作品情報
『それぞれの終楽章』は、題名が呼び込む情景と作者の関心を結びつけながら、受賞作としての輪郭を残す作品です。
『それぞれの終楽章』は阿部牧郎の小説として、講談社から刊行された作品です。題名に示された対象や場面を入口に、時代の空気、生活感、人物の内面を読み取れる構成になっています。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 1987-11-01
- ページ数
- 217ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062036399
- ISBN-10
- 4062036398
- 価格
- 39 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第98回(昭和62年度下半期) 直木賞受賞
レビュー
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侘しさ満開
自死した同級生の葬式に出席するため、高校時代を過ごした田舎町へ赴いた主人公。50歳を過ぎて、仲間たちとの日々、そしてこれからの終わりの日に思いを馳せる。 いつの頃か、故郷から足が遠のいてしまう、という主人公の気持ちには近いものがあル。人生の折り返し地点を過ぎ、過去の出来事が去来するのを避けた思いが強くなるのだろうか。 主人公は、大きな影響を与えた友の死の原因を探りながら、まき散らした恥の記憶が蘇えってくる(言うほどの恥ではないけれど)。 年を経て、あらためて違う視点で見ることで、異なる意味があることに気づいていく。共感するとともに、侘しさ満開とってしまった。【直木賞】
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書籍再販希望
さすが直木賞作品、感銘の逸作でした。Webではなく書籍で読みたい作品です。
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高度成長期前の昭和を描いた秀作
昭和30年以前の生まれの人には、懐かしくほろ苦く、自分の過去を重ねています。
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問題なし
想定していたものと違いはありません。今後も期待しております。
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直木賞受賞の私小説
かつて、私小説が直木賞をとった時代の作品。阿部牧郎は官能小説で知られるが、これは父母の郷里の秋田で送った中学時代を中心とした自伝的小説で、佳作である。野球の話が中心かと思って敬遠していたが、五十歳になり、老いを感じつつある大阪在住の作家が、自殺した旧友を秋田に弔う話を縦糸に、東大卒ながら酒癖が悪く不遇の人生を送った父のことなどを語っていく。特にこの父親の姿が印象深い。
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いい本はいい。
新しい本が次から次に出版され、本屋に並んで いるが膨大な量は必ずしも質を上げるわけではない。 そういった意味でもこの本は読める本で後に残っていく 本だと思う。自分が生まれた頃に書かれた本ではあるが とても楽しく読ませてもらった。