日本の文学賞

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遊廓島心中譚
講談社

遊廓島心中譚

霜月 流

幕末の横浜・港崎遊廓を舞台に、父の死の真相を追う町娘・伊佐の視点で事件と恋が交錯する本格ミステリです。遊女屋や攘夷派の陰謀、英国海軍将校メイソンとの関係が重なり、歴史劇としての厚みと謎解きの推進力を両立させています。

あの日の風を描く
角川春樹事務所

あの日の風を描く

愛野 史香

京都市にある美大の油画科を休学中の稲葉真は、従兄の呼びかけで江戸時代の女性絵師・平野雪香が描いた襖絵の復元模写制作チームに加わることになった。狩野探幽の血縁にあたる清原雪信の娘が描いた十二面の花鳥図のうち現存するのは九面のみ。修復の専門家を志す二人の仲間とともに、失われた三面を想像で補いながら完成を目指す物語。創作することの苦悩と幸福を繊細に描き、選考委員全員が「これしかない」と絶賛した第16回角川春樹小説賞受賞の感動長篇。

禁忌の子
東京創元社

禁忌の子

山口 未桜

救急医の相場慧は、深夜の緊急搬送で自分にそっくりな溺死体と対面する。身元不明の遺体をめぐって調査を始めた彼は、体外受精が実用化される以前の黎明期に行われた禁断の実験と、自らの出自に秘められた真実へと辿り着いていく。生命倫理と家族の絆を問う、第35回鮎川哲也賞受賞の本格医療ミステリ。

ウミガメを砕く
新潮社

ウミガメを砕く

久栖 博季

北海道沿岸の街で、居場所のない感覚を抱えた語り手が、停電で時間の止まった夜に剥製のウミガメを公園へ捨てに行く。祖父の遺物に触れながら、アイヌの血筋と自分の現在地のあいだで揺れる意識が、土地の記憶や他者の過去を巻き込みながらほどけていく新潮新人賞受賞作。

命の部首
本阿弥書店

命の部首

久永草太

『命の部首』は久永草太の歌集で、命の輪郭を細やかな視点で捉える歌集。