作品情報
山本周五郎賞で評価された、坂東眞砂子の作品です。
『狗神』は、坂東眞砂子による作品で、山本周五郎賞の受賞作です。角川書店、1993.11の刊行情報が確認でき、作品の中心には登場人物の切実な経験や時代の空気が置かれています。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 1993-12-01
- ページ数
- 290ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784048727884
- ISBN-10
- 4048727885
- 価格
- 1495 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
青春時代の辛い過去に縛られたまま高知の山里で和紙を漉きながら暮らす美希。赴任してきた若い教師晃と出会い、二人は強く魅かれ合う。しかし、彼の出現と同時におかしな現象が起こり始める…。伝奇ホラーの傑作。
レビュー
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さすがです。
緻密にストーリーが構築されていて、さすがだと思います。
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好きなタイプの小説
お値段も安いので経年劣化は別に気にならない。 全ページ読めたので問題無いです(私は) 面白かったです。
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坂東ワールドの全ての「はじまり」を内包した作品
坂東眞砂子先生の名を世間に最初に知らしめた作品は、やはり『死国』(1993年)だと思うのですが、同年の半年後に刊行された本書の方が、先生の小説世界の色とこだわりと広がり、そして限界までもが全て通観できる非常に重要な作品になっているのではないかと感じています。読んでわかるように、この作品は壮大に「何かが始まって」終わるわけなのですが、産まれた結果よりも産むものの経緯を語ることに心血を注ぐ先生のスタンスが、他のどの作品よりも正直に出ているのが見逃せません。その結果として小説としての完成度は高くはなっていないし、まるでレディースコミックの登場人物のようなイケメン男性キャラの薄っぺらさも否めないのですが、何よりも「産むもの」になってしまった主人公の息苦しさ・生き辛さの解像度だけが際立って精細なのが、本書の異様さを象徴していると思います。 とはいえ、こういった本書のいびつさは、おそらく1993年当時の先生にとってもかなりの心残りになったのではないでしょうか。その思いが、「産むもの」と「産んだもの」の双方を語る大叙事詩『山妣』(1996年)につながったと思うので、この『狗神』は単体で読むというよりも他の坂東作品を読むにあたっての登山口として読むべき作品であるような気がします。そういう意味で本書は、坂東ワールドを楽しめるか否かの格好のリトマス試験紙になっているかと思います。
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ネタバレ含みます
本家筋の女に日課を負わせて土地に縛り付け、一族を孤立させることによりいずれ血が交わる復活の日を待つ。孕めば母体が焼けなければ問題ない。 鵺(狗神)の宿願と思ってストーリーをなぞれば、勝手に呪いだの情愛だの運命だのと右往左往する人間どもが獣の作り出した大きな流れに巻き込まれていく様を俯瞰できる おそらく血筋が耐えない程度の加護はあったろうが、それよりは孤立させるための他の地元住民への加害のが多かっただろう 先祖祭りの歌謡は言祝と見せかけた先祖からの警告か、はたまた鵺(狗神)からの手引きか 美希や晃や隆直の抱いた恋愛感情に思われたものは、全て怪物の本能でしかなかった というところまで読み取るとなかなかに面白いです
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古い因習のはずが・・・
その若者が村へやって来た時から、災いは始まった・・・今でもある違う事への嫌悪や畏怖。隔離された村によくある隠蔽体質。自分たちと違うというだけで村八分になった一族。何も知らぬ若者たちが巻き込まれていく因習に、面白く色づけされたオカルト。一気に読みました。
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出だしは好みのジャンルでないとすすまなかったが
とても、面白かった。 最後のほうで、キャリーのように爆発してほしかったが、日本人らしい心のありようで終わって かえって心残る一冊でした。
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常時ムラムラした女が出てくる
常時ムラムラして情欲で頭いっぱいのアクの強い女が主人公。トラウマであるはずの子供の存在が常に自分自分の主人公にとって軽すぎて、男女関係やホラー描写のアクセントにしかすぎない。女の喜びみたいなのは妙に生々しいのに、子供への思い入れは浅くて、子持ちが読むと主人公の気持ちに共感できない。男の書くエロ小説みたい。
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ラストの超展開
地味な本かと思ってたらジワジワくる。そしてラストへ向かっての超展開。だから坂東眞砂子の本は好き。
関連する文学賞
- 山本周五郎賞 第7回(1994年) ・候補