本推理作家協会
結果: 候補
日本冒険小説協会大賞
1991
対象作品: 天使たちの探偵
部門: 短編(最優秀短編賞)
主催: 日本冒険小説協会
結果: 受賞
日本推理作家協会賞
1991
対象作品: 天使たちの探偵
部門: 短編および連作短編集部門
主催: 日本推理作家協会
結果: 候補
日本推理作家協会賞
2019
対象作品: それまでの明日
部門: 長編および連作短編集部門
主催: 日本推理作家協会
結果: 候補

受賞・候補エディション

直木三十五賞 1回登壇
  1. 受賞作: 私が殺した少女

    『私が殺した少女』は、原尞による受賞作で、題名が示す人物・場所・出来事を手がかりに、人間の選択や時代の空気を描く作品である。物語性のある作品では登場人物の関係と転機を、評論・ノンフィクションでは対象への観察と論点の積み重ねを軸に読ませる。

    『私が殺した少女』は、受賞時代の問題意識と著者の視線が交差する一作である。

    時代と個人記憶社会人間関係
山本周五郎賞 1回登壇
  1. 受賞作: そして夜は甦る

    『そして夜は甦る』は、原尞による文学作品。受賞時の評価対象となった作品で、題名が示す情景や関係性を軸に、人物の記憶、土地、時代の空気を読ませる。

    受賞作として読まれてきた『そして夜は甦る』は、静かな題名の奥に人間と時代の手触りを残す。

    受賞作文学作品記憶時代

作品

代表作

そして夜は甦る

1988年 ハードボイルド/推理小説

中年私立探偵・沢崎を主人公にしたハードボイルド小説のデビュー作。都会の夜と孤独を背景に、犯罪と贖罪を描く作品で、好評を得た。

私立探偵夜の都市孤独贖罪ハードボイルド
翻訳
  • 韓国語訳: 그리고 밤은 되살아난다 (2008年、ビチェ)
  • 台湾語訳: 暗夜的嘆息 (2006年、尖端文化)
  • フランス語訳: Nuit sur la ville (1994年/2003年)

私が殺した少女

1989年 ハードボイルド/推理小説

沢崎シリーズの第2作。事件の謎と登場人物の心理を深く抉る物語で、1989年に直木三十五賞を受賞した。

殺人倫理的葛藤正義と贖罪ハードボイルド
翻訳
  • 韓国語訳: 내가 죽인 소녀 (2009年、ビチェ)
  • 台湾語訳: 我殺了那個少女 (2006年、尖端文化)
  • フランス語訳: La Petite Fille que j'ai tuée (2019年、Atelier Akatombo翻訳)

さらば長き眠り

1995年 推理小説

シリーズ第3作。長い睡眠や過去の影と向き合うテーマを扱う作品で、ランキングでも上位に入った。

過去記憶再生推理
翻訳
  • 韓国語訳: 안녕, 긴 잠이여 (2013年、ビチェ)

愚か者死すべし

2004年 推理小説

中年の人物や社会の断面を通じて、人間の愚かさと救済を描く中編~長編の作品。

老い愚かさ贖罪

それまでの明日

2018年 推理小説

14年ぶりの長編として刊行された作品。過去と現在が交錯する構成で高い評価を受け、『このミステリーがすごい!』で1位になった。

時間家族再生
翻訳
  • 韓国語訳: 지금부터의 내일 (2021年、김영사)

天使たちの探偵

1990年 短編集

短編を集めた作品集。短編ながら硬質な私立探偵ものが並び、第9回日本冒険小説協会大賞の最優秀短編賞を受賞した。

私立探偵短編孤独
翻訳
  • 韓国語訳: 천사들의 탐정 (2016年、ビチェ)

ミステリオーソ

1995年 エッセイ集

エッセイ集。執筆論やハードボイルド論などを収め、作家の考えや趣味が垣間見える一冊。

執筆論ハードボイルド論文芸評論

全著作

  • そして夜は甦る
  • 私が殺した少女
  • さらば長き眠り
  • 愚か者死すべし
  • それまでの明日
  • 天使たちの探偵
  • ミステリオーソ

作品の翻訳

  • 『それまでの明日』→ 韓国語訳: 지금부터의 내일 (2021年、김영사)
  • 『そして夜は甦る』→ フランス語訳: Nuit sur la ville (1994年/2003年)
  • 『私が殺した少女』→ 台湾語訳: 我殺了那個少女 (2006年、尖端文化)

作風・主題

文体
ハードボイルドな筆致乾いたユーモア静謐な夜景描写
頻出モチーフ
私立探偵囲碁夜の都市孤独

健康

  • 病気
    終期: 2023年5月
    2023年5月に福岡県内の病院で病気のため死去し、以後の創作活動は停止した。

評価・遺産

ハードボイルド系私立探偵小説の旗手として評価され、直木賞受賞などの経歴を持つ。寡作だが刊行作は根強い人気を保ち、チャンドラーへの敬愛や囲碁など独自のモチーフで知られる。

関連学会

  • 日本推理作家協会(受賞・候補歴あり)

資料所蔵先

  • 国立国会図書館データ
  • BnFデータ(フランス国立図書館)
  • VIAF(氏名識別レコード)
  • ISNI(識別子)

大衆文化への影響

  • 『私が殺した少女』が『このミステリーがすごい!』1989年1位
  • 『それまでの明日』が『このミステリーがすごい!』2018年1位

引用

  • われながら困惑するほどの遅筆ぶり
    出典: 『そして夜は甦る』あとがき

豆知識

  • 大学卒業後にCBS・ソニーに新卒で入社したが2か月で退社した。
  • 元フリージャズのピアニストとして活動していた。
  • デビュー以来寡作で知られるが、刊行作はいずれも高い人気を保ち、各書籍はおおむね10万部を超える売れ行きを記録したとされる。
  • 作品に囲碁を登場させるなど、チャンドラーのマーロウへの憧れを独自に翻案した要素がある。