サマースコール (講談社ラノベ文庫 せ 5-1-1)
第18回講談社ラノベ文庫新人賞佳作受賞作。雨に包まれた山のミュージアムを舞台に、人魚病を抱えた少女と少年のひと夏の逃避行を描く。
青春夏逃避行ファンタジー
作品情報
雨宿りのように始まった時間が、静かに別れへ向かっていく。
忘れられたオルゴールと病を抱えた少女が出会う、みずみずしくも切ない夏の物語。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2025-08-01
- ページ数
- 248ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.7 x 1.3 x 14.8 cm
- ISBN-13
- 9784065404935
- ISBN-10
- 4065404932
- 価格
- 880 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
雨音に包まれた、山の中のミュージアム。 忘れられたオルゴールたちと暮らすコウの前に、ある日、ひとりの少女が現れた。 赤く染まった髪、青く光る瞳、そして……泡を紡ぐ指先。 それは“人魚病”――いずれ、身体が泡となって消えてしまう病だった。 「――人魚姫って、呼んでくれてもいいよ?」 名前はユキ。すこし不思議で、すこし強がりで、とびきり眩しい“家出少女”。 雨宿りのように始まったふたりの時間は、やがて心のどこかを、そっと濡らしていく。 ひと夏の逃避行が奏でる、さよならのオルゴール。
レビュー
-
面白い
とは思うし、物語として1冊で綺麗にまとまっているとは思うし、なんだったら泣きもしたが、私の個人的な趣味嗜好として好きではない。亡き祖父の遺した山奥のオルゴールミュージアムで独り「立てこもり」をする主人公の前に、家出少女が転がり込んでくる。彼女はやがて泡になって消えてしまう人魚病の発症者であったのだが、この山の山頂に行ってみたいと言い出して…と始まる一夏の恋の物語。雨音に包まれた山奥の廃墟で過ごす一人と一人だった彼らが、なんてことはない交流を積み重ねてやがて自分にとっての唯一無二になっていく。だけど、二人の関係には明確な終わりが待ち受けているのは誰の目にも明らかで、だからこそキッツい。たとえそれが、何度立ち止まってもまた再び歩いていけるという前向きなラストであっても、読後感は爽やかであったとしても。だから難病モノって嫌いだ。