スーサイド少女 (講談社ラノベ文庫 え 2-1-1)
受賞時の題名は「Fools and smoke」。刊行時には『スーサイド少女』へ改題され、屋上に棲むように過ごす高校生が、自殺をやめた先輩の心の奥へ踏み込んでいく奇妙な青春小説として刊行された。
作品情報
愚か者と煙が集まる場所で、孤独な青春がゆらりと形を変える。
第7回講談社ラノベチャレンジカップ公式ページで「Fools and smoke」の優秀賞受賞を確認し、講談社公式商品ページで改題刊行『スーサイド少女』を確認した。紙版 ISBN-13 9784065162125、ISBN-10 4065162122 を確認し、ASIN は紙書籍 ISBN-10 と同値で補完した。
レビュー要約
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前半の静かな進行から後半に向けて印象が変わる構成や、ひねくれた人物たちの距離感を評価する反応がある。題材は重いが、奇妙な優しさを残す作品として読まれている。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2019-08-02
- ページ数
- 294ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784065162125
- ISBN-10
- 4065162122
- 価格
- 49 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
立入禁止の校舎の屋上を主な生息地としている捻じくれた高校生・因幡文は、飛び降り自殺をしようとしてやめた先輩の鈴鹿涼子を目撃する。死の間際にあっても何の色も映さない鈴鹿の瞳に興味を覚えた因幡は、いじめられていて球体関節人形と因幡にしか心を開かない捻じくれた後輩・小刑部智世とともに、鈴鹿のストーキングを開始する。鈴鹿の日常はシンプルで、時折死のうとしては無感動にやめる、その繰り返し。尾行、ゴミ漁り、盗聴……。小刑部の類まれなストーキング技術で、因幡は鈴鹿の心の奥底に潜り込んでいく。愚か者と煙の集まる場所で、彼らの捻じくれた青春が風に揺られる。寂しくなったら読んでほしい、奇妙なストーカーと自殺先輩のお話。
レビュー
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純粋に面白い作品でした。
3人しか出てこないの物語ですが、人の感情や、周りの情景の表現がリアルで個人的には短編のドラマを見ている感覚でした。 他の方が「中だるみ」と表現していますが、物語に緩急があるのは後半のスピード感を強調しているので私は気になりませんでした。 2/3からが色々と進みますが、それまでの伏線があってこそだと思います。 読んで良かったなと思える小説でした。
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尖った設定を活かしきれず。中だるみが酷い
自殺直前で何度もやめる先輩、酷いいじめに遭いながら平然としている後輩と、刺激的な人物の登場から始まる。 が、そこから話が動くまでが非常に長く、終盤までほぼ何も起こらないといっても過言ではない。 動いたら動いたで、何の驚きもない「衝撃の」事実が明かされて終わり、という拍子抜けの展開。 ラストはそれなりにまとまっているが、ここまでだらだら引き延ばされた分、 叙述トリックで全てがひっくり返されるぐらい無いと読者として納得がいかないだろう。 また主人公がかなりのサイコパスで、ちょっとついていけないレベル。 性格についてのフォローも種明かしも何もない。この人物を見ていったい何を楽しめばいいのだろうか。
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予想外に刺激がなく退屈
主人公が自殺志願の少女をストーキングして彼女がマジに死ぬところを見届けようとする、というのはいい感じなのですが、ストーキング開始してから先輩とはさしたる交流もなくその間驚くようなことも起こらずキャラ性が深まりもしないので眠くなります。 後輩のイジメや先輩にまつわる監禁の噂の真相も特に興味を惹くものではなく、だから何という感じ。 「人の感情から逃げていたけどこれからは逃げません」というテーマにしては主要人物の背景にある、人の感情の下劣さや鬱陶しさ、それへの嫌悪感、反発を示すエピソードはどこか取ってつけたように感じました。 もっと本気でキャラクターの感情を掻き乱し、それから逃げたいと思うことの切実さを描いてこそだし、ダラダラストーキングを削ってそちらに尺を割くべきだったのではと思います。 せっかく過激なパッケージにしたんだからもっと過激な話を作って欲しい。
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Will You Kill Me?
※注意※ ネタバレあり 死にたがり少女とストーカーの話なのだが、 「生きるのに理由はいらないのに、死ぬのには理由が必要なんて」 そう云う彼女は日々死ぬ場所や死ぬ理由を探していた。 屋上から飛び降りようとした彼女の瞳に何の感情も抱いていない事に興味を持った主人公。 人に興味が薄く積極的に関わろうとしなかった主人公が彼女に強く惹かれ、彼女の死ぬ理由、死に様を見届けるために日々ストーカー行為を行う話。 昨今のライトノベルに比べ、情景や人の感情がとても現実的です。 中盤以降暴かれていく彼女の実情や 最後までどう転ぶかわからないラストシーンまでとても面白かったと思います。 ファンタジー色は薄い故にストーリーに入り込みやすく、その風景まで見えてきそうな文章の作りがとても印象的でした! (とってもポップで楽しい青春小説です(笑))
関連する文学賞
- 講談社ラノベチャレンジカップ 第7回(2017年) ・優秀賞