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メンヘラが愛妻エプロンに着替えたら (角川スニーカー文庫)

スニーカー大賞

メンヘラが愛妻エプロンに着替えたら (角川スニーカー文庫)

花宮拓夜

地雷系の同期女子と、過去の恋愛で臆病になった大学生の距離が、通い妻という奇妙な関係のなかで少しずつ変わっていくラブコメ。甘さの裏に、共依存と向き合う重さがある。

ラブコメ地雷系女子同棲青春共依存

作品情報

世話焼きの優しさが、やがて心を動かす。

KADOKAWAの角川スニーカー文庫から刊行された銀賞受賞作。地雷系女子と恋愛に臆病な大学生が、通い妻契約を通して少しずつ近づいていく。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
2022-12-01
ページ数
296ページ
言語
日本語
サイズ
10.6 x 1.4 x 14.9 cm
ISBN-13
9784041129906
ISBN-10
4041129907
価格
726 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

ぴえん?地雷?でも 美少女だからギリ許す!スニーカー大賞《銀賞》受賞作 「晋助の家に『通わせて』? 私なんでもしてあげるから」大学生・愛垣晋助は地雷系美少女・琴坂静音からいきなりな提案を受ける。彼女は女子大生の他に「パパ活女子・コトネ」というもう一つの顔を持っていた。その事実を知った晋助に口止め代わりに『通い妻』にしてくれと願い出る。「もうメンヘラはこりごり。そう思っていたはずなのにな」 晋助はこれまでのメンヘラ女子とのトラブルから女性に臆病になっていた。それでも静音への心配もあり渋々認めてしまったが段々と彼女の献身的な『通い妻』の姿に心惹かれていき!?ワケあり女子とのハートフル半同棲ラブコメディ!!

レビュー

  • テーマを絞ってわかりやすくした好例。血みどろの展開とかはないので、ご安心を。

    過去3人の恋人がいずれもメンヘラが原因で悲惨な別れ方をした事からメンヘラ女子にトラウマを持つ愛垣晋助が、偶然琴坂静音がパパ活してる事を知ってしまい、「通い妻契約をして欲しい」と言い寄られるお話。 この静音がいわゆる地雷系ファッションに身を包んだパッと見完全なメンヘラキャラなのだが、実際の所はそこまでではなく、どちらかと言うと依存性が高い事が問題かつテーマとなっている。 晋助が困っている人を放っておけない性格という、メンヘラホイホイな所があり、相性が抜群という皮肉な事に。ただ、この依存性という部分に工夫が施されており、最後は上手い具合にまとまっていた。 メンヘラ物は愛が重すぎて常人には理解できない狂気の沙汰とか、突然の流血シーンが出てくる事が多いのだが、この作品はメンヘラの持つ「依存性」に絞り、かつ晋助が持つトラウマにも焦点を合わせて展開していた。人によってはこれはメンヘラじゃないと思うかも知れないが、個人的には最後まで安心して読めた。ラストの仕掛けは、なかなか読み応えがあった。

  • 作者様の愛を感じました!

    普段ラノベというか、本を読まないのですが、表紙が可愛くて手に取りました。自分と静音ちゃんが似ていたのですごく共感できたし、作者様のキャラクターに対する愛や、考え方がすごく好きです。続きもぜひ読みたいです!!

  • メンヘラというよりはヤンデレ寄り

    昨今、SNSの創作物などでも見かける地雷系ファッションとメンヘラ女子を題材にした作品。 過去3回に渡るメンヘラ女子との交際からメンヘラ女子にトラウマを持った主人公が、ひょんなことからメンヘラ女子であるヒロインと友達になり、強引に家へ通われるようになるという話。 メンヘラ女子に対して身体に不調を覚えるレベルでトラウマを持つ主人公が、やけにあっさりとメンヘラ女子とお近づきになってしまうなど序盤に少々不自然な点はあるが、それは終盤しっかりと主人公の葛藤や心理として語られる。その点を踏まえても人物の気持ちや感情の動線が描かれていて、流行り物を取り入れたというあらすじや装丁から感じる印象に反した、意外と堅実なストーリーの運びで読ませてくれる。 ただ私の個人的なこだわりというか偏見とさえ言えるかもしれないが、ヒロインでありメンヘラ女子とされる静音は、外見こそ地雷系ファッションのメンヘラ女子ではあるが、内面はあまりメンヘラではないように感じた。レビュータイトルにもあるが、これはどちらかといえばヤンデレに属するものではないだろうか、と思う。 ヤンデレとメンヘラは依存性や愛の重さ、行動の危うさなど共通した要素を多く含み、場合によっては同一のものとしても扱われる、なかなか境界線の曖昧な題材であるためここで語る違いはあくまで私個人の勝手な分類であり偏見と取ってもらってもいいが、その私の分類でいえば彼女はメンヘラではなくヤンデレだ。 ヤンデレとメンヘラの違いでとくに顕著なものといえば、恐らくだが自己犠牲の有無ではないだろうか。 メンヘラは場合によって尽くすことはあれど、自己犠牲というものはしない。(繰り返すが偏見と取ってもらっていい) 彼女らは守るべき自身の領域というものは、意外としたたかに堅固に守る。その守っている領域、それこそ地雷系と称する要因たる「地雷の信管」、「地雷」そのものの部分に触れない限りは従順でさえあるが、内面に深く踏み込んだ結果としてその地雷を踏んだとき、つまり守っている領域という逆鱗に触れたとき、メンヘラは自分を守るため過剰なまでの攻撃性を発揮する。しかしそれはあくまで自身を守るためのもの、自己愛に起因するものであり、他者への愛情によるものではない、というのが私の見解である。 対してヤンデレは躊躇なくその自己犠牲を決行する。その思考回路や論理が破綻していたり、社会通念や倫理に反したものであったとしても、根底にあるのは愛している人間を守りたい、助けたいという愛情に起因する……と考えている。 この分類によって考えると、この作品のヒロインである静音はメンヘラというよりはヤンデレである。 彼女は自身を愛してもらいたいという感情(自己愛)ではなく、ただ自身を受け入れてくれた主人公の役に立ちたいという、彼への愛情によってのみ行動している。 終盤、メンヘラ女子である自身の存在が彼のトラウマを刺激し、彼を不快にするものだと知ったときは自身の好きな地雷系ファッションをやめようとしたり、彼のそばから離れようとさえする。メンヘラであればこのような場合、自分の好きなものを捨てたり依存先である人物から離れようとすることはあまりしないように思う。それこそそんな自分を受け入れるように攻撃性を発揮して迫る、というのが自然だ。 自暴自棄になり危険な行為に及ぶことはあっても、ひとえに主人公に対する想いから行動し、自分を守るため彼に危害を加えるようなことは決してなく、むしろ彼のために自分を傷つけようとする静音の性格はやはりメンヘラというよりはヤンデレであるように思う。 ただこれは現実的で生々しい本物の『メンヘラ女子』を描くよりは、創作上の性質として生まれた『ヤンデレ女子』に近づけた方が読者の共感や好感を抱かれやすく、ライトノベルとしてのマイルドさを維持しやすいという面もあるのだろうし、実際それは成功している。 過剰にハードな展開や血生臭さを排した本文は軽快に読み進められると共に、依存というテーマや人物たちの背景を踏まえて描かれたストーリーによって読み応えのあるものにもなっている。 ただやはり『メンヘラ』という部分に食指を動かされた人にとって、多少の肩透かしがあることも事実かもしれない。 と、いうよりはこの作品、恐らく読者の『メンヘラ女子』への解像度……つまり実際にそうした女子と関わった経験のあるなしによって、印象が変わってくる気がする。 実際にメンヘラ女子と関わってそれに対する体験を持っている人からすればやはり静音のメンヘラ像は良かれ悪かれ「違う」と感じるのではないだろうか。逆にメンヘラでもヤンデレでもとくに隔たりなく、ざっくばらんなイメージとして捉えている人が読めば、依存というテーマや読み応えのあるストーリー、読みやすい文章などの方に注目するのではないかと思う。 ついでに言えば作中で用いられる「共依存」という言葉についても、身近にその例がいたり、実際に自分がかかったり、果てはカサンドラ症候群みたいな心理状態に陥ったり、はたまた心を失って虚無と化したりした、洒落にならない経験のある人にとっては、創作と分かっていても「もにょる」要素になるかもしれない。 そういう意味ではこの作品、確かに人によっては劇薬となる、ある意味メンヘラ的な地雷を抱えた作品だとも言えるのではないだろうか。 かくあろう私も多少トラウマを刺激されたが、楽しく読めたので評価は高めである。 追記として。文中ナチュラルに『メンヘラ』を『彼女ら』と表現しているが、これは対象をラノベヒロインに絞ったものとしての表現であり、男にもメンヘラは普通にいる。

  • メンヘラ少女との「共依存」を巧みに表現した作品。

    メンヘラのリアルな心理を緻密な文章表現で上手にエンターテイメントに落とし込んでいる。 主人公とヒロインを繋ぎ止める感情が「好き」ではなく「依存」である所が他のラブコメ作品と決定的に違う点であり、「愛」などといったありふれた量産型の定型文で安易に表現しない姿勢が個人的に気に入った。 とにかく心理描写が細かく比較的無駄の少ない的確な語彙で綴られた文章は良い意味でライトノベルらしくないであろう。 面白さは保証する。迷わずに読め。 追記 作者はあとがきにて、「本作は甘々なラブコメではない」と明言している。それを読まずに見当違いなレビューを書き込む読書家気取りの阿呆が散見されるが購入予定の者は無視されたし。

  • 読みやすく、2巻も楽しみだ。何よりも、難しいテーマを上手く落とし込んだなと感じた。

    文章のリズム感がよいので、スムーズに脳内再生をすることができた。作者がTwitterで、HIPHOPが好きであることを公言していたが、こうしたことが作品に良い影響を与えていたのかもしれない。 また、ラノベは台詞が多いため、Aが言ったセリフをBが言ったセリフだと、誤読してしまうことがよく発生する。しかし、この作品では、そうしたことも殆ど起こらず快適な読書を楽しめた。 この作品は『メンヘラ』という重たいテーマであるため、嫌厭する人も多いと思う。実際に内容としては、それを深く掘り下げており、キャラクターの心理描写についても同様だ。そのため、読んでいて重苦しく感じる点も多いかも知れない。だが、作者の読みやすくなるための工夫から、読むこと自体が大変だという印象は受けなかった。 個人的には作品名や表紙イラストから、『メンヘラ』であるヒロインに目が行きがちだが、主人公が持つ葛藤や心理の移り変わりにも注視して欲しい。 この本を購入するか悩んでいる人は、是非とも購入して貰いたいと思う。そして、私が感じたような、「おおっ」と声が上がるような、タイトル回収を体験していただきたい。 2巻の発行も決定したようなので、それを楽しみに待とうと思う。

  • メンヘラではない

    ヒロインがメンヘラとしての造形が出来ておらず、 愛が重めの一途な女の子としか描写できていないように感じました。 主人公がメンヘラ女子に対して「トラウマ」を持っているということでしたが、 (強引とはいえ)すんなり自宅に入れたり、そのあとも関わり続けたり せいぜい苦手意識を持っている程度にしか感じられませんでした。 登場人物全体に言えることですが、 場面ごとに行動やテンションにばらつきがある印象で、 共感することが難しい為、なかなか話に入り込めませんでした。 扱う題材は面白いと思いましたし、 もう少し推敲を重ねればより良くなった印象があるので残念です。

  • ラブコメではない

    恋愛ものとしては面白いと思うがラブコメのコメディとして要素が欠けていた。

  • 九条さんからも一言謝罪が必要。

    面白かったです。 個人的にキツすぎる展開が苦手なので、想ったよりもマイルドで安心しました。 ただ一つ気になったのが、幼馴染みの九条さんです。自ら悪役を演じたのは立派なことですし、それが主役二人に対する忠告のためだったことも理解できます。しかしながら、かなり強引な方法であったことも事実ですし、静音を追い詰めた原因になったことは間違いないのに、一言も静音に謝罪しなかった。反省している風だったのも、静音を追い詰めたことではなく、あくまで晋介の過去を話したことに対して。そこがどうもモヤモヤしてしまい、少々苦手なキャラです。

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