風よ僕らの前髪を
弥生小夜子
第30回鮎川哲也賞優秀賞受賞作 これは罪と罰、そして一生終わらない初恋の物語だ。 才能と環境に恵まれた二人の少年。 その周辺では不審な死が相次いでいた― 心理の迷宮に潜む残酷な真実を青年は追う 弁護士の伯父が何者かに殺害された。犯人は未だ杳としない中、伯母は密かに養子の志史を疑っていた――伯母から志史の身辺調査を依頼された元探偵事務所員の若林悠紀にとって、志史は家庭教師として教えた子供の一人だった。誰にも心を許そうとしなかった志史の過去を調べるうちに、悠紀は愛憎が渦巻く異様な人間関係の深淵を覗き見ることになる。圧倒的な筆力に選考委員も感嘆した第三十回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。