日本の文学賞

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梁石日

ヤン・ソギル

Yang Seok-il

別名: 梁正雄(ヤン・ジョンウン) / 梁川正雄(通名) / 양석일
ペンネーム: 梁石日作家として用いる筆名

プロフィール

性別
男性
生誕
1936-08-13 (大阪市猪飼野)
死没
2024-06-29 (東京都(病院)) 87歳
国籍
朝鮮籍
言語
日本語
居住地歴
大阪市(猪飼野) → 仙台市 → 東京都新宿区

経歴

職業
小説家, 作家
活動期間
1981年〜2024年
影響を受けた人物
金時鐘
ノミネート
第113回直木賞候補(1995年上半期), 第119回直木賞候補(1998年上半期)

学歴

大阪府立高津高等学校(定時制在学)
期間: 在学(定時制)
国: 日本
定時制在学。卒業年は資料で不明。

受賞歴

山本周五郎賞
1998
対象作品: 血と骨
主催: 山本周五郎賞選考委員会
結果: 受賞
直木賞
1995
対象作品: 夜を賭けて
主催: 直木賞選考委員会
結果: 候補
直木賞
1998
対象作品: 血と骨
主催: 直木賞選考委員会
結果: 候補

受賞・候補エディション

山本周五郎賞 1回登壇
  1. 受賞作: 血と骨

    『血と骨』は、梁石日の受賞作として注目された作品。題名が示す中心的なイメージを軸に、人物や出来事の変化を追う。

    『血と骨』は、受賞時の時代感覚と作者の関心が交わる作品。

    198ページ
    受賞作人物の変化時代と社会

作品

代表作

狂躁曲(改題:タクシー狂躁曲)

1981年 小説

タクシー運転手時代の体験をもとに、乗客や都市の闇をユーモアと辛辣さを交えて描いた作品。単行本刊行時に『狂躁曲』、改題して『タクシー狂躁曲』として再刊された。

都市の下層労働人間観察在日韓国・朝鮮人
映像化・舞台化
  • [映画] 月はどっちに出ている / 崔洋一 (1993)

血と骨

1998年 小説

実父をモデルに、戦中戦後の強欲・好色・妄執に取り憑かれた男の栄光と転落を描いた長編。社会的反響が大きくベストセラーとなり、映画化もされた。

家族暴力移民の体験戦後史
映像化・舞台化
  • [映画] 血と骨 / 崔洋一 (2004)

闇の子供たち

2002年 小説

タイを舞台に幼児売買春・人身売買・臓器売買を描いたとされる作品。作者による創作要素が強く、タイ国内での上映中止や論争を招いたことでも知られる。

人身売買暴力国際問題虚実の境界
映像化・舞台化
  • [映画] 闇の子供たち / 阪本順治 (2008)

夜を賭けて

1994年 小説

大阪砲兵工廠跡を舞台に在日韓国・朝鮮人の鉄屑窃盗団(アパッチ族)の暗躍を描く。直木賞候補となり、舞台や映画化もされた。

犯罪在日社会都市史集団
映像化・舞台化
  • [映画] 夜を賭けて / 金守珍 (2002)

タクシードライバー日誌

1984年 エッセイ/ノンフィクション的記述

タクシー運転手としての実務や乗客の様子、危険な労働状況などを克明に綴った作品。

職業生活都市描写労働

全著作

  • 詩集 夢魔の彼方へ(1980)
  • 狂躁曲(1981)/タクシー狂躁曲(改題)
  • タクシードライバー日誌(1984)
  • ドライバー・最後の叛逆(1987)
  • 族譜の果て(1989)
  • アジア的身体(1990)
  • 夜の河を渡れ(1990)
  • 子宮の中の子守歌(1992)
  • 断層海流(1993)
  • タクシードライバーほろにが日記(1993)
  • 男の性解放(1993)
  • 夜を賭けて(1994)
  • 修羅を生きる(1995)
  • 雷鳴(1995)
  • 闇の想像力(1995)
  • Z(1996)
  • 血と骨(1998)
  • さかしま(1999)/夢の回廊(改題)
  • 異端は未来の扉を開く(1999)
  • 魂の流れゆく果て(2001)
  • 死は炎のごとく(2001)/夏の炎(改題)
  • 睡魔(2001)
  • 終りなき始まり(2002)
  • 裏と表(2002)
  • 闇の子供たち(2002)
  • 異邦人の夜(2004)
  • 一回性の人生(2004)
  • 海に沈む太陽(2005)
  • カオス(2005)
  • シネマ・シネマ・シネマ(2006)
  • 未来への記憶(2006)
  • ニューヨーク地下共和国(2006)
  • 超「暴力」的な父親(2007)
  • 夜に目醒めよ(2008)
  • 冬の陽炎(2008)
  • めぐりくる春(2010)
  • 明日の風(2010)
  • Y氏の妄想録(2010)
  • 大いなる時を求めて(2012)
  • 魂の痕(2020)

翻案

  • 月はどっちに出ている(映画化、1993)
  • 血と骨(映画化、2004)
  • 闇の子供たち(映画化、2008)
  • 夜を賭けて(映画化、2002)

作風・主題

文体
粗野で直截的な語り口都市の底辺を描くリアリズム辛辣なユーモア
頻出モチーフ
父と家族の暴力在日同胞の苦悩と誇り都市と孤独暴力と生存

評価・遺産

在日韓国・朝鮮人の経験や都市の暗部を赤裸々に描き、社会問題を真正面から扱った作家として評価される一方で、事実と創作の境界をめぐる論争を生んだ。多数の作品が映画化され、大衆文化にも影響を与えた。

資料所蔵先

  • 国立国会図書館 典拠ID: 00171717
  • VIAF: 54044415
  • ISNI: 0000000120259763

大衆文化への影響

  • 『月はどっちに出ている』(映画、1993)
  • 『血と骨』(映画、2004)
  • 『闇の子供たち』(映画、2008)

引用

  • 歴史を鏡として過去から学び、私たちはあくまで忍耐強く話し合いによる外交で問題を解決すべきだ。
    出典: 『日本の論点』引用(2003) (2003年)
  • 正真〈在日〉があらしめた詩人作家の自由人であった。
    出典: 金時鐘(追悼コメント)、朝日新聞(2024) (2024年)

豆知識

  • 本名は梁正雄(ヤン・ジョンウン)。
  • 通名は梁川正雄。
  • 代表作『血と骨』は実父をモデルにしたとされる長編でベストセラーになった。
  • 『闇の子供たち』は創作性が強いとして論争を引き起こし、タイ国内での上映中止などの反発を招いた。
  • タクシー運転手としての実体験が創作の重要なモチーフとなっている。