作品情報
敗戦の結末が迫る海で、それでも未来を選ぼうとする者たちの物語。
2002年12月に講談社から上下巻で刊行。上巻 ISBN を代表値として記録し、下巻は 9784062115292。文庫版は四分冊、映画化作品もある。
レビュー要約
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専門的な軍事描写と長い展開に重さを感じる読者もいる一方、終盤の収束と戦争の中で未来を問う構図に強く引き込まれる声が目立つ。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2002-12-10
- ページ数
- 453ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 19 x 13.2 x 3.2 cm
- ISBN-13
- 9784062115285
- ISBN-10
- 406211528X
- 価格
- 2888 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
1945年夏。敗け方を知らなかった日本。『亡国のイージス』で三賞を制覇した著者が、「現代日本はどこで道を間違えたのか」を真正面から問い直す。新世代だからこそ描けた太平洋戦争。渾身の書下ろし。
レビュー
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すばらしい作品にであえた喜び
「亡国のイージス」で、日本推理作家協会賞・日本冒険小説協会大賞・大藪春彦賞を受賞した作家の最新作である。 本作品をまだ読んでいない方のためにあえてジャンルを分けると、「女王陛下のユリシーズ号」に代表される、「海洋冒険小説」というのが一番近いだろうか?(異論もあると思うが・・・)。しかし、戦争の意味を我々に問いかけ、閉塞した現代社会へエールを送る本作品は、そのジャンルにとどまることのない大作である。 1945年8月、終戦を間近に控えた日本では、未だにあるべき終戦の形が見えないでいた。その中で、ドイツが開発した秘密兵器「ローレライ」の存在が明らかとなり、一足早く敗戦したドイツから、「ローレライ」が極秘裏に日本に運ばれることとなる。上巻では、「ローレライ」の秘密が明らかにされるところまでが描かれている。 本編中で主人公・折笠征人の叫ぶ、「戦争だからって、なんでも許されるわけじゃないでしょう」ということが、本作品のメインテーマのひとつであろう。 先に書いた「亡国のイージス」だが、私にとっては文章を読みづらく感じ、世間の評判ほど面白いとは思わなかった。しかしながら、私と同様の感想を持った方も、心配することなく是非購入して頂きたい。最初の51ページ(序章)は、前作同様若干読みがたいが、ここをすぎるとあとは本を置くことが困難になる。(ただし一晩くらいの徹夜では読み終わらないと思うが・・・) 本作品は、とりあえず、第24回吉川英治文学賞を受賞した。個人的には直木賞の有力候補作と思っている。もちろん、現時点で私にとって今年のベストである。 このような素晴らしい作品に出会えるから、読書はやめられない。久しぶりに読書の喜びを実感できた作品であった。
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良作だが、少し長い
えー、ページ数が多いです。読むのに少し疲れます。しかし、良作であることには変わりありません。戦闘シーンは、それほど多くないですが密度が濃く、なかなか楽しませてくれます。椰子の実の歌が聞きたくなる小説です。映画の予告編がよい出来なので、ぜひ一度見ることをおすすめします。
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行間を楽みたいのにぃ
長い作品の割りには、サクサクと言うか、飽きさせないで 読めると思います。 ただ、非常に視覚的というかビジュアル的というかぁ 読むと全てわかっちゃうんですよね・・・ なんてゆーか巧いんだけどなぁ・・・ 「行間に面白味が無い」 って感じで。映像やコミック等と違って活字ってやっぱり 行間を楽しむってゆーのもあるって思うんですよね。 その点福井さんの文章は非常に解り易いのですが、その分雰囲気が 出ない・・みたいな感じがします 福井さんの作品は非常に涙を促しますし、感動もします・・・ がその後がものたりないんですよね・・・。 小説ってゆーよりもノベライス的なんですよね。差別するわけではないですが・・・ 行間をも少し楽しめたらいーなって思いました。
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パウラに恋する
ちょっと全体小説的な書き方で、必ずしもテンポ良く物語が進行するわけでは無いのですが、その部分を読み飛ばしてはいけません。読むことによって「彼女」の存在がいつの間にか胸の奥底に沈殿していきます。 書き込んだだけのことはあるのです。二人の幸せを強く願うのです。だからその後の描写は少し物足りない。途中であの映画のあのシーンを連想するところがでてきますが、本作の重みの中では許容範囲でしょう。 因みに映画「ローレライ」は全く別物と私は考えています。
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ラピュタのパズーとシータですよね
おもしろかったです。主人公の少年と少女が『天空の城ラピュタ』に登場するパズーとシータとダブってしょうがなかったです。飛行船と伊507、一人乗りの凧とナバール(小型潜水艇)、潜水艦ブリッジでの2人の会話など、どこかで見たような光景だなあとずっと思いながら読みました。その気になってみると『サブマリン707』を思い出させるシーンもあるし(最後の潜水艦戦なんてそうですよね)、そんなこといったら○○で敵潜水艦を引っかけるなんて『沈黙の艦隊』にあったような…。これ、けなしてるんじゃありません。人物がみな作りこまれてて、ストーリーも二転三転最後まであきませんでした。戦後日本への懐疑は、まあそういう見方もあるわなァくらいで、いつの時代だって日本人のほとんどは一生懸命だったんですよ。
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今年最高の一冊。
早くも今年最高の一冊になるであろう本に出会え興奮している。 日本が明治以降歩んできた道の総括とわずかな希望。 途中何度も読むのが辛く、ページをめくる手が止まってしまったが、登場人物に後を押され読み終える事が出来たように感じる。 読後、重い物を背負うが、今 考えなければならない事なのでは。 もう一度 大事に大事に読み返そう。
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とんでもない作家が誕生したのか?
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永遠の0のような
ものを期待してはいけません。 前半はノンフィクションベースでものすごく良い感じなのですが、一気にサイエンスフィクションに。 エンターテイメント小説や一種のアニメと割りきって読むには問題ありません。大丈夫です。 心構えの問題です。 私は心構えを間違えてしまい、読む気が失せました。 いや、アニメでもありえない設定のような気もしますが。
関連する文学賞
- 吉川英治文学新人賞 第24回(2003年) ・受賞